胃も心も喜んだ。全国民を極楽浄土へと誘う、新橋の「お茶漬け」!
ねぇねぇ!あなたは「お茶漬けを欲する衝動に駆らる時」ってどんな時???
二日酔いで胃が疲れている時かな?それとも飲んだ後の締め飯として食べたい時?あ!ほっと一息付きたい時だったり??
人によって理由は様々だと思うが、みんなお茶漬けに「憩いのようなもの」を求めている様な気がする。
今回はお茶漬けが秘める魅力について紐解いていこう!
これから先は極楽浄土行き。肩の力がふにゃりと抜けてしまわないように心して読むように♪
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「あ”~~~~~・・・新橋ぃぃ”いいい”い”~〜~!!」
私は今日も今日とて新橋に行きたい。
1人こうして叫んでしまうほど、本気で行きたい。
はじめて新橋というヘブンに足を踏み入れてから早1ヶ月。
今でもあの日のことはクリアに思い出せる。
働き終わったサラーマン達が、各々決まった店で至福の時を過ごしている尊い地域。私が新橋で初入店を決めた店で食べた餃子は身震いするほど旨かったァ・・・。ごま油がフライパンでバチパチ弾ける音に耳をすませ、食欲をそそる香りに変わる流れを楽しむんだ。そしてだな、焼きたて餃子のパリッとした羽に箸を入れ、真っ赤な旨みダレにとっぷん…とつけるんだ。
いかんいかんいかんいかん、!!!!!!!
思い出しすぎて腹減りの限界値を超える。
え?めちゃくちゃその店が気になるって?
たぶん読んだら行きたくなってしまうと思うから、新橋に行く予定のない者はこのリンクをクリックしない方がいい。→ヒカリ!ついに新橋へ行く!!(前編︰この付けダレが死ぬほどウマイ。)
そう言えば、今話した中華料理屋に行く道すがら、すごく美味しそうな店があったのを思い出した。
なんだっかな、、、、、?
店名すら覚えていないが、何故かその店に行かなければならない。そんな衝動が私を押し寄せた。
これが第六感と言うやつか。
運がいいことに今日はなんの予定もない。
都内でも、下調べ無しに行けば冒険そのもの。好奇心に蓋をすることはナンセンスだ。
宛のない、自分の感覚だけを頼りに私は2回目の新橋上陸を試みた。
―
「ふうううう〜〜//////!!!!新橋キターー!!!!!」
右も左も分からない、この未知に満ちた新橋という地域に異様に高ぶりを見せる女子大生は私。
コロナウイルス予防でマスクをしていなければ、不気味なにやけ顔で新橋の交番に連行されかねなかっただろう。
多分この道だったかな…?
不安な足取りで、記憶を辿るように前回と同じであろう道を歩く。
店名も覚えていないため、頼りにするのは自分の湧き上がる直感。「ここ美味しそう!!!」となった思いは、1ヶ月経っても失われ無いはずだ。
┈┈┈
あれ、こっち?
向こうだっけ、あ、あれ〜~汗?????
飲食店が多い新橋で、こんな探し方はあまりにも無謀だったか。
自分の行動に少し反省しながら、半ばもうほかの店に入ろうとしていた
その時だった。
暗がりの細路地で、店外にある照明がお茶漬けのお品書きを照らしている。
そうだ、そうだよ!!!!
以前訪れた日はとっても寒くて、暖かいお茶漬けを食べてほっこりしたいなぁ!!美味しそうだなぁ!!お茶漬けの専門店なんて行ったことないなぁうわぁ~!!!!!!!行ってみたいなぁァ〜~!!!
あの時の感情が一気に押し寄せ、気がつけば私は引き戸に手をかけていた。
―
ガラガラガラ…
暖色系のライトに加え、内装の多くは木材が使われている。入口は狭いが奥行きが感じられ、暖かい穴蔵に来た様だ。
よく早稲田ラグビー部がお世話になっているのか、学生たちによる店の60周年を祝う用紙が壁に貼られていた。
席に着くと、お冷やと共に本日のおすすめの紹介を受けた。
「本日はお刺身の盛り合わせ、生クリームの牛すじ煮込みと氷頭(ひず)酢の物となります。」
\ヒズ!?!?/
人生で初めて聞いた言葉に目を丸くする私。思わず店員さんに聞き返す。
「す、すいません、ひず?とは一体何なのでしょうか…?」
「「氷」に「頭」と書いて「ひず」と読みます。サーモンの軟骨部分でとても希少部位なんですよ!」
希少部位…、一体どんな味がするのだろうか。
漢字からも想像がつかない、ハテナのヴェールで包まれた「氷頭の酢の物」。注文せずには居られなかった。
前菜は決まり、さてさてさてメインのお茶漬けを選ぼうではないか〜~! !!!
少し腕まくりをしながらペラリとお品書きをめくると、そこにはビッシリ書き込まれたお茶漬けのバリエーション…。
oh......( ˙᷄ỏ˙᷅ )←生粋の優柔不断
その数驚きの31種類。
シンプルな海苔やワカメから始まり、定番の鮭や明太子。さらにはちょっと贅沢なウニや鯛まで…!?!
その日の気分によって選びたい放題なんて、これだけでリピーターになりたい気持ちはグングン上がる!
さらにどんなにリッチな具でも1000円いかない値段設定も非~常に魅力的だ。
くぅううう………!!!!なんだこれ良すぎてツ、ツライ…!!!!
王道に「梅干し」と行きたいところだが、汁を楽しむために「紫蘇」なんてのも捨てがたい!あぁあでもリッチに筋子や貝柱も食べたいな!!!!!!!!
そんな中、ふと目に付いたのは写真越しでも分かるきらきら光る「いくら」。
あーーだめ、いくらのハイライトが「選んで♡」と言わんばかりに輝いている。
こんなの美味しそうを超えて美しいや…(ため息)
よし!!君に決めた!!!
―
ちょうどお茶漬けを注文したのと交代で「氷頭の酢の物」がやってきた。
おぉぉぉおおお··········!!!???!!!
こ、これが氷頭·····!
サーモンと説明があったため、オレンジを想像していたが、全くの白。いや白濁か。
涼し気な水色の器にに入っているからか、箸で持ち上げると、より氷頭の透明感が際立って見える。
それは海をユラユラ踊るクラゲの様。
パクっ
お、美味しいぃ.......??!!////////氷頭って美味しい!!!
コリコリした食感に加え、後からほのかに馴染みある、サーモンの味が追いかける。酢の物だからといってさっぱりし過ぎず、脂乗りが新感覚。
これはほんとうに美味しいな…。
いつもの食卓にこの酢の物が添えられていたら格段にクオリティーを引き上げること間違えなし。
新しい美味いものに出会えた喜びがまた一層私をにやけさせる。
う〜ーん・・・。うーーーーーまっ・・・(コリッコリ、コリッ)
だがこれは幸せの序曲、
「お待ちどうさまです~〜」と机に運ばれてきたのは今日のメインディッシュ。
うぉおおおおぉぉぉおおおおおお!!!!!!!!い、いくらちゃぁあんんん~〜~〜/////!!!
はぁ…圧倒的ビジュアライゼーション…
氷頭を月明かりと例えるならば、いくらは情熱を感じる赤い太陽。
最上級に私の卓は綺麗なもので溢れている。
お茶漬けの入った器を自分の方へ寄せると、頭上まで立ち上る湯気がまたい~い香りっ··········
はぁ〜・・・永遠と浴びていたい・・・
沈めるれんげに、澄んだ汁がみるみる入ってゆく。
それを私は、「 こっくん… 」と優しく飲み込んだ。
はぁ……///だめだ、おいしすぎるぅぅ…////(脱力、歓喜、合掌)
複雑に入り混じる様々な出汁。あれもこれもと入れすぎると、ついつい生臭くなってしまったり、ひとつの出汁だけ濃くでがちである。だがしかし、この汁は調和されている。秩序あるバランスが、すっきりと上品な味わいだ。
ん〜~〜!!//////////
プチプチいくらにつぶつぶご飯が相まって美味しいな~〜~!!!!///
自宅で作るお茶漬けは、翌日の残りご飯を使うことが多いのは我が家だけだろうか?レンチンで温めてしまうが為に、お米はへたり、残念なぐらい柔らかい。
だからか、ご飯が美味しいだけでこんなにもお茶漬けが美味しく感じることに私は驚いた。
たっぷりの汁に浸っていてもへこたれないお米は、きっとこの店厳選なんだろう。
ズズっ…モグモグ、、ズズズッズズ、、モグモグ…
ハッッ!!( °_° )
カレーは飲物と言うが、このお茶漬けも気をつけないと飲むように食べてしまう。
ひとつぶ噛み締める事に弾けるいくらと、お米の甘味を感じたい者は飲み込まずに咀嚼することをお勧めしよう、、、、!
器を少し斜めにして、きっちり最後の最後まで。
っっはーー~〜~・・・・・・。
私、食べきりました。
まるで温泉後に味わう、ほっと一息つくこの感じ。
なんだここは?もしやお食事処ではない、、??食べるリラクゼーションだな…!?!?!
そして、なんと言っても、温かみのある静けさが心地よい。
私の他にもお客さんはもちろんいるが、見渡せばみな静かにその余韻に浸っていた。
忙しさと切り離された空間で食べるお茶漬けはまさに極楽浄土。仕事帰りに訪れれば、より一層この店のありがたさを感じることだろう。
仕事を癒すためにこの店があるのか。
それとも癒しを感じるために仕事を頑張るのか。
どちらにせよ、頑張る全ての国民を癒し、鼓舞する店が新橋にあることをどうか心に留めておいて欲しい。
だって、この店に巡り会えたことで、明日はいつもより頑張れる気がしたんだ。
人生は長い、だからこそ、自分に合った憩いの場を見つけて欲しい。
ねぇねぇ、新橋でちょっと一息して行かない?
今日行った店は「お茶漬専門店 鹿火矢(かびや)」でした。
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