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新卒出身の女性ホーム長に「高齢者介護」の魅力を聞いてみた

<プロフィール>
■氏名:小島 昌 
■役職:musubi Group 介護事業本部 ホーム事業部
      サービス付き高齢者向け住宅musubiまちの家 ホーム長
■出身大学:関西学院大学 社会学部
■経歴
2013年新卒2期生として入社。2016年に介護福祉士の資格を取得し、2017年アシスタントリーダー、2021年ホーム長に就任し、現在に至る。

‐学生時代の就職活動について教えてください

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 就活では自分の軸を持つことを大事にしていました。【人の人生に携われる仕事に就きたい】と思っていて、ブライダル、住宅メーカー、百貨店、小売りや福祉を見ていました。その中でも介護・福祉が自分の中でしっくりきたんですよね。最期の人生の何年間か、もしかしたら数日かもしれないですけど、その方の生きている瞬間に携われるところに惹かれて介護業界を深く見始めました。介護業界を中心に実際10社くらいの会社説明会に参加したんですけど、ブライダルや住宅メーカーは人生に携る機会はあるけれどその場だけの関係になってしまうのかなと感じて、もっと生活に寄り添える・もっと深く長く関わりを持てる仕事がしたいと福祉の魅力にどんどん気づいていった感じです。

‐人の人生に携わりたいという軸をもった理由はなんですか?
 人にしてもらって嬉しいこととかって、例えばプレゼントとかをもらった時に、モノももちろん嬉しいのですが、想ってくれた気持ちやプレゼントを選んでくれた時間に対して嬉しさを感じるんですね。気持ちや目には見えない何かに惹かれていて、そういう事を仕事にできたら充実感をもって取り組めるのかなと思っていました。

‐学生時代は何を頑張りましたか?
 アカペラサークルに4年間在籍していました。2回生の時はハモネプでTV出演もしました(笑)サークルが凄い大所帯で、300人近い人数がいたので、人と関わる時間が多く、その時に培われたコミュニケーション力は社会に出てからも活きているのかなと思います。

‐当時は創業間もないベンチャーでしたが内定承諾した理由は?
会社説明会に参加した時にここ!って直感がありました(笑)当時は説明会に参加する前にHPを確認していたのですが、“一緒に何かを創りませんか”というフレーズを見て、これから始まる会社なんだろうなという印象でした。何も介護の知識がない私が、何ができるかはわからないけれど、この会社に入社してその「何か」っていうのを見つけられたらいいなと思いました。説明会中も、ヘルパーじゃなくてアシスタントって呼ぶ発想も面白いなと思いました。大きくて全部が整ってるところよりかは、まだ整ってはなくて変化していくところで、その変化も楽しんでいけたらいいなと。だからと言ってベンチャーにこだわっていた訳でもないし、元々安定志向なくせに、そういうところはチャレンジャーやったんやなと、今振り返ると思いますね。

‐入社した当時の仕事内容は?

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 生活をしていく上で必要な部分を補って、安心して自分らしく生活できるようにサポートする事が業務のメインでした。
 例えばお風呂は、お一人で入るのが難しい入居者様がほとんどなので、入居者様が手の届かない場所を洗ったり、湯船につかるときに安全にゆっくりと入浴できるようにサポートをしていました。musubiでは大浴場ではなく、ご家庭にあるお風呂と同じ広さの個浴になっているので、入居者様とアシスタント(介護職員)の1対1で、1時間ゆっくりと入浴を楽しんでいただいています。トイレのサポートでは、トイレに行くことは出来るけど少し失敗する方もいれば、寝たきりでトイレに行くことが出来ない方など、様々な人がいらっしゃるので、ひとりひとりに合わせた介助方法でサポートをしています。

‐最初に苦労したことはありますか?
 先輩にOJTをしてもらっていた時に「練習して慣れていこう」と言われはしたのですが、私にとっては練習でも、入居者様にとっては本番なので、失敗してケガをさせてしまったらどうしよう。先輩と同じようにやろうとしているけど、同じように出来なくて嫌な気持ちにさせたらどうしよう。と初めて何かするという時が怖かったです。

‐どうやって克服されましたか?
 先輩にフォローをしっかりしてもらえていたので、何か失敗しそうになっても未然に防いでもらっていました。先輩についてもらっている間に、不安とかを克服できるように、とにかく実践をこなして、独り立ちまでトライしました。
先輩には「怖いかもしれないけど、怖いと思えているだけ大丈夫。怖いとすら思わずに何でもやってしまう事の方が危なくて、危険かもしれない・ミスしてしまうかもと思ってる方が安全だから」と言ってもらえたのが励みになりました。

‐27歳でリーダーになっていますが、選ばれた時はどんな気持ちでしたか?

 元々人の上に立つことが向いていないと思っていて、引っ張ていくタイプというよりはリーダーをフォローするような立ち位置の方が向いていると思っていたので不安でしたね。

‐メンバーは年上の人ばかりだと聞きました。自分よりも経験のある人をマネジメントする大変さはありましたか?
 入社歴が私よりは短くても年上の方や介護経験が長い方が多いという部分であったり、性格的に自分についてこい!というタイプじゃないことで不安もありましたが、協力してほしいということを真摯に伝えるようにしていました。

‐実際にはどうでしたか?
 最初の1,2年はとっても頼りなかったと思います。質問されたら答えることはできるけど、自分からの発信が少なかった。3年目くらいから、自分の中でもいろんな成功体験や失敗体験をしてきたので、それを活かしながらメンバーをまとめられるようになってきたかなと思います。リーダーだから自分が全部しないといけないと勝手に背負っていたことが多かったのですが、メンバーに任せる事が増えていくにつれて、この人ってこういう性格だったのか~とか得意・不得意が見えるようになって、ひとりひとりとの面談の中で目標を立てる時にも、うわべだけではなくメンバーの中身まで見て話せるようになった気がしています。何でも自分でやるという感じだったのを、メンバーに頼ったり任せれるようになってからは信頼関係が深まった気がしていて、メンバーのこともよく分かるようになりました。そういう積み重ねがあってこそお互いに信頼し合えるのかなと思っています。

‐30歳でホーム長になりましたがホーム長の打診があった際はどんなお気持ちでしたか?

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 リーダーの打診があった時よりも増して、自分には無理だと思いました。正直な話、ホーム長の話を頂いた時は受諾するか退職するかの2択まで悩みました(笑)だからといってmusubiを辞めたい訳じゃないし、周りの人も応援や協力をしてくれると思っていたし、今いるメンバーとだったら頑張れるのかな…でもやっぱり不安だな…としばらく悩んでいました。そんな時に、人事の方から、社長も任せる人材がいないのであれば無理に任せるのではなく新規で採用すると思うよ。でもここで任せたってことは、小島さんなら任せても大丈夫と思ってもらえてるって事じゃないのかな?と言っていただけて、消去法で選ばれた訳じゃなくて能力をきちんと評価して選ばれたのかなと思えたので、お引き受けさせていただきました。

‐実際に1年やってみてどうですか?
 まだ受け身の部分があると思っていて、リーダーになりたての時もそうだったんですけど、最初はどう進めていけばいいのか分からず要領を得るのに時間がかかるタイプなので、振られた仕事をこなす事で精一杯になっているなと感じています。もう少し自分から提案・発信していけるようになりたいと思いますね。前任だった統括ホーム長は、問題点に対してうまくアプローチしていたので見習っていきたいです。また仕事の内容においても、どこまでが自分の業務範囲なのかをうまくつかめていないので、自分事として捉えて行動していきたいです。

‐アシスタントからホーム長まで経験する中で、仕事に対する考え方は変わりましたか?
 アシスタント時代は、自分の事しか考えていなかったけど、今はメンバーの事や他部署との連携を考えるようになったので、入社した当時よりは視野が広くなっていると思います。

‐今後どんなホームにしたいですか?
入社した当時よりも今の方が、入居者様が自分らしく生活できるホームを創りたいと強く思っています。その為には、ひとりひとりに合わせたケアが必要で、入居者様の状態を見た上で、これまでのケアの内容の見直しや変更を求められると思っています。私が現場に入る機会は減ってきているので、メンバーにそういった視点を持って、自分で考えて行動できるようになってもらいたいと思っています。成長段階のメンバーを育てて、ひとりでも多く自分らしく生活できるホームを創りたいという想いを持って働くメンバーを増やしたいです。musubiに入居してくださった方やホームに預けることを選んだご家族の為にそうしていきたいですね。コロナの影響でなかなかご家族とお会いする機会を持つことが難しくなっていますが、来所された時には、普段の生活を伝えたり要望をお聞きして、ご家族といっしょに考えて入居者様のサポートをしたいです。この想いをメンバー全員が同じレベル・目的・方向を向いてやっていきたいと思っています。

‐介護に挑戦したいと思っている方にメッセージ

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‐介護職の面白さや、やりがいはどんなところですか?
 色々な施設形態やサービス形態がありますが、全部に共通しているのが生活に寄り添うことができる事だと思っています。その中でもサービス付高齢者住宅内での話にはなりますが、24時間365日携わる事が出来るので、時にはお看取りに関わることもあります。そんな時に病院ではなくmusubiのホームで最期を迎えたいと言ってもらえるのが凄く嬉しいんですよ。それだけ深い関わりが、それまでに出来ていたってことなので。入居者様やご家族の方に、求めてもらえることがすごく尊いと感じています。看取りの段階になってから関わっても遅いと思っていて、元気な時や余命が数日とか関係なく、ここでの生活に満足してもらえるように、自分たちで仕事をつくっていけることが魅力的かなと思います。

‐活躍しているメンバーの共通部分はありますか?
 よく気がつく人ですかね。例えば、ルーティン業務ではなく、新しく業務がはじまった時って、どれだけ準備をしていても不備は出てくるもので、そういった時に「こんなんあったらもっとスムーズに仕事出来るんじゃない?」って感じで、資料やチェックリストを作成してくれたり。先のことを見越して全員が円滑に仕事できるように準備や提案をしてくれる人が活躍していますね。

‐入社してからのフォローについて
 1年間カリキュラムがあって、座学・実技が普段のOJTとは別で学ぶ機会があります。OJTに関しても、目標の期間は設定はしますが、ひとりひとりの成長に合わせて短くしたり、延長したり、独り立ちに向けてのフォロー体制は充実していると思います。また独り立ちしてからでも、分からない事などは相談しやすい環境をつくっています。分からない事を分からないって素直に言ってくれたら、フォローしやすいですね。独り立ちしてからもフォローは続くので安心してください。
 人の人生に携われて、奥の深い仕事なので、少しでも挑戦してみようかなと思ってもらえたら、是非一緒に頑張りましょう!


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