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書評 ちょっと今から仕事やめてくる 北川 恵海  人生はそれほど悪いもんやないやろ?って、思えたら勝ちである。

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今年は With corona というのもあり
メンタルがへこむ場面も多々あったのではないかと思います。
社会がそれを自殺という行為で反映したのかもしれない。

死んだら負けだ
と前に何かの本で読んだことがあり
生きている奴らは、糞みたいな人生でも勝ち
なのだそうだ。

本書の主人公はサラリーマンで
自己肯定ができないヘタレで死を意識していた。
電車のプラットホームでフラフラしていたところを
同級生の「やまもと」に助けられるという話し
最後は、会社に辞表を提出できるまでメンタルが回復するのである。

その「やのもと」が彼に残したメッセージが
人生はそれほど悪いもんやないやろ?
って言葉でした。
こう思えたら勝ちだと思います。

本書の中に「サザエさんシンドローム」という言葉が出てきました。
日曜日の夕方に放映しているサザエさんのエンディングテーマを聞いていると憂鬱になる現象です。
これで休日が終わり、明日から仕事だと考えると・・・
死にたくなる・・・

そんな彼に、やまもとは言います。
転職しろって。
そもそもなんで正社員にこだわるわけ?
正社員でなくなったら、どうなるわけ?
と問いかけます。

すべてが終わる
彼のイメージはそうなのだと思います。
確かに、スキルアップは無理だし
ランクが下がるのはヤバいと思う
転職したらヤバい
でも、死んだら終わりです
メンタル崩壊して心の病になったら元も子もなくなります

逃げてもいいんだよ
辞めてもやりなおせるよ

人生はそれほど悪いもんやないやろ?

それが本書の伝えたいことだと思いました。

本書は映画化されています。
映画の感想は 武藤吐夢NOTE にあります。

2020 11/21




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