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サウナ初心者フィンランド旅行記 - 1日目③ 部屋でサウナ

2019.11.1 (FRI)
15:10 ヴァンター空港HEL 着(日本との時差 -7時間)
部屋サウナ:Lapland Hotels Bulevardi

空港に着いた

到着したフィンランド・ヴァンター空港には、すごくたくさんの人がいたので「この人たちみんなフィンランドか、人気だなあ」と思っていたら、違った。ここはハブ空港のため、だいたいみんなトランジットで出て行ってしまう。私たちは人波につられ、トランジットの出口に行きかけた。

市街には空港から電車で30分ほど。ヘルシンキ中央駅行きがでているため、とくに予習しなくても駅のホームにさえ着けば、ごく簡単に市内へ行ける。だが、2019年秋現在、改装中のヴァンター空港。裏通路みたいなとこを延々と歩かされ、なかなかホームにたどり着かない。

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長ーいエスカレーターを降りて駅へ。

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ホーム中央の券売機で、空港(Cエリア)からヘルシンキ中央駅(Aエリア)がカバーされているA-C範囲の切符(ほとんどレシート)を購入。

欧米の電車には精算の概念が基本ない。ときどき車内に検察がくる抜き打ち型だ。ゆえに自己申告、自己責任。改札すらないので、うっかり切符を買いわすれたまま電車に乗りこめてしまいそう。

車窓から、あー外国きた、という実感が湧いてくる。

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JRに限りなく近いロゴ。Valtionrautatiet(鉄道会社)の略っぽい。

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旧東京駅みたいに緑青ふきまくっている駅舎。彫刻が照明持ってる。

まずは歩いてみるのがすきな2人なので、中央駅から12分ほどスーツケースをガラガラひきずりながらホテルへ。

ホテルに到着

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今回のホテルは、今年オープンしたばかりのLapland Hotels Bulevardi。サンタが住むといわれているフィンランドの最北、ラップランドをテーマにしたホテル。ヘルシンキでここに泊まるというのは、横浜で北海道をテーマにしたホテルに泊まるようなものか。北国を彷彿させる、モノクロ基調のインテリア。ベッドの上にはトナカイの角。

このホテルには謎のテーマソングがあって、テレビをつけるたび、延々とこの人の曲が流れる。なお、チェックイン時はデフォルトでテレビはON。ラブホか。

消し方が最初わからなくてしばらく延々と聴く羽目になり、飽きた……。

とはいえ、ちょっといいホテルです。なんでここにしたかなんて、まあタイトルにも載せてるんですけれども……。

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バアアン! 部屋でサウナ。洗面所の奥に設置されている、私たちのためだけのプライベートサウナ。しかも(というかフィンランドでは当然)セルフロウリュ。積み重なっているサウナストーンに、さっきまでぐったりしていたはずの夫のテンションは爆上がり。「家に欲しい……」

なお、この時点の私はまだ日本のサウナに3回入っただけの人なので、これの価値がそこまでわかっていない。フィンランド人ガチだな、ってくらい。

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温度計と、火災報知器かスプリンクラーか何か。室内の光はこの小さな点々とサウナの赤い火(電気式だけど)だけなので、暗さがいい。なによりダークウッド調のサウナって、日本ではあまりないような。

サウナのメーカーはHARVIA。サウナ専用LIXILみたいな会社っぽい。

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ロウリュ用の桶。デザインかわいすぎる。さすがの北欧。rentoはバス・サウナグッズブランドで、ここのホテルは全部rentoのもの。アメニティなんかはホテル用にオリジナルのパッケージにしてるっぽい。

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ハンドソープ。シャンプーとかも同じ。さわやかな森林系の香り。

いざ、部屋でサウナ

使い方はいたって簡単。壁についてるスイッチで温度を設定し、サウナが温まるまで待つだけ。お知らせの音などはとくに鳴らない。フロントでは「サウナは使う45分前にスイッチを入れてね」と言われたけど、実際は1時間くらいかかった。これはちょっとじれったかった。

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85℃になるまで待つ(暗くてうまく撮れない)

いざ入ってみると、暑いだけでまったく息苦しくなくて初心者の私は肩すかし。湿度がないのだ。なるほど、「ロウリュ」ってのはそのためにあるのね。

そう、この音を聞かせたいがためにTikTokに登録した。ジュジュワーーー。
(noteは直接動画を貼れないので……)

ひしゃくで、熱々のサウナストーンに水を注ぐ。ジュワーと焚き火を消したときのような音とともに蒸気が上がる。そこから数秒差で、あのサウナ特有の、むわぁとした湿気が上のほうから襲いかかってくる。じわじわと汗をかきだす。でも、日本のより苦しくなく、わりと長く入っていられる。というか、入っていたくなる。なんだ、サウナってこんなに気持ちのいいものだったのか。

体がほかほかになったので、サウナを出て、横のシャワールームへ。真上から一気に浴びる冷水シャワーは、蛇口をひねる緊張感がすごい。キャア。

浴槽のある部屋もあったけど、ここにはなし。そもそもフィンランドでは、シャワーの方が一般的みたい。

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洗面所にあったサウナの使い方の図

それからガウンを着て、窓辺の椅子でぼんやり。リラックスできる椅子があると、室内でも十分外気浴感がある。気温も低めだし、すーっとして気持ちいい。しかし、なんとなくこれは「ととのう」にはならないような……。まあでも、これはこれで。別に「ととのう」にこだわる必要はないか。

そしてまたサウナ。蒸気が足りなくなったら、ロウリュでジュワー。大浴場みたいに、いろいろ気にしなくて済むのがいい。

夫婦でぼーっと入るサウナは、生活に根ざしている感じがある。湿度にムラがあるのも、人の感覚に任せている感じでいい。家の風呂に2人で入るよりは遠くて、ソファよりは近い距離感。音が少ないのも落ち着くなあ。

……ああ、こんな空間、家にも欲しいな。

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ガラスごし、カーテンの向こうはすぐベッド
海外のホテルってたまにバスルームスケスケ仕様だよね……

もちろん、ヘルシンキ市内には部屋にサウナがあるホテルは他にもある。また、Airbnbでも「sauna helsinki airbnb」なんてワードでググってもみつけることはできる。慣れないサウナの掃除とか自分たちでできなくない……?と、結局ホテルにしたけれど、こんなに簡単なら次回は民泊もいいな。

結局、サウナ苦手だった私が、部屋サウナには滞在中、毎朝晩入った。さらに公衆サウナにも行っているし、入りすぎて肌がカラカラになった気がしなくもない。なにごともほどほどに……。

市内観光もした

時系列は逆になるけれど、この日はホテルに着いて、まず晩御飯へ。

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すでに18時くらいになっていたし、美術館が閉まる前にサクッと食べよう、と、通りがかった店で牛肉のフォー。私たちはアジア飯がすき。もも肉かバラ肉かを選べた。欧州は赤身肉がうまい。

ただ、ここのはスパイス感が少なめで、ちょっと日本でのフォーみたい。パリで食べるような、肉が半生で、香辛料とハーブがバキバキに入るそれを期待していたけれど、それでも冷えた体を温めるフォーは最高。

それからヘルシンキ現代美術館Kiasmaへ。金曜は20時まで開館。この日はたまたま第一金曜日だったので、無料で入れた。

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Kiasmaは現代アートの美術館。映像展示でいいものがいくつかありました。

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1脚で2人は横になれる人をダメにするソファの最上級仕様があちこちに。暗い部屋のこいつに、フライトの疲れから倒れこむ私たち。だいぶ眠ってしまった。よく眠れたね……。


さて、いよいよ明日からは、ヘルシンキの公衆サウナへ。


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