見出し画像

めいそう日記〜Day366:カケチカラ

1. 瞑想小咄〜カケチカラ

神嘗祭(かんなめさい)。伊勢神宮における一年の祭典の中で、最も重要と言われる祭典。毎年10月15日の夜から始まり、17日の昼までさまざまな祭典が行われる。10月15日の夕方には、祭典に関わる神職が神様の御心に叶って、祭典に携わって良いかどうかをお尋ねする御占(みうら)という行事も行われている。古くから続く、大変由緒正しいお祭りである。

神嘗祭は三節祭の一つ。三節祭は10月の神嘗祭のほか、6月と12月にそれぞれ月次祭(つきなみさい)と呼ばれる祭典が行われる。月次祭と神嘗祭の大きな違いは、なんと言っても新穀が奉納されること。

神嘗祭の期間には、内宮の御垣内の御垣に全国からの有志の農家からその年に収穫された稲穂が掛けられる。その稲穂の列の中に天皇陛下が自ら育てられた稲穂も掛けられる。この様子を見るとあらためて日本と稲作の深い関係性を窺い知ることができる。

この神嘗祭の祭典の行事の中には、奉幣と言って天皇からの勅使が幣帛を奉る行事がある。勅使は黒、二重緑、蘇芳の和色の装束に身を包み、砂利を踏みしめながら御正宮へと向かっていく。また、神嘗祭においては天皇の名代として、黒田清子様が祭主を勤められており、勅使の後を静かに歩んでいかれた。内宮への奉幣の日、10月17日の伊勢地方の天候はあいにくの雨。たとえ雨であったとしても雨天中止には当然ながらならない。祭典に参加する神職は和傘をさし、勅使や祭主は横に和傘をさす人を伴い、御正宮に向かって参進していかれた。

西暦2000年を越えた現代において、古の日本の光景を垣間見たようで、なんとも厳かで、清浄な空間だった。ひたむきに、しめやかに。昔ながらのしきたりを守って行われる祭典。これから未来に向けてずっと続いてほしいと願ってやまない。

さて、先ほど述べた御垣に掛けられた稲穂を特別に「懇税」と呼ぶ。この漢字、パッと見てわかる人はほとんどいないだろう。実はこれで「カケチカラ」と呼称する。どこをどう読めばそうなるのか、なんとも理解し難いが、漢字ではなく音に注目してみると、古の祖先の思いがわかるような気がする。

あくまで私個人の解釈ではあるが、カケチカラの「カケ」は「掛け」ということだろう。稲穂を御垣に掛ける。その有様を表しているのではなかろうか。それではチカラとはなんだろう。おそらくそのままの意味で捉えられる。チカラ=力。力になるもの。つまりは、お米は「力になるもの」と私たちの祖先は考えていたのではないだろうか。

お米は私たち人間にとっても、神様にとっても「力になるもの」なのだろう。お米をいただいて、力をつけ、再び日々の生活に勤しむ。私たちと神様の日々を支える力になるのが「お米」ということだ。だからこそ、新穀を祝い、神様に感謝する神嘗祭は、一年の中で最も重要な祭典と言えるのだろう。

近年ではお米以外にも主食となる食べ物が私たちの身の回りに溢れている。それはそれで美味しくいただきつつ、私たちの文化に深く根付いているお米についても、ありがたくいただこう。毎日を生きる私たちの力として。

2. 今日の瞑想〜2022.10.18 Tue 6:30〜(20min)

今日から新たな気持ちで瞑想日記を再スタート。今日一日、天候にも恵まれそうな朝。まずは瞑想から。

今日の瞑想音楽はこれ。

姿勢を正して意識は内側へ。序盤は思考があれこれ湧いてきていたが、中盤を過ぎると、あまり思考が頭の中に渦巻くことなく、落ち着いた時間が流れていく。

アラームが鳴るまで、瞑想を続けて終了。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?