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姿勢を直す方法3つ~発達障害のある子ども達のためのピアノレッスン

発達障害の子ども達でも、定型発達の子ども達でも、
初心者の頃は、正しい姿勢や指使いを教えていくのに
とても時間がかかります。
特に発達障害のある子ども達は、姿勢の悪い子や、力が入ったり、
からだの固い子が多くみられます。

私は「ちょっとさわるよ、いい?」とか、
「腕をさわるよ、大丈夫?」と、必ず声をかけて直していきます。

直接さわることで、口頭で伝えるより早い改善がみられます。

1.腕を振って弾く子どもに

指の力が弱いので、思うようなボリュームが出せない時、
腕を振って弾く子は多いし、初心者は皆かもしれません。

でもこの弾き方では音はバラつくし、レガート(滑らかに弾くこと)
は出せないし、指の力もなかなかつきません。

そんな時は、こんな風にして後ろから腕を支えます。

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そうすると、音量は下がりますが、とたんに音が変化します。
自分でも綺麗な音になったと思うみたいで、
最近も、ADHDの子どもが「うん、変わった!」って
嬉しそうに言ってくれました。

大きな音は、いずれ出るようになります。
でも、どんな響きのフォルテなのか?が大切。

それに、fより、pの方が難しいので、
小さくてもしっかりとした、粒のそろった音が出るようにしていきます。


  2.手を丸くする

ペタッとした伸びた指では、速く動くようになりません。
指を丸く!指のおでこで弾いて!
とよく言いますが、指そのものだけを直そうとしても
本当は難しいのです。

何故なら、指は手の先に、手首があって、腕があって、
肘があって、肩があって・・という風に繋がっているから。

全部を一度に!は難しいので、指の次は、手の平を意識させます。

指が伸びる=手の平が平面になっているので、

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▲こんな風に触ります。

手の平の中に肉まん、と私はよく言うのですが、
柔らかく、フンワリ←ここ重要 膨らませる。

   3.姿勢

そして大切な姿勢です。
ピアノに関わらず、勉強の時も気になります。

姿勢が悪いといっても、人それぞれに悪いスタイルが違います。

背中が丸まっている子。
全体にだら~としている子。
腰から曲がっている子。

よく観察してみてください。

姿勢が悪いと、良い音が出ないし、集中力にも差が出ます。

なので、良いことは何もないのですが、
「姿勢!」
「ちゃんと座りなさい!」
「背中が曲がってる!」

と何度もゆっても、そのうちゆってる方がしんどくなります。
ゆってもゆっても、しばらく経つと元通り。

そんな時は、指一本で解決!

背中をそっと(背骨に添って)指圧するように軽く押します。
そうすると、ス~っと伸びます。

これ、子どもによって、ツボが違います。
(ツボという言い方はおかしいのですが、そんなイメージ)

大体、全体に丸くだら~としている時は、
肩甲骨の間より少し下。
(上から何か所か押していって、試してみてください)

腰の曲がっている子は、仙骨のあたり。
(お尻の始まりの割れ目の上あたり)

また元通りになることも多いのですが、
しばらく繰り返していると、口頭で注意をするより
効果があります。

触れることで、温もりと感覚が残るのかもしれません。

がんばって練習している子どもたち。
良い音で奏でられるようになりますように。


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