20241208
あぁ、円環が閉じたな、と思った。
今年は2回BUMP OF CHICKENのライブを観た。
1回目2月にKアリーナ横浜で、2回目は今日東京ドームで。
前回のツアーがアルバム『orbital period』リリース時のツアーのリバイバル公演ということで、懐かしくて思い入れのある曲が多く、私の感慨もひとしおだった。
一転して今回のツアーは最新作『Iris』のリリースツアーということで、ほとんどがニューアルバムからのセットリストで行われていた。
前回が懐古的バンプだとしたら、今回のが最新型バンプといった感じか。
1年で2度美味しい、ご褒美のような2024年だったな。
なぜ円環が閉じたと言ったのかというと、今日のアンコールラストに即興的な始まりで「花の名」を歌ったからだ。
これは私がBUMP OF CHICKENを知るきっかけになった曲。
そして私の思春期を形成した最重要バンドと言っても過言ではないくらい、BUMP OF CHICKEN道に踏み込み始めた第1歩がこの曲だったのだ。
小学生までの私は、巷で流行っている曲をつまみ食いするいわば雑食だった。
それが、BUMP OF CHICKENに出会って、初めてこれが私の主食だ!と言えるようになったのだ。
思えば、あれが自我の目覚めでもあったのかもしれない。
そして一度主食にしてしまったバンドは、あれから15年以上経った今も、こうして機会があればライブに行くようになっている。
もちろん途中で心が離れてしまった時期もあったが、主食のパワー恐るべし。
やっぱりまたここに戻ってきてしまうのだ。
なんか私にとってBUMP OF CHICKENは、故郷のような安心出来るバンドなんだよな。
それが東京ドームみたいな大規模な会場でも関係ない。
藤原基央の歌声を聴いていると、心の故郷に帰ってきたみたいな気持ちになって、心の底から安心する。
正直、今日のライブのセットリスト、本編はあんまり思い入れのある曲はなかったのだが、それでもドーム全面を埋め尽くすLEDライトの綺麗な光と、仲睦まじい4人が織り成すバンド・サウンドは、心地よくて、全然退屈ではなかった。
そしてアンコールでやってくれた「ガラスのブルース」と「花の名」。
どこまでもファン思いで誠実なバンドだな、と思った。オーディエンスから何度も「ありがとう!」と叫ぶ声がステージに届けられていたが、その気持ちはわかる。ここに集まっている人は皆、どこかのタイミングでBUMP OF CHICKENに救われてきた人なのだ。
来年以降のバンドのスケジュールは未定だが、一瞬は離れたとしても、結局また戻ってきてしまうのだと思う。
だって、故郷には定期的に帰らないとだからね。
あと、東京ドームに行く前、お昼は三越劇場というところで舞台『ひと』を観劇した。
小野寺史宜が書いた原作小説を最近読んで感銘を受けたばかりなので、それが舞台として実写化されると最近知り、急遽チケットを手配して東京の千秋楽公演へ。
主演の男の子がシンガーとしても活動しているらしく、そのファンの方が多かったように思うが、男性もチラホラいて、内容も原作同様心が温まるお話だったので、とってもほっこりした気持ちで会場を後にした。
舞台にライブにと、充実した日曜日だったな。
やはり予定はたくさんある方が、私は元気でいられる。今週も頑張っていくぞ。