あなたの居場所は？ 槇原敬之さんの「HOME」を聴いて振り返ろう

毎日忙しくしていると、

仕事、趣味、SNS、友達関係、家族、、

など、いろんな人と向き合っているなかで、

自分の本当の「居場所」はどこだろう？

と迷ったりしませんか。

今回はそんなテーマ。

昨年、槇原敬之さんがリリースされたアルバム『宜候（ようそろ）』の中の曲

「HOME」

を聴いたとき、私はそんなことを感じたからです。

まずは、槇原敬之さんの「HOME」を聴いてみてください！

どうでしたか？

槇原敬之さんの優しい歌声が心に響いてきますね。

この曲は、アメリカのプロデューサー・バートバカラックの　　　

「世界は愛を求めてる」
（What the World Needs Now Is Love）

に影響を受けて作られたと、槇原敬之さんはセルフ解説で仰られています。

「今、いろんなものがある。全部たりてるんです。でもひとつだけたりないものは愛なんです」

そんなテーマの曲「世界は愛を求めてる」を、グリーが歌っているのを聴いて、、

槇原敬之さんは涙が止まらなかったと言います。

槇原敬之さん自身も、活動を自粛していた時期。

ご自身の姿と重ね合わせられたのではないでしょうか。

「世界は愛を求めてる」は 1965年の楽曲。

今はそれから57年が経過し、ネットやAI、量子コンピュータなどであふれた世界となりました。

そんな今だからこそ、さらにこの曲の意味が問われる時代になっているのではないでしょうか。

〈 GLEE,  What the World Needs Now Is Love 〉

槇原敬之さんの「HOME」ですが、

優しい歌声でせつせつと歌われ、じんわりと胸に響きます。

この曲のテーマは、何度もサビで歌われる次の歌詞に込められています。

何かと引き換えにしなくても
側にいてくれると信じられる

そんな存在がいる場所を
きっとHOMEと呼ぶのだろう

私はこの歌詞を聴いて「ハッ」としました。

今の世の中、、、

何かと引き換えにするような社会になっていて、

しかも、誰もそれに気づかず、それが当たり前のような感覚にそまっているからです。

たとえば、

ギブ  アンド  テイク

という言葉がありますが、自分がテイク（受け取る）するからこそ人にギブ（与える）するわけですよね。

他にも最近よく聴く言葉で、

win-win の関係

お互いがウィン（勝つ）というわけですから、これも響きがいいように思えますが、、

結局は、

自分がウィンを得られるからこそ、相手にもウィンを与えられるのです。

もしどちらかが「負けた状態」になれば、このような関係は壊れてしまいます。

そう考えると、、

「何かと引き換えにしなくても、側にいてくれると信じられる。そんな存在」

という槇原敬之さんの言葉は、とても深いと思います。

〈 槇原敬之さんによるセルフ解説 〉

１年前の秋、

私は、マリーナ博士のアドラー心理学の講座を受けました。

マリーナ博士は北米のアドラー心理学者。

世界各地でアドラー心理学を伝えておられます。

そのときのテーマは「所属」。

マリーナ博士によると、「所属」とは、「動き」と「方向性」があるといいます。

たとえば、卒業した高校の同窓会に入っていたとします。

毎年、会報が送られてきて、会費も払っていて、同窓会に所属している状態だとしても、気持ちがそちらに向いていなければ真の意味での「所属」とはいえないのではないでしょうか。

私はマリーナの講座を受けた後、

「私の居場所はどこだろう？」

そんなことを考えながら、

近くの公園でベンチに座って、ゆったりと振り返っていました。

目の前には、イチョウの木が揺れていました。

セルフ解説の中で、槇原敬之さんは言います。

HOUSE ではなく HOME

すなわち、

HOUSE = 家

ではなく、

心の拠り所となる場所 = HOME

そんな想いがこもっているのが、槇原敬之さんの楽曲「HOME」なのです。

あなたにはとって、HOME はどこですか？

何も引き換えにしなくても、そばにいられる場所

そう聴いて、どこが思い浮かびますか？

何も飾らないただのあなたを愛してくれる人がいる場所

愛に満たされた場所

それが心の居場所。

最後に、もう一度「HOME」へのリンクを貼らせていただきますので、、

じっくり聴きながら、あなたの「居場所」はどこだろうかと、ゆっくり振り返ってみてはいかがでしょうか。

〈 追伸 〉

この曲は、アルバムの中で最後から２曲目に位置します。

最後の曲は、アルバムのタイトル曲「宜候（ようそろ）」。

宜候（ようそろ）とは、「まっすぐ進む」という航海用語。

アルバム全体が、人生の航海に旅立つというテーマで彩られています。

（アルバムについては、こちらの記事をご覧下さい）

「HOME」を聴いて、あなたの居場所がはっきりと分かったなら、最後の曲「宜候（ようそろ）」を聴いて、

大切な人との絆の維持に向けて、一歩踏み出してみてください。

あなたの人生は、あなたが好きなように作っていけるのです。

■ 執筆者  :  松岡 学

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