感想 新装版BT63 上下 池井戸潤 夢を見ると昭和38年の父の世界と繋がる。父の仕事、恋、苦難を現在と過去から探る物語。
前半かなりごちゃごちゃしてて読みにくい
中盤から話しが父の話しメインになり、視点がクリアーになってからは物語が躍動的になり面白くなっていった。
昭和38年の父の世界に、病気で無職の僕は夢の中でリンクする
ただ、夢で父の世界を体験するだけでなく
彼の思考が父に伝わり過去が改変していくというのが楽しかった。
父は運送業者だった。
会社は経営がきつく、そんな時、宅配というシステムを考える
これは、息子である彼の発想なのがいい
町に一軒はある米屋を理由するという発想は面白い。
トラックを運転する世界がリアルで
運転手の描写が濃厚だった。
癖のある運転手たち、彼らのやっている犯罪
悪戦苦闘する父
その会社の社員の不正、殺人事件
問題は山積だった
そして、父の恋
その相手の女性は夫のdvから逃げている女性
その背後にいる悪の存在
対峙する父
それにしても死体を処理している工場の存在
あれは不気味すぎ
ちょっと荒唐無稽な展開なのですが、いつもの池井戸さんらしくないエンタメ寄りの作風は逆に斬新で楽しめた。ただし、ツッコミどころたくさんありました。
2023 12 8
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