２分で読める子育てエッセイ№481『旅の思い出、それか～』

先日、じいちゃんばあちゃんと家族で旅をしてきた。

以前から「旅行アルアル」を動画で見て「枕投げをしたい」と憧れを持つ、小２の息子。

埃が・・・場所がない・・・やる気もない・・・
と家では決して歓迎されない行事。
枕投げ。

温泉、料理を堪能した後、まったりしたいタイミングに、息子がみんなにシツコクやろうやろうと誘う。

「え～枕投げ～？もう汗も流したから嫌だよ。」
なんて言っていたのに、仕方なく始めたら結構みんな本気。

モチロン一番張り切っていたのは息子だった。

息子が全力で投げているのは、自分の身長の半分よりやや長くデッカイ枕。
枕二つもあれば、息子が隠れてしまえるサイズ。
そのうえ、敷布団がフワフワしているので足を取られ動きにくい。

息子が枕を振りかぶるたびにフラフラバランスを崩してイチイチ超賑やか。

「てや～っ！どりゃ～！」

そんな動きの激しい息子の浴衣だけ、だんだんセクシーに乱れ、足元にまとわりついていく。
「どうなってんの～」

さらに、枕投げのはずなのに、時々一人だけ競技が違って見える息子。
手を放すタイミングが悪く前のめりに転んだ時は、まるで柔道の一本背負い。

「枕、一本！」

５分も経過した頃には、息子一人盛大に体力を削り、
「あれ？一人で遊んでたの？」
というくらい汗をかいていた。

※※※

後日、息子に
「旅の一番の思い出は？」
と聞いたら

「枕投げ！」
と間髪入れずに返答した。

きっと、大きくなったら
「枕投げしたよね！どこに行ったかは全然覚えてないけど」
って言うだろうな。

片道、車で４時間。だんな、頑張って運転していたのに。
張り切って遠くに行かなくても　いいじゃーん。

・・・今後の旅行先を決める参考にしよう。
枕投げ「可」のところを。