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bird flew away

Lyrics

大切な人の言葉も今は耳を塞いで逃げた
ただ一人だけ誰もいなくて そこは白い雪の中で

聞こえない私には 守れない自分さえ
乱れた呼吸を拒めば
進めない この道に 戻れる場所もない
立ち尽くす私を

投げつけて 思い出壊した意味を まだわからずいた
光を 痛みを 足音消しても
私が鍵を探すのは 声の色 声の奥 その場所を知りたくて
手を伸ばし扉を開けよう

大切な人の言葉を拾い集め 道を辿る
ただ一人だけ 君を求めて 靴の底に温もり混ぜた
聞こえない 私にも 守れるものがある
飛び立つ季節を待って

ライナーノーツ by yumi

「進めない この道に 戻れる場所もない」

10年前に書いたこの詩に、10年経った今を重ねることとなったのは必然だったのかもしれない。

2011/2021

どちらも、忘れることのできない年。

経験したことのない事態を前に、判断、決断、実行を常に迫られ、思考を止めてしまいたくなる瞬間が何度もあった。

鍵を見つけて、扉を開けて、また路頭に迷い、閉じ込められて、鍵を探して…生きている限りはずっとそんなことを繰り返していくんだろう。

でも、少しずつ、ほんの少しずつ良くなっているんだと思いたい。

10年前この詩を書いていた時に、nobuくんに
「最後の歌詞は希望を持てるように、少し明るく終わらせた方がいいかもね」と言われて、前向きな表現を加えた記憶がある。

その当時はあまりそう言う心持ちにはなれなかったのだけれど、
今回改めて歌い直した時に、奇しくもその表現に背中を押されたのは自分自身だった。なんだか恥ずかしくもなった。

でも、少しずつ、ほんの少しずつ良くなっているんだと思えた。

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ミュージックビデオでは、自分の中に閉じ込められた自分が少しずつ解放されていく様子を写真家のKudo Takeshi氏に表現してもらいました。

klee初期からアーティスト写真やライブ写真を撮ってくれた彼に、
今回の撮影依頼をしたところ、二つ返事で「やろう」と言ってくれたのが、すごく嬉しかった。

ぜひミュージックビデオも合わせて聴いてください。

ライナーノーツ by nobu

この曲はkleeができた最初期 2011年に作った曲。
2021年 10周年の節目にこの曲を改めて伝えたくて再録することにした。

作曲した当時の閉塞感やどうにか一歩踏み出したい気持ちが滲みこむように込められていることもあり、
当初は鳥かごから飛び立つ 抜け出す 脱出する 
そんな解釈でこの曲を捉えていた。

1st音源をリリースした後 昔から応援してくれる方からいただいた言葉。

「bird flew awayは、当時仕事を変えて迷っていた時によく聞いていて、
あの頃を思い出せる 思い入れのある曲なんだ」

この言葉をいただいたときに、
旅立ち 出発 そういった見方もできるのだなと知ることができた。

自分自身が同じように 多くの音楽に支えられているように
自分たちが作ったものが 自分たちの手を離れて
届いた人の中で芽生えている。
その事実が音楽を続けていく動機になっている。

2021年リリースの今作は、「other arrange ver」として、
構成もアレンジも2011年のものとは大きく変えている。

音源・ジャケット・ミュージックビデオ、
それぞれの制作はklee初期からお世話になった方と
また一緒につくることできた。

2021年のother arrange verのミュージックビデオをご覧いただきつつ、
1st音源もこちらで聞けるので、比較しながら聞いてみてほしいです。

Music Video

Sound

Photo

photo by takeshi kudo


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