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仕事は忍耐であり自己犠牲であり奉仕であるという職場

こんにちは。Kiwi PR合同会社の植田聡子です。

話題の品川駅の広告

ご覧になりましたか?

このエリア、人々が黙々と歩くので、最近テレビなどの撮影スポットでも使われます。抜けが良くて迫力ある絵が撮れます。

メッセージが1枚ではなく、このようにモノクロで、しかも歩行者の目線に向けて掲示されているので、否が応でも目に入ってしまう。

インパクト強いです。

コロナ禍で、日本の働き方が大きく変わったようで、変わっていないのが過半。しかもここを歩いて通る人々は恐らく自らの力で働き方を変えることは難しい層です。それがこれを見せられると傷ついてしまったり、不快に思ったりするということなのですね。

広告のメッセージ性と受け止め側の心理。想像力が求められます。

楽しい職場ばかりではない

本日のnoteのタイトルである、仕事を忍耐、自己犠牲、奉仕であるべきと思っている職場、その典型は「役所」です。

税金を給与としてもらっているのだから、

「あらゆることに耐え忍び」
「自らを犠牲にして働き」
「住民に奉仕する」

ことを美徳としています。

だから何かを改善する際に、自分たちの効率性(こうした方がラクだから)から述べると撃沈します。公務員が犠牲になることについて、査定する側も公務員でありながら、そこはスルーするのが役人の正義感です。

直行直帰の仕事の際、「行き帰りは時間がかかろうと最安経路で行けよ」とか、あまりに冷房が効いていなくて暑すぎて、USBの扇風機使おうものなら「その電気代は公費だからダメ」とか、そういう指摘の背景にあるのは「あなたが快適であることに公費は一切使いません」という考えです。

社員を大切にするというベースの考えがそもそもない

一方、一般企業のオフィスは、いかに発想豊かに一人当たりの生産性を高めるためのオフィスであるか、コミュニケーションが取りやすいレイアウトであるか、をその時代に合わせて考えています。

都庁でも一部部署にフリーアドレス制を導入したり、何らかの変化を促そうとしているようですが、そもそもの根本にある考え、「あなたの快適さを尊重しない」が変わらない限り、付け焼き刃的なんです。

公務員はすべて国民全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではない

日本国憲法に定められています。

過度な要求、例えば某市長さんがサウナ作ったりというのは、やはり「いくら快適なら生産性増すとはいってもやりすぎだろう」という一定の線はあります。

役所は典型的ではありますが、民間企業にも「忍耐、自己犠牲、奉仕」が求められる中小企業は本当にたくさんあります。

考え方からバージョンアップしていく

「今日の仕事は、楽しみですか」という言葉に傷つく社会であるとは広告主も思わなかったでしょう。そういう人たちはきっとそういう「忍耐、自己犠牲、奉仕」などを求められる世界があるのだとは知っていても、リアルな実感はできないのでしょう。

「仕事が創造であり、自己実現であり、成果達成である」と思えるような職場が増えてほしい。

どうせ毎日8時間も9時間も一緒に顔を合わせるなら、楽しく仕事したいし、成果も生み出して、一緒に喜びを分かち合いたい。そんな職場が日本に増えたら、もう少し品川駅のコンコースの人々の表情も明るくなるのかな。

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