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俗に言う【共同経営】についての考え方

おはようございます。

【起業準備中から起業5年目までの経営ドクター】
税理士の村田佑樹です。

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■昨日は


 新規のお客様との
 ご面談の日。

 ここ最近
 ご契約をしていただいた
 お客様なのですが、

 昨日は

 今後の事業展開について
 相談をお受けしました。


 今回は

 完全に税務のこと
 ではないのですが、

 今後の経営展開に
 関わりそうなことでしたので、

 しっかりと
 相談に乗らせていただくことに。


 今日はそんなことから
 お話を続けていくことにいたします。

■簡単に言えば、


 今後新規の事業を
 展開していくにあたり、

 現在の法人とは
 別に法人を設立して、

 その運営をしていきたい

 というのが
 メインのご相談。


 その中で、

 最近ご縁のあった方と
 タッグを組んで経営を進めていきたい

 ということで、

 その方と共同して法人を設立し、
 今後の経営を進めていこう

 ということを
 考えられているようでした。

■考え自体は


 すごく良いと思うのですが、

 そもそもなぜ

 『法人を新規で設立して』
 新規事業をスタートしよう
 と思ったのか

 ということを
 お尋ねさせていただくことに。


 それに対しては、

 現在の法人は

 数年間の損失が
 続いていることから

 金融機関からの融資を受けることが
 難しい状態であること。

 そんなことから

 新規の法人では
 しっかりと利益を出し

 金融機関の評価を上げて
 銀行融資を取り付けていきたい

 とのことでした。


 『法人を新規に設立したい』

 というのは、

 そんな事情のほか、

 現在の事業とは
 全く別の事業になるため、

 法人を別にした方が
 心機一転といった面と、

 いろいろな区分けをする

 ということでも
 良いのではないか

 と思われている
 ご様子だったのです。

■これに対して


 私が意見を述べさせて
 いただいたのは、

 そもそも

 新規の法人で
 新規事業が成功し、

 金融機関からの融資を
 取り付けることができたとしても、

 現在の法人の方で
 その融資を利用することができず、

 そういった面では
 見当違いになってしまっていますよ

 ということ。


 そして、

 そもそもの
 経営の進め方として

 『共同経営』になると、

 残念ながらなかなかうまくいかない
 ケースが多い

 ということも
 併せてお話しさせていただきました。

■前者の


 『金融機関からの融資』
 については、

 当然別法人であるため、

 その法人で受けた融資は
 その法人でしか使うことはできず、

 結局のところ、

 現在赤字の状態が続いている
 現存する法人については、

 何ら効果のない

 ということに
 なってしまいます。


 もちろん、

 その法人間で業務委託などをし、
 仕事を振っていく

 という方策もあるのでしょうが、

 それは

 現在の法人の
 損失の累積の状況からすると、

 そんなに効果が高く
 見込まれる状況ではない

 というのが現状なのです。

■そして、


 後者の
 『共同経営』については、

 私自身が

 いろいろな経営者の方にお会いし、
 いろいろな法人を見させていただく中で、

 共同経営をして
 うまくいった

 というケースが
 ほぼない状況であったため、

 客観的な視点から

 このようなことを
 お話しさせていただいた次第。

■と言うのも、


 人間の心情を考えてみると
 少し見えてくることなのですが、

 共同経営をしていて、

 利益が上がったとすれば、

 その利益の配分について
 見解の相違があったり、

 逆に利益が出ず
 経費ばかりが先行してしまい、

 手出しの資金が
 増えていったとしたら、

 その経費の配分を
 どうしていくか

 ということでも
 見解の相違が出てしまい、

 それが結果として、少なからぬ場合
 大きなトラブルとなってしまい

 経営を圧迫してしまう

 というのがよくある事実。

■ですので、


 こういった点から考えても

 『共同経営』は

 (一般的に考えて)
 あまりオススメすることができない

 というのが
 私の考えなのです。


 そのようなことを
 お話しさせていただいたところ、

 共同経営については
 方法を再度考慮し進めていく

 ということ、
 (おそらく共同経営という形は
 取られないと思います。)

 そして、

 新規の法人設立については
 極めてハイリスクであるため、
 見送ることにします、

 とのことで

 昨日のお話はいったん
 終わることになりました。

■どうしても


 自らの会社を
 経営していくとなると、

 良い点ばかりに
 目がいってしまうのですが、

 結構それは

 『希望的観測』

 であることが多く、

 いろいろなリスクを
 トータルで俯瞰して

 しっかりと

 経営の全体を見渡していく
 必要があります。

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 そういった状況ですので、

 経営において
 何らか新規で手を打とう

 とする際は、

 しっかりと

 身の回りの
 専門家の助言を請うことを

 忘れないようにしたいものです。

■私は


 税理士であるため、

 本来的には

 そういった経営のプロ
 ではないのですが、

 これまでの経験から
 少しではありますが、

 そういった力になれると良いな

 と思っているところ。

 少なくとも、
 一歩身を引いた第三者的な視点から、 
 結構シビアな視線で
 
 感情でなく、勘定の面から、
 そして、明確な事実をもとに
 分析をさせていただいています。

 なので、実は
 和やかに微笑ましくお話をしながらも
 頭の中では結構厳しいことを
 考えていたりもします(笑)。

 そのように、
 私自身がお客様の経営については
 しっかりと関わらせていただきたい

 と思っているので、

 そういった面で

 【経営の伴走者】として

 頼りにしてもらえるのは
 すごく嬉しいことですね。

 今回で言うと、 
 経営の展開について 
 ご相談をいただいたことは、

 実はすごく嬉しいことなんです(^^)

 私自身も、しっかりと

 いろいろな失敗を繰り返しながら(汗)、

 前に向かって
 常に進んでいくことを心がけて

 日々邁進してまいります(!)

 
 

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《本日の微粒子企業の心構え》


・経営において、
 新規の施策を打ち出そうとする際は、

 その周りに潜んでいる
 いろいろなリスクをしっかりと考慮し、

 慎重なくらい検討に検討を重ねて、
 しっかりとしたスタートを切るべし。


・一般的に『共同経営』は、
 その事業がうまくいったとしても
 うまくいかなかったとしても、

 上述したような理由から
 トラブルになりやすいものである。

 共同経営の話が持ち上がった際は、

 【共同経営以外の業務提携などの
 方法をとることができないかどうか】

 ということを
 いろいろな方面から検討し、
 最善の方策を考えるべし。


今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。


これまで書いてきた記事は、
バックナンバーとして、
私の公式HPの【ブログ】に
アップしていますので、
よかったらご覧くださいませ。^^

https://muratax.com/blog/

起業準備中から起業5年目までの経営ドクター
税理士 村田佑樹

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