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インド物語

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2009年
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#毎日note

インド物語-デリー③-

宿の近くには美味しいビリャニが食べられるレストランがあった。それは日本で食べるチャーハン…

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インド物語−デリー②−

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インド物語−デリー①-

世界にはよく似た場所がある。 私の故郷は広島県の端っこにあって、そこでは車を使って生活し…

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インド物語-アグラ11-

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インド物語−アグラ⑩-

墓地観光で成り立つアグラの街を、車で一日案内してくれるという二人組がいた。 ガイドブック…

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インド物語-アグラ⑧-

長い通路を人の波にのまれながら進み赤土色の大きな門を抜けて眼前に広がるのはタージマハル。…

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インド物語-アグラ⑤-

ホステルの向かいは雑貨屋だった。軒先には眼鏡をかけた痩せ型の男が座っていて、骨ばった手でコーラの瓶を傾けながら通りを眺めていた。ボーダーのTシャツから伸びた細い腕が、鳥の脚のように筋張っていて、その店全体をさらに貧相にみせた。彼は私に気付いて「コンニチワ」と言った。「アナタディカプリオニニテマスネ?」

インド物語-アグラ④-

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インド物語-アグラ③-

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インド物語–バラナシ13−

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インド物語-バラナシ12-

褐色のすりガラスのようにガンジス川の水面は光を通さなかった。 濁って見えない水中には牛や…

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インド物語−バラナシ11−

自分のベッドに入ったのは明け方だった。腰から下が気怠くてなかなか寝付けずに誰かの寝息だけ…

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インド物語-バラナシ⑨-

本棚にあった深夜特急のページを繰っていたら美人のaがやってきた。「外に出ようよ」と彼女は…

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インド物語−バラナシ⑧-

ガンジス川の向こうに落ちていく夕陽を眺めていた。昼間は白い無数の線だった陽光が少しずつ赤い帯になって空を焼いていった。消火のために黒い帳が降りてきて夜を闇に染めた。宿のオーナーは夜間の出入りを禁止していた。扉に鉄格子を下ろしたうえに見張りを一人つけたのでまるで監獄のようだったけど文句は言わなかった。することもないので食堂の横のラウンジに座り旅行者が残していった本の並んだ棚を眺めた。美人のaがやってきて「外に出られないってしってた?」と私に聞いた。「地球の歩き方にはそんなこと載