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注意機能と脳の処理速度の関係


注意機能と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか?

やや抽象的に捉えにくい表現の1つかもしれませんね。

ただ、この注意機能を深めていくと、日常生活でも、専門職の介入による運動学習においても非常に効率性が変わってくることに気づくことが出来ます。

つまり、何かを学習、再学習するときに注意機能は必須のことであり、この注意機能を高めていくことは脳の処理速度を格段に上げていくことができると考えられています。

今回はそれらのことを簡潔に共有していきたいと思います。

目次です。


注意機能の分類

では、早速ですが、注意機能を細かく分類していきたいと思います!

この具体化が行われると、注意性への理解が少し上がりやすいかもしれません。


Sohlbergらによると、注意性は主に以下の4つに分類できるとされています。

1. 持続性(sustained)

2. 選択性(selective)

3. 転換性(alternating)

4. 配分性(divided)


イメージできることばかりかと思いますが、それぞれもう少し細かく見ていきましょう。


持続性

ここは言葉の通りなので、説明も必要ないかもしれませんが、

例えば、事務作業で書類整理などをしている時、

注意の集中を妨害するような要因がない静かな環境で一定時間注意を向けることができることを持続注意とされています。

これは、注意機能の中では最も低次で基本的な注意機能と考えられています。

後ほど触れますが、「低次で基本的な注意機能」と言う部分はキーワードです。


選択性

次に選択性です。

これは、上記の持続注意に対して、例えば、周囲の雑音や他人の会話などのノイズがある環境下で、これらの妨害因子を除外して本来行うべき作業に専念できるかどうかになります。

例えば、聴覚にも関連しますが、

人の話し声や雑音の中、自分の名前が呼ばれたときに、その情報には注意を向けることが出来るのも、この注意の選択性が関係しています。

この選択性の能力が低くなると、さまざまな情報を聞き入れてしまうために、本来行わなければならない作業に集中することができなくなります。


転換性

次に転換性です。

これは注意機能の中ではあまり聞きなれない、そしてイメージしにくい注意機能ではないでしょうか?

転換性は例えば、パソコンで何か作業をしていた時に電話がかかってきたとします。

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