2分で読める子育てエッセイ№492『息子は心配して探してくれたのに・・・』
風呂上がりに頭をバサバサとタオルで拭いていると、
「ピンっ!」
と、ちっちゃい音が聞こえた。
あれ?
耳を触ってみると、さっきまであったピアスが片方どっかいった。
慌てて周りを見ると、ピアスの留め具の方だけみつかった。
残るは肝心の本体。
眉間にしわを寄せて床を探し回る。
でも、みつかるのは埃と水滴ばかり。
すると、何か楽しそうな事をしていると勘違いした小2の息子。
シャンプーの泡遊びをやめて、
「ねえねえ何しているの?」
と興味津々。
探し物をしていると伝えると
「え?お母さんの大事なピアスがどっかに行っちゃったの?大変だ!」
と言って、水浸しの体のままウロウロし始めた。
「風邪をひくといけないから、風呂で温まるか、身体を拭いてね」
と、声をかけたものの
「大事な物でしょ?」
と、一緒になって探してくれている。
「う、うん・・・大事。」
心配してくれて嬉しいんだけど、実はそのピアス、既にもう片っぽ、失くしてしまっているだよね・・・。
大事なはずなのに・・・おかしいな。
ちょっぴり心が痛むので心の中で息子に謝った。
風邪をひくといけないので一旦は探すのを中止したものの、念のためにだんなと小5のお姉ちゃんに
「もし見かけたら教えてね」
と声をかけた。
すると、だんながめっちゃいい顔してこう言った。
「もし見つかったら、このピアス買った値段で売ってあげる~!」
懸賞金付きの探し物ってことね。
今月お小遣いピンチだったみたいだし、いいとこ突いてくるね。
う~ん・・・。いいよ!
「言ってみるもんだ」と
喜んでいるだんなにも悪いけど、25年前に買ったそのピアス。そんな高価な物ではないよ?
ワタクシのアヤシイ記憶によると19円だか29円だか、とにかくあり得ん価格で買ったもの。絶対にそんな事だとは思っていないだろうな~。
息子は純粋に心配して探してくれたのにと、イラ~っとしたので、
みつかるかどうか分らんし、値段の事はだんなには内緒にしておこう。
サポートありがとうございます! 迷わずお菓子を大人買いしますよ?怒りません? ありがとうございま~~~す ε=ε=(ノ≧∇≦)ノ