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「最初はパー」最終回

猿之助さん出演のドラマ「最初はパー」が最終回でした。

テレビ朝日で23時15分からの金曜ナイトドラマ枠。SixTONESのジェシーくんが主演です。猿之助さんはジェシーくんの漫才の相方です。強面で、着ている物は柄物だし、すぐに怒るし、めんどくさいキャラ。でも話が進むにつれて、本当は心優しく子煩悩なところとか、相方や仲間を信じる純粋な部分が前面に出てきました。

病気になったことをきっかけに生き方を改め、お笑いの養成所に入所し、ジェシーくん演じる 利根川豪太に出会います。そして二人で漫才コンビを組むことに。物語のラストは養成所の卒業ライブでした。

私が感想を書くと猿之助さん中心になるのでご了承ください。ジェシーくんのことはこのドラマで知りました。ジャニーズの皆様に疎いので、SixTONESというグループ名を聴いたことがあるくらいでした。しかも。。お笑いには興味が湧かないタイプ。。正直、お笑い芸人を目指すドラマに出演なのね。。と観る前はテンションが上がりませんでした。

案の定、私の目は猿之助さん、橋本じゅんさんくらいしか行かず(笑)じゅんさんは、猿之助さんがワンピースで怪我をした時に、ご自身が出演中の舞台(劇団☆新感線)のアドリブで毎回のようにワンピースにエールを送ってくれていた方です。

ですが、どんどん面白くなっていきました。驚いたことがあります。漫才のネタ披露のシーンです。猿之助さん演じる銀平の語りが不断の舞台を彷彿とさせたのです。軽快な語り口、間、緩急。近年の三谷かぶきの庄蔵の独り語りや、薮原検校の早物語を思い出しました。全く噛まず、早口だけど緩急つき、テンポがよくて心地いい語り。面白い話をしているのに、いつの間にか涙している不思議。心の機微を見透かされ解放してくれるのだと思っています。

舞台で聞くことが好きな猿之助さんの語りが、まさかテレビで見ることができるとは思っていませんでした。しかも独り語りではなく相方がいるではないですか。あの語りについてくる人がいるなんて!ジェシーくんはすごいですね。

ネタ披露の場面だけで言うと、どんどん二人の息があってきて漫才自体が面白くなっていくのが楽しみでした。猿之助さんにいたっては、セリフ以外の合いの手みたいな部分とか動きとか。。最終回には余裕すら感じるほどでした。

脚本は秋元康さん。キャストは当て書きなのでしょうか?と思ったのは最終回。ラストの独り語りは「the・猿之助」でした。仲間に対しての愛溢れる言葉たち。ぶっきらぼうだけど感謝に溢れていて、聞きながら号泣してしまった。

ストーリーにもびっくりしました。まさか死んでしまうとは思っていなかったので、豪太にディスクが手渡されたシーンは声が出ちゃったほど。もうそこから涙。銀平と猿之助さんが重なったのです。猿之助さんが本当にしそうなサプライズだと思ったからです。仲間を大事にする猿之助さん。独りじゃないということは、どんなに心が強くなるかを知っている人です。銀平の気持ちが誰よりも理解できたのではないでしょうか。

ドラマですが舞台の猿之助さんを観ているようで毎週楽しみでした。超多忙な10月の撮影を乗り越え、無事に最終回放送までお疲れ様でした。


星になる時、メッセージを残したい人がいる人生でありたいと思いました。

「最後は笑って別れよう」
銀平のような、猿之助さんのような。いい幕切れでした。終わりは始まりです。新たな幕開きを待っています。


aya

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