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トレーナーの経験をどう積んでいったか(3) 〜雇用契約〜

まず、

私の友人の若尾トレーナーが面白い記事を書かれていました。

日本の場合、フルタイムでのトレーナーとして働いていない人が多いですよね。

私も以前は鍼灸院を経営しながらパートタイムの契約をいくつかしていましたし、現在も、病院に所属しながらチームをサポートするという形態が多いような気がします。

チームの知名度などを考えて、所属選手を病院でサポートできるとそれだけで宣伝になります。
それを売りにできることを考えると、契約料を抑えるというところもあると思います。


あと、日本とアメリカでの仕組みで違う部分として、
日本は、トレーナーとチームとの雇用が業務委託が多いのに対して、
アメリカは、社員としての雇用が多いと思います。

もちろん、どちらもほとんどの場合単年契約のため、シーズン後に継続するかどうかの話し合いになります。
全てのチームの契約を知りませんが、アメリカの方が社員としての雇用なので福利厚生がしっかりしている印象があります。
アメリカの場合、そのあたりのルールがしっかりしていないと、訴えられる可能性が大いにありますからね。

アメリカでは401kという 確定拠出年金という制度があります。日本で言うiDeCoですね。
日本との違いは、
日本では、個人で金融機関を決めて個人でiDeCoを開始、運用していくことで、結果的に投資利益への税金が免除されるというものですよね。
アメリカでは、給与からどのくらい401kに入れるかを決定します。さらに、拠出する金額から税金を最初に引いておいてしまうか、運用後に税金を払うかの2択を選べます。
また、全ての企業が取り入れているわけではありませんが、match upという自分の拠出額に対して企業側も補助しますよという制度もあります。

メジャーリーグでは、厚生年金のようなもののほかにメジャー年金たるものがあります。

上記の記事がいつの時点での情報か分かりかねますが、大きくは変わらないと思います、
金額がすごいですよね。
10年メジャーでプレイし続けれる選手は普通に考えて、暮らしていけるだけの年俸は貰えていると思いますが、年金も補償をされているとなるといかにメジャーリーグの市場規模が大きいかわかります。
5年だけのプレイでも1000万円入るとなると頑張ってプレイしますね。

この制度、選手だけではなく一部のスタッフも対象となるのです!
メジャーリーグのヘッドトレーナーとアシスタントトレーナーの2人がその制度に入れるということを聞いたことがあります(トレーナーも同じような金額がもらえるのかは知りません。また、チームなどで違いがあるかもしれないので違っていたら教えてください!修正します)。

なので、MLBのトレーナーはマイナーからメジャーリーグを目指すモチベーションの1つはそれですね(もちろん選手のためは大前提として)。
また、マイナーリーグとメジャーリーグトレーナーでの給与の金額差もあるので、いかにメジャーリーグに行けるのかが鍵となると言えます(近年、マイナーリーグトレーナーの雇用条件が見直されました)。

日本でも、チーム入団したての新米トレーナーとベテラントレーナーとでは給与はもちろん違いますが、日本の方がベテラントレーナーも1軍、ファーム関係なくその時のチーム状況に合わせた編成になっている感じがしますので、1軍だから給与が高い、ファームだから低いということは一概に言えないですね。

若尾トレーナーの記事内容にありますが、
雇用に対しての金額が日本とアメリカで開きがあり、パッと見てるだけだと
アメリカいいじゃん!と思うかもしれません。

しかし、アメリカの物価を考えると一概に良いとは言えなくなります。
以前、アメリカの物価感を記事に書きました。

これを踏まえると、どうでしょうか。
アメリカのトレーナー組織が地位向上を働きかけることがわかると思います。

実際には、トレーナーをしていることでのメリットもあります。
それに関しては、また今度。

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