みゅぜぶらん八女の蔵書⑩

蔵書No.81
(編著者)Ministère du Travail et des Affaires Sociales/ Ministère de L’Aménagement du Territoire ,de la ville et de L’Intégration
(書名)Bulletin Officiel・・・Affaires Sociales,Ville et Intégration・・・22 mars 1997 TomeⅡ No.97/6(写真左側)
(総ページ数)695頁(写真左側)
(書籍の大きさ)19.3cm(縦)×13.5cm(横)
(発行所)Direction des Journaux Officiels(Paris)
(発行年)1997年(写真左側)

(解説)
蔵書の紹介のために、たまたま開封されて「被写体」にされたのが『この巻のこの号』(22 mars 1997 TomeⅡ No.97/6)(写真上側)である。毎週のように送られてきていたコノ公的な情報誌は官報(J.O.)ではない。それどころか、官報(J.O.)に不掲載の情報も掲載されている。とにかく、公化された細部にわたる情報が欲しくて、しばらくの間継続購入していた。いつからいつまで購入をしていたのか、私自身がはっきり覚えていしない。欠号もかなりあるが、相当な冊数があり、蔵書のなかには開封されていないものも数多い(下側は開封前の状態)。年代順に配列されてはいないが、“みゅぜぶらん八女”には未開封のもの(写真下側)も相当数ある。

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蔵書No.82
(編著者)Ministère de la Solidarité ,de la Santé et de la Protection Sociale
(書名)Table Annuelle(chronologique)des textes publiés au Bulletin au cours de l’année 1989 Fascicules Nos 1 à 52・・・ Fascicule spécial No 89/52 ter(左)、bis(右)
(総ページ数)300頁(左)・210頁(右)
(書籍の大きさ)19.3cm(縦)×13.5cm(横)
(発行所))Direction des Journaux Officiels(Paris)
(発行年)1992年(被写誌の左右とも)

(解説)
蔵書No.81で紹介した公的な情報誌を、ランダムではあるものの数点紹介しておこう。この情報誌は、その年に掲載した諸情報を、年に一度一覧化して「○○年目録」として発行している。紙媒体の「特別号」を手に取ると、とにかく、「よくも、まー、好きだなー、フランスは・・・」という気持になる。この写真は、左が1989年の通常の“Table Annuelle”(「○○年目録」)で、制度別に一覧化されている。右はソノ「○○年目録」を、さらに年代順に再整理して掲載した“Table Annuelle(bis)”である。

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蔵書No.83
(編著者)Ministère du Travail et de la Solidalité Nationale Secrétariat d’État Charge de la Santé
(書名)Bulletin Officiel Fascicule No.84/26
(総ページ数)(掲載された情報ごとに分類され、ソレゾレに頁が付されていて、相当に細かいのでコレについては頁数を載せない。)
(書籍の大きさ)19.3cm(縦)×13.5cm(横)
(発行所)Direction des Journaux Officiels(Paris)
(発行年)1984年

(解説)
蔵書No.83も、蔵書No.81で紹介した情報誌の異なる年の異なる号である(No.84/26)。気がついている方も多いと思うが、省庁の名称が時々変更されているので、蔵書No.81、蔵書No.82、蔵書No.83では、機関名が異なる。さらに、編集方法やページ割にも変更がみられる。

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蔵書No.84
(編著者)Ministère du Travail et des Affaires Sociales/ Ministère de L’Aménagement du Territoire ,de la ville et de L’Intégration
(書名)Bulletin Officiel・・・Affaires Sociales,Ville et Intégration・・・25 mai 1996 TomeⅡ No.96/16
(総ページ数)127頁(129頁から255頁)
(書籍の大きさ)19.3cm(縦)×13.5cm(横)
(発行所)Direction des Journaux Officiels(Paris)
(発行年)1996年

(解説)
蔵書No.81がTomeⅡであるにもかかわらず、1頁から通しの頁であるのに対して、たまたま手にした No.96/16 のTomeⅡは、TomeⅠをうけて、129頁からの頁割となっている。写真にあるのは、「医療保険の支払い側ともいえる共済組合・金庫」と「看護師の全国組織」との間で締結された看護的行為についての「全国協約」(Convention Nationale)である(199頁から240頁まで)。

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蔵書No.85
(編著者)Ministère du Travail et des Affaires Sociales/ Ministère de L’Aménagement du Territoire ,de la ville et de L’Intégration(左側)・・・Ministère de l’Emploi et de la Solidalité (右側)
(書名)Bulletin Officiel・・・Affaires Sociales,Ville et Intégration・・・25 mai 1996 TomeⅡ No.96/16(左側)//Bulletin Officiel・・・Solidalité-Santé ・・・22 Juillet 1997 No.97/25(右側)
(総ページ数)127頁(129頁から255頁) (左側) //203頁(右側)
(書籍の大きさ)19.3cm(縦)×13.5cm(横)
(発行所)Direction des Journaux Officiels(Paris)
(発行年)1996年(左側)//1997年(右側)

(解説)
一冊で完結している「号」の場合は、目次が、「テーマごとの目次」と「時系列に整理された目次」の二つが付されている。写真でいうなら、右側がソレに当たる。写真の左側は蔵書No.84である。『本』自体の組み方は、例えば、公衆衛生、社会保障、人口・移民というように、「テーマごと」となっているが、テーマを超えて「時系列に整理された目次」もあり便利である。

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蔵書No.86
(編著者)Bayard Presse(ed.)
(書名)Notre Temps No.246 Juin 1990
(総ページ数)130頁
(書籍の大きさ)28cm(縦)×20.7(横)
(発行所)Bayard Presse (Paris)
(発行年)1990年

(解説)
“Notre Temps”は、1968年に創刊された高齢者向けの月刊誌である。“Notre Temps”を発行しているのは、groupe Bayardである。創刊にかかわった中心人物はRobert BaguetとRoger Lavialle氏である。このRobert Baguet氏は、FNAR(Fédération Nationale des Associations de Retraites)の創設にも深くかかわった。氏は、2019年2月6日に98歳で他界した。“Notre Temps”誌は、創刊当初は2万部の売り上げしかなかったが、2008 年 (創刊40周年)の段階で90万部、2016年の段階で、月平均、約80万部の売り上げである。雑誌の中にある各種の広告の取捨選択は、「高齢者の良いイメージの創造」ということでなされており、「おむつ」の広告などはない。売り上げなどの利益は、全国的アソシアシオンであるFNARなどの貴重な財源にもなっている。購読するにいたった経緯は、1990年に調査を行った対象組織のFNAR事務局から紹介されたことによる(「家族の機能障害と実態と障害除去の諸施策の研究-日英仏の比較検討-」国際学術研究、課題番号01044106、1989 – 1990年度)。“Notre Temps”がどのようなことを狙った雑誌であるかは「活動するフランスの高齢者たち」『健康保険』47巻3号(健康保険組合連合会、1993年3月、52-59頁)を見ていただければありがたい。いつから購入開始したのか、具体的にはわからない。欠号もあるが、2019年まで(退職するまで)、30年間近く購入を継続していたことは確かである。30年間分の “Notre Temps”誌をまとめて見ることができるのは、日本では、多分、“みゅぜぶらん八女”だけであろう。

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蔵書No.87
(編著者)Bayard Presse(ed.)
(書名)Notre Temps  No.586 Octobre 2018
(総ページ数)162頁
(書籍の大きさ)28cm(縦)×20.7(横)(付録は別)
(発行所)Bayard Presse(Paris)
(発行年)2018年

(解説)
毎月送られてくるこの雑誌は、「高齢者の良いイメージの創造」を企図している。そのこととの関係で、数年に一度見直されているものの、“Notre Temps”誌の頁割は、例えば、「健康」・「文化」・「ファッション」・「制度」・「料理」等など、見事なくらい定型化している。そして、写真に見られるように、広告を兼ねた付録の紙媒体も豊富である。さらに、雑誌の巻末は、様々な「広告(情報)」と「パズル」で満載である。蔵書No.76として紹介した号(No.246 Juin 1990)の巻末には、まだ、“SUDOKU (数独)”は登場していないが、2018年のコノ号には、“SUDOKU ”というタイトルで、もちろん存在している(141頁)。“SUDOKU ”の次の頁は、とても複雑な“MOTS CROISÉS”(クロスワード)である。

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蔵書No.88
(編著者)Bayard Presse(ed.)
(書名)Notre Temps
(総ページ数)(未開封状態を維持しているため不詳)
(書籍の大きさ)28cm(縦)×20.7(横)(未開封)
(発行所)Bayard Presse(Paris)
(発行年)2018年(La PosteによるDEPOT LE 10/4/2018というビニール封筒にある印刷から推測)

(解説)
30年間分の “Notre Temps”誌をまとめて見ることができるのは、日本では、多分、“みゅぜぶらん八女”だけであろう。ただし、2021年6月4日の段階では、まだ、年代順に配架されてはいない。もっというなら、“みゅぜぶらん八女”には未開封状態(写真)の“Notre Temps”も相当数ある。

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蔵書No.89
(編著者)Bayard Presse(ed.)
(書名)Notre Temps  No.486 Octobre 2008(ダミー)
(総ページ数)210頁
(書籍の大きさ)28cm(縦)×20.7(横)
(発行所)Bayard Presse(Paris)
(発行年)2008年

(解説)
1968年に創刊された“Notre Temps”誌の創刊40周年記念号ということから、 “Notre Temps”誌の狙いが、コノ号では、一層、凝縮されている。例えば、「お気に入りの中高年(Les Seniors Préférés des Français)」という調査である。調査は、2008年3月6日と7日に、①人口構成比を反映させた形で、②18歳以上の1000人に、③対面で行われた(複数回答可)。上位50人が掲載されている。結果をみると、1位はNicolas Hulot(ジャーナリスト・写真家・環境関係活動家)40%、2位はSimone Veil(政治家)39%・・・[Simone Weile(哲学者)ではないので注意!!]・・・3位はJohnny Hallyday(歌手・芸能人)25.5%、であった。ソレゾレの方たちが、何故選ばれたのかについての記事もある。その他、「あなたの年齢があなたに権利を与える」という年金についての情報(188頁から195頁)、「背中の痛み解消」という健康についての情報(48頁から54頁)、「40年!!」という特別企画(95頁から128頁)、等など。特別企画のトップは、“Notre Temps”誌の歴史についてで、創刊にかかわった中心人物であるRoger Lavialle氏とRobert Baguet氏についての記事(96頁から99頁)もある。

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蔵書No.90
(編著者)Bayard Presse(ed.)- Notre Temps
(書名)Les années-mémoire~1932~
(総ページ数)175頁
(書籍の大きさ)29.7cm(縦)×23.7(横)
(発行所)Larousse(Paris)
(発行年)1990年

(解説)
“Notre Temps”は、月刊の雑誌とは別に書籍も出版している。そのひとつが1919年から1971年までの各年について、『年報~○○年~』という形で一冊にまとめられたコノ書籍である。“みゅぜぶらん八女”には『年報~1932年~』しかないが、これも日本では珍しいものであろう(調査対象となったFNAR(Fédération Nationale des Associations de Retraites)からの頂き物)。パラパラとめくると、1932年の出来事について、「ロスアンジェルスオリンピック」の記事(77頁から86ページ) や「食べて飲むフランス人」の記事(136頁から150頁)が、豊富な写真とともにでてくる。「高齢者」にとって、自分達が「主体であった時」の「想い出」や「なつかしさ」を刺激することを狙った“Notre Temps”誌出版の意図と重なる。

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