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未来を先に決める

「時間は未来から過去に向かって流れている」

この文章を見て、「またその話か」と思ったそこのあなた。僕はこのNoteで「だから、過去は全く関係なくて、今が一番大事なんです」というありきたりな結論で終わらせる気はさらさらないので、もう少しだけ続きを読んでいただきたい。勿論だが、違う結論を用意しているので、最後まで見ていただけたら嬉しく思う。

時間の流れは未来から過去

「時間は未来から過去に向かって流れている」という考え方のはインドの古代インドの仏教の教典にも書かれているらしく、東洋人の根底にもともとあったらしく、原因と結果で考える西洋的思想が入ってくる明治期の前すなわち江戸時代の頃は日本でも普通にこの思想が受け入れられていたと言う。

この思想を要約すると、要は原因(現在の自分を動かす要因)が過去にあるのではなく、それは未来にあって、未来をどうするか決めたからいまの自分がどのような行動するかが決まる。すなわち、時間の流れ(個人的には「決定の順番」の方がピンと来ている)は未来から過去の順番で流れていて、自分自身が進むというよりは未来がくるのを待つというのが正しい時間の流れ方であるということである(詳しい考え方は、プロ無職るってぃさんの記事を読んでください)。

(ここからは記事を読み終わった前提で話を進めていきますが...)この「時間は未来から過去に向かって流れている」という思想に基づいて、「ゴールを先に決めてしまう」のはすごく良い施策だと個人的に思っている。

(というのか、僕みたいな未来大好き芸人、将来を妄想するの大好き芸人にとっては、そもそもゴールを先に決めてしまは無いと反応的に全ての物事に対応していくことになるので、何とも動き辛い状態に陥ってしまう。)

僕の中には「Juste Debout(2on2ダンスバトルの世界大会)で優勝する」という原因があって、それに基づいて今の行動が全て生まれている。今日、朝食に蕎麦を選んだのも、今この瞬間にこのブログを書いていることも全てが未来にある原因によって生まれたものである。

また、僕の中では「Juste Debout(2on2ダンスバトルの世界大会)で優勝する」というのはまだ8年も先の話だが、もうすでに決定された決定事項であり、毎日そのことを紙に書き続けて優勝者の写真を見ながら「勝つまでに辿ったプロセスのイメージ」「決勝の舞台で踊っているイメージ」「Judgeが自分の方の色のパネルを出して観客の歓声とともに優勝を祝福されているイメージ」などを毎日しているので、僕の脳内は既に優勝し終えた状態にある。

社会的には、僕は「ダンスで世界一を取った表現者」ではないが、あくまでも僕の中では自分は「ダンスで世界一を取った表現者」であり、「Juste Debout(2on2ダンスバトルの世界大会)2027 FINALで優勝した」という事実が間違いなくある。だからこそ、僕は優勝者として相応しい行動や言葉、時間の使い方を常に心がけている。

上記の文章の中で、未来に出来事に対して「事実」というと違和感を持たれてしまう人も多いかもしれないと思ったので、話は少しそれてしまうが、ここでこの前聞いた面白い話をしようと思う。

日本人の事実と中国人の事実

(一概に〇〇人と民族によって断定してしまうのは危険だが、わかりやすくするために民族で区切るとするならば...)多くの日本人は、実際にあった出来事を事実と呼んでいる。例えば、今日僕が9時30分に起きたのも事実だし、朝食に蕎麦を食べたのも事実。日本人は写真を撮って、それに写っているものが事実であるという考え方をする。

その一方で、中国人の方々は、実際にあった出来事ではなく「自分たちがこう信じると決めたもの」を事実と呼ぶ。中国人にとっては、写真に撮られているものが事実ではなく、みんなが信じていることが事実になる。

このような考え方が根底にあるから、中国の方々にとって「南京大虐殺」は事実であり、それを主張する。日本側は、色々なデータや資料を持って「それは事実ではない」と叫び続けるが、そもそもの事実という概念への捉え方が違うので、それは全く意味がないことは既にこの長い論争が集結しないことが証明している(これはどっちが優れていてどっちが劣っているという話ではなく、事実という言葉への考え方の違いであり、概念の捉え方が違うだけの話)。

ここまでの話を聞くと、日本的な「事実」に慣れている方は“中国的な事実はおかしい”と感じてしまうし、それらの事実は嘘のような気がして下に見てしまう節があると思うが、別にこの事実の捉え方が劣っていると個人的には思っていない。逆に、このような自分の思想を絶対的に正しいと思える思考はとてつもない武器であると思っている。

今回の「時間は未来から過去に向かって流れている」というのも、実は中国人的な「事実」の捉え方をする必要があり、今まで時間の概念から考えると「まだ来ていない未来を来たと仮定してしまう」という思い込みが必要になってくることがわかる。「時間は未来から過去に向かって流れている」という考え方が事実ベースで論理的に積み上げて考えるのを好む現代の日本人からすると、多少受け入れ難いものがあるのも頷ける。

影響をどこから受けているか

話が脱線してしまったので元に戻すと、「時間は未来から過去に向かって流れている」という考え方は人によって結構有用で、未来に思考がいくことが多い人や何かを思い込むのが上手い人は非常に向いていると思う。そうでないと人も、時間や事実という概念をもう一度再考する良い機会になると思う。

ただ、僕はグレーが真実だと思っているタイプなので、一概にこの考え方が100%正しいと思わないし、日頃から習慣にしていたものがなかなか抜けないように過去に影響されている自分がいるのもまた事実だと思っている。間違いなく、どちらからも影響を受けており、どちらも無視することはできない。

結局は、未来と過去で自分の思考回路が決まって、未来と過去の影響を受けて今の自分は行動を選択している。大事なのは、どちらか一方を信じるというよりはどの過去が今の自分の思考や行動に影響を与えており、どの未来が今の自分の思考や行動に影響を与えているのかを知ることだと思っている。

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少し長くなってしまいましたが、皆さんにとって、これらの話が少しでも参考になったら幸いです。今日も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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1997年の日本生まれ。