№53【2分で読める】日々の暮らしにクスっとエッセイ『うちのハンコが見つからない』
先日、ダンナとウインドーショッピングを楽しんでいたら、朱肉の要らないハンコが激安価格に。
「懐かしい!OL時代ワタクシが事務仕事で使っていたものと同じタイプ~」
安すぎるのでバッタものかと一瞬疑ったものの、疑惑はすぐに晴れた。
「定価○○円!が半額以下!早い者勝ちです! 在庫がある方はお買い得です」
と、熱いPOPに煽られ段々とその気になってきた。
そういえば、
「お届け物で~す」
が来たときに使っているのはハンコはワンコイン。
子供たちの宿題のサイン代わりに使っているハンコもワンコイン。
おまけにもう一つ、ワンコイン。
そのうちの2つは、既に壊れているのを我慢して使っている。
キャップを外そうとすると外れるのは、なぜかキャップ以外のところ。
ちょっとばかりコツがいる曲者だけれども、使えないわけではないと、長い間、買い替えていない。
「激安だよね・・・」
この際、一つ、気を遣わずにキャップが外せるものを買ってみようと思い、自分の名字を探し始めた。
「ま・ま・ま・ま・・・」
あれ?
無い。
「そんなハズはないでしょう?」
もう一回、見直した。
「まい・まい・まい・ま・・・」
やっぱりない。
「うそでしょ。しょっちゅう書類の見本になっている超国民的名字だよ?(本名は)
電話口で聞き返され率ほぼ0%の名字だよ?」
ワタクシが困惑しているところに、ちょうどダンナが通りかかった。
「ねえねえ、新しいのを買おうと思うんだけど、うちのハンコが見つからないの」
すると、この名字歴、半世紀以上のダンナがメッチャ頷きながらこう返事した。
「必ずある、ってわけでもないんだよね~これが」
え?
「ほら、同じ苗字が多いから買う人も多いって話だよ。必要な時に限って、なかったりするから、ホント困るよね~」
ひょー!
まさかの争奪戦!
ただでさえ、窓口で同姓同名で振り回されるのに、ハンコをゲットするときまで困惑するの?
そんなこと考えもしなかった~!
珍しかったワタクシの旧姓。
ハンコは全て特注で、割増料金も取られたうえ2週間も待たされる。
いつもモヤモヤしていたのは納得だけど、よくある苗字でまさかの事件発生。
嫁いで10数年、また一つ、どうでもいいアルアル話を手に入れた。
これにより、壊れたハンコを使い続け、コツに磨きをかけることが決まった。
達人を目指して頑張る。
☆ワタクシがOL時代に愛用していたハンコ☆
弟が社会人になったとき、お祝いのひとつとして贈ったような記憶があります。
(^▽^)/
☆ キーホルダー式もあるんだ~! ミニミニなのがカワイイ ☆
サポートありがとうございます! 迷わずお菓子を大人買いしますよ?怒りません? ありがとうございま~~~す ε=ε=(ノ≧∇≦)ノ