№160【2分で読める】日々の暮らしにクスっとエッセイ『イチ、疑ってゴメン』

ある日、テーブルの上においしそうなチョコレートが置いてあるのに気がついた。

懐かしい～、コインチョコ？　ダンナが買ってきたのかな。それにしても中途半端にチョコの紙をとったまま、テーブルの上に直置きして。小4の息子・イチの仕業に違いない。お母さん、食べちゃうよ？

チョコ1つにあれやこれやとウキウキした気持ちを巡らせ、手に取ったワタクシ、愕然とした。裏にしてみると一目瞭然。

「なにこれ、チョコじゃな～い！」

コインチョコだと思ったヤツの裏側

そこにダンナが通りかかってのん気にこう言った。
「それキレイでしょ？　３Dプリンターの新しい素材をテストしたものなんだ～」

・・・犯人は・・・ダンナか。イチ、疑ってゴメン。

すっかりチョコだと思い込んでいたワタクシ。その形と大きさ、さらにワザワザチョコレートに見える方を上にしておいたことさえ1000％の悪意を感じる。

「どう？　色の発色抜群でしょ？」

メッチャ嬉しそうに聞いてくるダンナ。その見栄えがキレイとかそうでないとか、発色がどうとかこうとか。今のワタクシには超どうでもいい。

チョコ～！