沢木耕太郎さんのチーム、個の考え方
「人は、一人では生きていけない」ってよく言われる。
全くその通りだと思う。
でも、常に誰かと一緒じゃなきゃ嫌だとか、組織なのか人なのか。
何かにぶら下がるのはいやだと思う方。
『深夜特急』で有名なノンフィクション作家、エッセイスト、小説家、写真家の沢木耕太郎さんの話をしたい。
『君の名は』をプロデュースした川村元気さんが先輩たちを訪ねて仕事論を聞いたインタビュー本『仕事。』から抜粋。
沢木さんが川村さんに質問する。
「川村くんはチームというか、常に同じ誰かと仕事をしているの?」
「一つのプロジェクトが終わったらだいたい解散です」と川村さん。
それで、沢木さんはこう返す。
それは僕の言葉で言えばこういうことなんだけど、僕が書いた『凍』という本のモデルでもあるソロクライマーの山本泰史さんってすごい人がいて、"アルパインスタイル"といって、集団ではなく一人で登れる山を最小限の荷物で数日で登頂して下りてくる。だけど、一人で登れない山もあり得るわけで、そういうときにソロで生きられる力のある人が緩やかなパーティを組むのが、何かを達成するときにはいちばん強い。だから、大切なのは「どこにいてもソロで生きられる力をつける」ってことなんですね。新たなパーティに誘ってくれる人がいるとき、参加できる準備をしておくことが生き方の理想型だと思う。場合によってはみんな個性が強いから、喧嘩になっちゃうかもしれないけどね。
ソロで生きられる力のある人が緩やかなパーティを組むのが、何かを達成するときにはいちばん強い。
フリーランスの安藤美冬さんも「ルパン三世のようにプロジェクトごとに集まって、あとは解散みたいな働き方がやりたい」って言ってたなぁ。
僕もそういう感じで働きたい。
だけど、個が強くならないと、沢木さんの表現を借りるなら、面白い山に誘ってもらえない。そこからの景色は拝めない。だから、個を強くしたいと思う。
「個が弱くても誘ってもらえる人はどんな人?」って考えると、僕の中では数えたらキリがないけど。
・そいつがいるだけでチームが明るくなる。
じゃないか。チームが明るくなるやつってどんな人だって定義は様々だと思うけど、今パッと出てくるのはそんな感じ。
ソロでできちゃう人が集まった時。
遊ぶように仕事を進めてしまう場面を何度もみてきた僕としては、一刻も早くそこに辿り着きたいと思っている。
ソロで生きられる力のある人が緩やかなパーティを組むのが、何かを達成するときにはいちばん強いって話
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?