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ムラサキ
2018年8月27日 08:06
ある日空を泳いでいたクラゲが僕を蝕んだので、僕はクラゲ男として一生を送ることになった。これによって僕は二本の腕の他に沢山の頭部から生えた触手を持つに至ったが、触手など地上に於いては只の飾りに過ぎない。事の次第は単純で、僕は社会に対して二律背反的な猜疑心を抱えてビルの屋上に佇んでいた。瓶底を通して歪んだような月が浮かんでいた。忘我して月を眺めるうちに空に浮かんでいたクラゲが頑強な鉄帽子のように頭