フィリピンレポート【不動産視察編】
フィリピン滞在記をnote記事にしておりますが、実は滞在中に【不動産物件の視察】も行ってきました。
私が最後にマニラに訪れた2019年から、現地の状況や不動産価格まで、様変わりしていましたのでお伝えできればと思います。
前回レポートでも掲載しましたが、マニラといえば“深刻な交通渋滞”があります。
しかし、マニラでは現在、日本政府の円借款プロジェクトとして「ニノイ・アキノ国際空港が位置する南部ウェスタンビクタンから首都圏北部のミンダナオ通りを結ぶ全長33.1kmの地下鉄整備(シールドトンネル建設)を行っており、2027年に全体竣工を予定しています。
マニラ中心地にも地下鉄の新駅が誕生することから、その周辺の不動産価格も上昇傾向にあります。
今回はその新駅周辺の物件にスポットを当てています。
【視察物件】
・The Sapphire Bloc(ザ・サファイア ブロック)
・Air Residences(エアーレジデンス)
・EMPRESS(エンプレス)
・The Seasons(ザ・シーズンズ)
・The Residences es at The Manila Sonata Place(ザ・ウェスティン マニラ ソナタ プレイス)
それでは物件の概要と現地の感想を述べていきます。
・The Sapphire Bloc(ザ・サファイア ブロック)
こちらは高層ビルが立ち並ぶマニラ「オルティガスセンター」にあります。
オルティガスはマニラ第二位の規模の商業圏であり、東京で言うと新宿や六本木のイメージが近いのではないでしょうか。
こちらの物件は現地のアッパーミドル層や外国人をメインターゲットにしているようです。
地下鉄「オルティガス・ノース」駅から徒歩1分になるという予定で、注目のタワーマンションです。
・Air Residences(エアーレジデンス)
こちらはフィリピンの大手ディベロッパーSMDCが開発を手掛けています。マニラのビジネス・金融の中心「マカティ」エリア内にあり、1階と2階にはSMモールが入っています。
物件の隣にあるマカティ消防署が地下鉄の駅になるため、地価上昇が見込まれているそうです。
この物件の隣にThe Rise Makatiがありますが、付帯施設を比較するとやや割高に感じました。
・EMPRESS(エンプレス)
マニラ市内の大型複合施設「キャピトルコモンズ」の一角に建設している新築コンドミニアムです。総戸数771ユニット、56回建の大型レジデンシャル物件です。
地下鉄「オルティガスサウス駅」から徒歩3分程になるそうです。
総合的にバランスがよく、値段相応に感じました。
・The Seasons(ザ・シーズンズ)
野村不動産、三越伊勢丹HDSが手がける大型レジデンスです。4つのタワーがあり、それぞれ「Haru」「Natsu」「Aki」「Fuyu」と名付けられています。
私が視察したのは「Aki」でしたが、2023年12月から「Fuyu」の物件販売が開始されると言うことで、注目の物件です。
案内をしていただいた方いわく、「Aki」は上層階から販売が進んでおり、2ベットルームはほぼ完売しているとのことでした。
マニラで最もグレードの高いホテル「グランドハイアットマニラ」の隣の区画に位置しており、地下鉄の新駅も徒歩圏内になるようです。
また、フィリピンでは初となる制振ダンパーを採用しており、地震対策も日本基準でされています。
ウェスティン程ではありませんが、物件価格としては高いと感じました。
しかし、他の物件に比べて人気は高く、今後も注目しておく必要があると思いました。
・The Residences es at The Manila Sonata Place(ザ・ウェスティン マニラ ソナタ プレイス)
東南アジアのレジデンスとして初めて「ウェスティン」の名を冠する高級コンドミニアムです。アッパーミドル〜ハイエンド(富裕層)が購入されているようです。
本物件では、全ユニットの主寝室とバスルームにWestinホテルでも使用される独自ブランド「Westin Heavenly」の高級ベッドやシャワーが設置されており、その他キッチン周り、洗濯機・乾燥機・エアコンなども一流メーカーのものが付帯します。
その中でも個人的に気になったのは「入居者共有のワインセラールーム」があることです。私はお客様を呼んでワインを飲むことが多いので、魅力に感じました。
如何でしたでしょうか。
その他にも不動産会社の方に伺った内容を簡単にまとめます。
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・フィリピンの地価・不動産価格は年5〜8%程上昇している(コロナ禍においても)
・不動産を購入される方の8割は投資目的で、2割が自用目的
・キャピタルゲイン目的の投資家が多い
・インカムゲインの利回りは5%前後
・他の東南アジア諸国に比べて、人口統計や国の成長率という意味で人気が高い
・2000万円以下の物件はかなり少なくなっている
・購入はキャッシュでされる方が多い
・国内不動産を持っていて、ポートフォリオを整える意味で購入される方もいる
・不動産を購入される方は永住権を取得している方が多い
・フィリピンの物件は東京に比べて安い(シンガポールは東京よりも高くなっている)
・マレーシアは不動産の需要と供給のバランスが悪くなっているので、投資はおすすめできない。フィリピンよりも金額的に高くなっている
・タイもコロナの影響で需給バランスが悪くなっている。またLTV(ローン・トゥ・バリュー)規制があり、現地の方でも頭金なしではローンが組めなくなったこともマイナスポイントとしてある。その結果マーケットが停滞気味。不動産価格はフィリピンよりも若干安い
・カンボジアは中華系のディベロッパーが多く、竣工リスクが未だにある
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私個人の所感としては、
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・すでにマニラで不動産を取得している人には、現在の不動産価格は割高に感じる
・英語ができないと不動産ツアー参加は難しいと感じた
・以前よりもマニラの治安は良くなっていると感じた(もちろんエリアによる)
・フィリピンにビジネスで定期的に来られる方は不動産を購入するのもオススメ
・ニノイ・アキノ国際空港は東南アジアのハブ空港であるため、アジアの拠点として便利
・物価はイメージよりも安い訳ではないが、東京に住むことと比較すると、同じ費用が掛かるのであればフィリピンの方がよりグレードの高い生活を送れると感じた
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以上になります。
本記事が読者の皆様の参考になれば幸甚です。
株式会社myコンサルティング
代表取締役 坂元康宏
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