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01:せっかく「ネット小説」なのにネットの特性を活かさないなんて、勿体ない

「電子書籍」というモノの存在を初めて知った時、「じゃあ、紙の小説ではできなかった表現ができるようになるんだな」と、ごくごく自然に思いました。
 
ネット小説(ウェブ小説、オンライン小説)についても同様で、当たり前のように「紙媒体の小説では決して創れなかった“全く新しい形態の小説”」が今後現れるものだと、ワクワク期待したものでした。
 
ところが現状、パッと見渡す限り、電子書籍もネット小説も、ただ読書する媒体がタブレットやスマホやPCに変わったというだけで“中身は”紙の小説と全く変わらないように思います。
 
(プロの作家でなくても自由に作品を発表できる“場”ができて、文学の裾野が広がったという“全体的な変化”はあったと思いますが……。)
 
インターネットという媒体を使えば、それまでは「紙の本」という“形”に縛られて出来なかった様々な表現が可能となるはずなのに……
 
インターネットを介してなら、ただストレートに前から後ろに読むだけの小説ではなく、様々な“楽しみ方”のできる小説が創れるはずなのに……
 
もしも明治の文豪たちが現代に生きていて、ネットという環境を手に入れたなら、喜々として“新しい表現方法”の開発競争に勤しむのではないだろうかという気がするのに……
 
……そうやってモヤモヤ考えているうちに、思いついてしまいました。
 
「ならば、そういう“新しい小説”を、自分の手で創ればいい」と。
 
これまで世界に存在しなかった新しいモノを、自らの手で創る――下手をすると、ひどく不格好なモノが出来上がって、周りに笑われてしまうかも知れません。
 
しかしその挑戦は、何かの賞を獲ることや、多くの人々に称賛されることよりも、よほどエキサイティングで、魅力的なことに思えました。
 
……元々、他人の敷いた道を進むより、道の無い所を自ら切り拓いて好き勝手に行くのが好きな性分なのかも知れません。
 
もちろん、ちょっと考えただけで「実現するのは大変だろうな」と想像はついたのですが、それよりも「面白そう」という気持ちの方が勝ってしまいました。
 
そんなこんなで、それまでホームページどころかブログも運営したことのなかった自分が、生まれて初めて創ったのが、小説サイト「言ノ葉ノ森」です。
 
……そしていざ実際に制作を始めてみて、そういう“新しい形態の小説”がこれまでできなかった“理由(?)”を思い知ることになるわけですが……それはまた、後ほどに。

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