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38:執筆スピードUP(時短化)のための分析

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同じ人間が書いている小説であっても、執筆に時間のかかるものもあれば、妙に短時間で書けるものもあります。
 
実は最近そんな風に、やけに速く書けた作品があったので、今後の執筆スピード向上のために、これまでの小説とどう書き方が違うのか自己分析してみることにしました。
 
(ちなみに、その(自分にしては)妙に速く書けた小説はコチラ↓)

正直「速く書くことが良いのか」ということについては疑問もあるのですが、スキルとして「持っておくに越したことがない」のは確かかと思うので。
 
それと、ここで分析・考察しているのは、あくまで「速く書ける方法」であって「巧く書ける方法」ではありません。
 
元から速く書ける方にはあまり意味のない話かと思いますし、速く書けるようになる代わりに何かを捨てることになるかも知れませんので、世の中に数多ある執筆方法のうちの1つとして参考程度にご覧になることをオススメします。

ここで言う「速く書けた」というのは、単に執筆時間自体が短く済んだというだけではなく、「書こう」と思い立ってから実際にある程度のところまで書き上げられた時間……“準備期間の短さ”も含んでいるのですが…
 
上の作品の場合、書こうと思ってから第1部のエンディングを書き上げるまで約2週間(平日の日中は仕事&他の小説の作業と同時進行で)で出来ています。
 
まず、速く書けた理由の1つとして「新たなチャレンジをしていない」ということが挙げられます。
 
自分はこれまで「今まで書いたことのないジャンルに挑戦」してみたり、「苦手意識のあったジャンルにあえて挑戦」したりすることが多かったのですが、上記「囚われの姫…」は、そんな“チャレンジ”が全くと言って良いほど無く、「今あるスキルと知識だけで」書いています。
 
今まで挑んだことのないジャンル・苦手なジャンルにチャレンジするということは、それだけ「書いている途中で筆が止まるリスク」が高いですし、「初めて歴史モノに挑戦する」等“それまで知識を持っていなかったもの”だと、その新たな知識を調べたり学んだりする分の時間がかかります。
 
それと今回は「資料調べをしなくても良い世界観」にしてある、ということも大きいと思います。
 
ファンタジーと言っても、リアルなヨーロッパの歴史をモデルにした本格的なものから、ゲームの世界のようなフワッとした“イメージ”だけの“なんちゃって中世ヨーロッパ”なものまで様々あると思います。
 
そして当然、リアルなヨーロッパの歴史や制度を下敷きにした本格的なものだと、資料調べの手間がかかるわけです。
 
また、世界観に独自性を持たせてオリジナル要素を盛り込めば盛り込むほど、そのオリジナル要素の“説明”に手間と時間がかかり、書くのが難しくなる、ということがあります。
 
つまり、リアルさとオリジナリティーを控えめに、フワッとした「一般的なファンタジー小説のイメージ」だけで世界観を作れば、書くのは断然ラクになるということです。

(ここで言う「オリジナリティー控えめ」は「世界観」についてであってキャラやストーリーにオリジナリティーを盛り込まないということではありません。そこを控えてしまうと魅力度DOWNになってしまうと思うので…。)
 
ただ、性格によっては逆にそれで「書けなくなってしまう」こともあります。
 
小説の世界観に作者自身が「納得」できていないと、途中で書くのが嫌になってしまったり、筆が止まってしまったりすることがあるのです。
 
物語の中で「つじつまの合わない」のが許せなかったり、物語世界に疑問を持ってしまうとダメなことが多いですね…。
 
実は自分がわりとそのタイプで、そのせいでずっとこういうタイプの小説が書けずにいたのですが…
 
ある時、ふとパズルのピースがカチッとはまったように「気づいた」のです。
 
「デタラメな世界観が納得できないと言うなら、最初から“デタラメであること”が当たり前で、むしろそれが自然な世界にすれば良いのだ」と。
 
そう気づいてからは、恐ろしくスムーズに筆が進むようになりました。
 
ぶっちゃけコメディ小説ならリアルな世界観よりも、デタラメでハチャメチャに「突き抜けた」世界観の方が合っていて書きやすいですし…。

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