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味噌とか酒とかチーズとか。発酵させるように宿をつくるならば〜宿のビフォー&アフター中間報告(4/10)〜

クラウドファンディングも残り6日。

今日は、別館のビフォー・アフターをご紹介しようと思います。

といっても、まだ途中なのですが、現場感が伝わったら嬉しいです。

少しずつ。少しずつ。

形が見えてきました。

まずは、階段入り口ビフォー

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ボロボロだった壁ですが・・・。

みんなで白く塗って〜

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綺麗になりました(階段ももうすぐ着手予定)!!!

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キメ顔▲

<room4のビフォー>

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そこからだんだん・・・。

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現在、こうなっています。

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解体から見てきた自分としては、ようここまできたな、という感じです。

ちなみに、波のようなのオブジェは、一つずつパーツを組み立てていく必要がありまして。大工さんでもめんどくさい工程(らしい)です。

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この手法は、前回書いたとおり、100人が関わる宿を作ろうとしているから。

めんどくさい作業工程にして、関わりしろを優先しました。

僕は今回、クラプトンにあえて依頼せず、大学の後輩、世一くん(写真の中央)に頼みました。世一くんは、僕が大学4年の時の1年生。

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10年ぶりに連絡を取りました。

彼とは、同じサークル(芸大祭実行委員)だったこと、彼が設計事務所を独立したタイミングだったこと。勝手に縁を感じて声をかけたんです。

この「勝手にご縁を感じて〜」は昔から僕がやっちゃうことの一つです。

サークルで出会った12人の仲間、大学の後輩、ピースボートで時間を過ごし、よくしてくれた仲間、デンマークで短期留学した時の仲間etc・・・。

その時々で、力を貸してくれた人、苦労(?)を共にした人に対して、勝手にご縁を感じる体質なんですよね。

ですが、時の流れとともに、それは変わっていく。

全く連絡を取り合わなくなったり、名前を忘れてしまったり。それは決して悪いことじゃなく。自然なことなのかもしれない。

と、思えば、何かしらのきっかけで、再び連絡を取り合うようになったり、そこから仕事が始まったり。恋愛とかでも度々見かける。

この現象ってなんだろうなぁって思っていたら、「腐敗」と「発酵」という言葉を使って、言語化してくれる人がいた。

僕が尊敬する編集者の一人、藤本智士さんだ。

ミシマ マガジンの『地域編集のこと vol.08編集発酵家という存在。
vol.09編集発行→編集発酵へ。』の中で、こんな文章が綴られている。

僕はいま、「発酵」というものをどう理解し、日々の思考や行動に取り入れていくかということが、地域編集においてとても重要だと考えている。

そもそも「発酵」も「腐敗」も微生物にとっては同等な働きでしかない。それが人間にとって好ましくなければ「腐敗」と呼ばれ、良い方に転べば「発酵」と呼ばれる。実に人間目線の勝手な言い方ではあるけれど、人間はこれまでの歴史のなかで、なんとかして微生物の働きが「腐敗」ではなく「発酵」に進んでくれるように知恵を絞り、数々の実験を重ねてきた。その結果の美味い酒、美味い味噌、美味いチーズ......というわけだ。

これは、微生物だけの話だけでなく、僕ら人間関係においても言えるのだと、藤本さんは「編集発酵家」という言葉を使い、こう続ける。

僕はいま、単に書籍や雑誌を編集発行する編集者ではなく、世の中を編集発酵させる醸造家のような編集者が必要だと思っている。そんな、編集発酵家とでも呼ぶべき存在がこれからの地域編集には欠かせない(中略)。

「増加=成功」と「減少=失敗」と安直に思考する癖がついた僕たちは、賞味期限のような自分以外の判断に頼ってばかりいるあまり、目の前のプロジェクトがいま「発酵中」か「腐敗しかけている」かを見極められなくなっている。思いも寄らない微生物の働きで、一瞬、いやな臭いがしても、少し経てばそれがあらたな香りを生み、芳醇に発酵してくれることだってあるかもしれないし、はたまた腐敗が進むかもしれない。

つまり、仕事も、人間関係も、「発酵」させるのか、「腐敗」させるのか。あなた次第だよねという視点だ。そういう意味で、宿のリノベーションを通して、僕は世一くんとの関係を発酵させているとも言える。

僕は、なるべく「腐敗」ではなく、「発酵」が起き合う人間関係っていいなぁと思っていて。

それは別にベタベタいつまでも一緒に仲良くとか、そういうことを言いたいのではなく。腐敗よりは発酵の方がいいな、って感じ。

発酵するような関係になるには、藤本さんは「待つ」ことが大事だと話している。

「祈る」は「待つ」と同義だ。以前自著にも書いたけれど、スペイン語で「待つ」という意味の「エスペラール」は、希望という意味の「エスペランサ」と語源が一緒。希望をもって祈ることと待つことは同義なのだ。つまり編集には「待つ」時間が必要だ。その時間をしっかり持てるか、さらにその時間をどう過ごすかが、結果としての「発酵」と「腐敗」を分けるような気がしてならない。

これに、もう一つポイントがあると藤本さんは言う。

いかに待つか、も大事だと。

それには定期的に、関係性に手を入れること。これは、発酵食品を作る過程に言えるが、メンテナンス(手を施す)しないと腐ってしまうとか。

人間関係に置き換えると、なんだろうか?

いきなり飲み会に誘うと若干急だなと受け取る人もいる。

ならば、誕生日に「おめでとう」だけでも連絡を取ってみる。何かお互いにとって興味ありそうなイベントに誘ってみる。連絡先だけでも交換しとこう。手段はいろいろあると思う。

藤本さんの話に、僕なりの解釈を一つ付け加えるなら、そもそも出会ってなければ、発酵も腐敗も・・・何も始まらない。

100人がこの別館に関わったことで、何が生まれていくだろう。

別館を仮に「味噌」と捉えたとする。

発酵されるのか、腐敗していくのか。

なるべく、ここからいろんなものが生まれ、発酵する宿になったらいいなと思っています。いいぬかどころとなるのか、みたいな。

発酵させるも腐敗するも、自分しだい。

皆さんは、周りの人間関係、発酵させてる?それとも?

<お知らせ!!!>

クラファン最終日(11月27日土曜日)

別館 「ローカル×ローカル」カウントダウン配信LIVEを行います。

バナーカウントダウン配信LIVE

10月からはじまったクラウドファンディングPJも、残りわずか。

ぜひ祭の最後の宴の様子を覗いていってください。

イベントは30分1枠でさまざまなゲストをお迎えします!

実は僕は、ゲスト枠です(笑)。

司会は、Spotifyラジオ『あっぱれ火曜日』のゲストで構成された応援隊の3人(この辺の詳細はこちらのnoteで書いています)。

コメント機能なども使いながら、視聴してくださるみなさんが「ローカル×ローカルに行ってみたい!」「南伊豆でこんな風に過ごしてみたい!」など
わくわくする時間にできたらいいなと思っています。

◎こんな人たちが登場します!
・本館DIT、別館DITに参加した人
・南伊豆在住の地元の人
・2021年夏にLLに関わったインターン

◎こんな人に来てほしいです!
・宿「ローカル×ローカル」ってなにか知りたい
・南伊豆に行ったことがある、または行ってみたい
・クラウドファンディングに支援したけれど、まだ行っていない
・これまで何かしらで「ローカル×ローカル」に接点がある

◎ざっくりとしたタイムライン
11月27日(土)
・21:30〜:応援隊3人によるオープニングトーク
・21:45〜:DIT体験者2名ゲスト
・22:15〜:南伊豆在住者2名ゲスト
・22:45〜:本棚PJ2名ゲスト
・23:15〜:夏インターン2名ゲスト
・24:00:終了

というわけで、最後まで応援よろしくお願いします!

イベントフォームはこちら▼
ぜひ!https://www.facebook.com/events/4545592655557110

クラウドファンディングサイトはこちら▼

漫画もぜひ!▼


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