32、35日目 - 懐かしげ
(前回の記事)
32日目 朝の運動を待っていると、早々と風呂に入るよう言われる。とうとう僕も、一番風呂に入れるほどに古株となってしまったのである。看守に、「あんたも、すっかり古株だねえ」と、からかわれる。いささか忸怩たるものはあるが、まだきれいな湯で、気持ちがよい。さらに、風呂上がりに運動場に出てタバコが吸えるのもありがたい。
万田氏、連日のように親の面会がある。房に残った加藤氏、「あんなに親が甘やかしているようじゃ、再犯で戻ってくるのもすぐだね」と、毒づく。何となく