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リフレッシュ休暇の金曜日そして特別支援教育コーディネーターの名刺

三月の第四金曜日の札幌は
活気が戻っていた
席へと通されたシュラスコの店舗は
予定して配置したスタッフでは
人手が足りていないような印象だった
決して接客サービスが悪いのではない
精一杯スタッフで回している
そんな感じだった

客席については
5~6グループの容量に対して2~3グループ配置
そんなに窮屈ではないのだ

北海道の緊急事態宣言解除後
すぐの金曜は三連休の初日だったためなのだろうか
サラリーマンたちにとっては
久しぶりの花金になのだろう

サラダバーやデザートビュッフェがあり
「ビュッフェ形式で大丈夫かな」なんて言いながらも
きっちりとサラダを皿に盛り付ける
ビュッフェスペースは一度に大量に提供・補充ではなく
こまめに取り換えているようだった

長男の気に入りの昼食ビュッフェの店舗が
新型ウイルス騒動で「一店廃業で一店が休業」したと
お肉を食べながらそんな世間話をする

「そういえば」と長男が名刺を取り出した
その名刺の肩書に『特別支援教育コーディネーター』とある
念願の役職に就けたのだ

別日の日記にも書いているのだが
長男は高校生の時に朝起き上がれなくなり
最終年は通信に編入して人より一年多く高校生活を送り
大学もやはり五年かかって卒業した
教職に就いているが
また体調を崩して起き上がれなくなるのではないかと
そんな無駄な心配をしたりしていたのだが
本当に無駄な心配だった

もうこの人は大丈夫なのだと名刺が語ってくれた
これからも困難なことはあるのだろうが
それでも坦々と遣りこなしながら生きていくのだろう
自分の体力と人生とに折り合いをつけながら
この人は生きていく術を身に着けたのだ

遠くの席からサラリーマングループの
声を張って話している声が聞こえてくる
ふと
新型ウイルス感染の疑念がわき上がる

食べ終え店から出てホテルへと向かう最中
マスクをせずに肩を組んでいたり
至近距離で楽し気に話ながら歩いているグループを見かける
アルコールが入ってみな気が緩んでしまっているのだ
三週間の緊急事態から解き放たれてしまったのだ

ホテルへと向かう道を歩きながら
あの感染のピークがまた再来するのでは
そう思ったのだった


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