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家出から1か月、新たな作戦を考えた。

私は常々『定年後夫婦選択制』を推奨している。

定年、または子どもの独立を機に、その後の人生が選択できる制度だ。
そのまま夫婦として暮らす・籍は入れたまま別居する・離婚するなど、自由に選べて、何を選んだとしても周りからとやかく言われることはない。(という社会全体のムードが作られている)
子どもが生まれた後だから、少子化問題にもさほど影響しないだろう。

もしこれが世の中の通常の仕組みになれば、熟年離婚に後ろめたさはなくなるし、別居しても週末だけ会って食事するという良好な関係も生まれる。私が師と仰ぐ上沼さんも(エミリー)も6年前に離婚を申し出て却下されたので、別居を始め、いま週末だけ会って食事するようになり、とても良好な関係!とおっしゃっている。

「人生100年」と言われ、80代後半でもしゃっきりしている人は多い。100まで生きたとして、定年後の約40年といえば、もう一人だれかと結婚したぐらいの年数である。(私はもう結婚はノー・サンキューだが)
ちょっと違う生活もしてみたくないか?
「結婚」という仕組みのためだけに惰性で同居するのもなんだかなあ。

しかしこの仕組みの実現のためには医療、介護、社会保障、労働環境など、あらゆる分野の改革が必要だ。今の政治家の皆さんを見ていると、とてもこんなこと考える余裕はないようだし、今の日本の財政では無理。たぶん私が生きている間は実現しないだろうな。

と、ここまで妄想を広げて、1週間の家出を終えた私は考えた。

うちの👽は今のところご機嫌である。いつどうなるかわからないけど。
だから、一般的に言われる「家庭内別居」ではない。
隠しカメラを備えて皆さんに観ていただいたら「家庭内別居」に見えると思うけど、違う。

そして思った。

「👽は理想にこだわりすぎ!!」と言いながら、私も私の「理想の夫婦像」を捨てきれていないのではないかと。
残念ながら『人生の楽園』のような夫婦にはなれなかったけど、今のところ👽に改善の努力も見られるし、これ以上私の思うほうへ変えようとするのは、それこそ”こだわり”であり、ヨガの教え「人間のすべての苦しみのもとである執着を捨てる」に反することになる。

『定年後夫婦選択制』が実現しそうにない今、新たに考えたのが
『大家vs入居者作戦』である。

シェアハウスの同居人だと思うと、「なんで私ばっかりご飯作らないといけないわけ?!」という邪念が生まれる。
家出後に👽に渡した手紙にも書いたが、改善が見られるならたぶん私はこの家に留まるだろう。そして、この年齢になって自活する経済力はないので、大家さんに家賃を納める代わりに家事労働力を提供する、と考えることにしたのだ。相手がドライならこっちもドライに。

👽相手だと、それぐらい割り切ってちょうどいい。
👽が喜ぶから~とか、あまり思わない方がいいようだし(しかし👽の基準で、気が利かない、とか言い出すこともあって、めんどくさ)。
「大家さんのために~」なんてあんまり思わないし(^^;
大家さんとご飯食べてて無言でも別にかまわないし(^^;

ということで2,3日実践してみたところ、なかなか居心地がよい。
男二人のシェアハウスって、こんな感じかなあ。
大家さんだから「今日は雨が降るかもね」とか「コロナがなかなか収まりませんねえ」といった話はする。深く踏み込まなければ安泰。

話しかけてくれば私も笑顔で普通に応える。これはコミュニケーションのとり方を教える意味でも、私は普通に対応しなければならないから。

『大家vs入居者作戦』を思いついたタイミングで、私がいつも参考にしている精神科医の益田先生のYouTube動画が挙がってきた⇩

15分の動画の後半に行くにつれ、「知る痛み」とか、疾患の説明を超えた深い所にちょっと足を踏み入れる感じで、この先生は専門知識と臨床経験を持ち合わせながら、きっと患者さんと一緒に悩んだり、迷ったりして人生について考えてくれるんだろうなあと思った。
(たまにコメントで「ヘラヘラしてる」と言われるみたいで、確かに説明の途中でヘヘッと笑う時があるんだけど、決してバカにしてるとかではないよ。)


発達障害及びグレーゾーンは、百人百様ですべての特性がすべての人に当てはまるわけではなく、その強さも人それぞれ。
かなり強烈で、本人の自覚もなく、とても困っているパートナー(特に妻)もいる。しかし、うちの👽ぐらいのグレー度であれば、その特性を知って何とかうまくやっていける夫婦も大勢いると思う。

どんなに折り合いを付けようとしてもうまくいかない時は、離婚という選択肢もアリだと思う。自分のための人生ですからね。

ということで、私、今生は『大家vs入居者作戦』を試すことにした。
そして5回ぐらい生まれ変わったときに、『定年後夫婦選択制』になってたらいいな。

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