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エシカルとサスティナブル

いまでこそエシカルとかサスティナブルという言葉が、
なんの抵抗もなく使われている。
むしろ、 #エシカル  とか #サスティナブル  のように、
共感を得る#(ハッシュタグ)をつけられることもある。

だけど、エシカルジュエリーブランドのHASUNAが創業した2009年ごろは、
エシカル? 倫理的な? なにそれ?
だった。

エシカルを考えるとき、非エシカルを考えるとわかりやすい。
たとえばダイヤモンド。アフリカなどで算出されるが、
これは紛争地域でることもあり、
武器輸出の対価として取引され、
ダイヤモンドを使用してマネーロンダリングがなされ、
鉱山や研磨工場では児童労働が日常化している。
ダイヤモンド以外の鉱物でも同じ。
鉱山では水銀などによる水質汚染と土壌汚染、
そのあたりに住む人たちの健康被害、
鉱山開発による先住民の迫害、森林伐採。

それらをなしにして、まず産地をはっきりと明示して、
現地の人たちの経済的、身体的な利益にもなり、
そして、それを買う人たちの満足度も上げる。

きっかけは、2013年、バングラデシュのラナ・プラザの崩壊事故。
1000人の人が亡くなり、2500人以上が負傷した。
ファストファッションの縫製工場が複数入った複合ビルだった。
これで、安く作らせて安く売る、ファストファッションに疑問と非難の目が向けられた。

エシカルやフェアトレードなどに関心を持ったのは、
ミレニアム世代、Z世代の若者たちで、
2030年には、ミレニアム世代、Z世代が消費人口の75%を占めるようになる。

とすれば、その世代の価値観に合わせたものでないと、
モノが売れないようになっていく。
モノだけじゃなく、サービスも売れない。

グリーンエシカルやホワイトSDGsなど、けっきょくはニセモノでしょ、
大企業の多くはやってるふりでしょ、と冷ややかに見られている。
だが、いまだからこそやってるふりもできるが、
2030年までには、そのやってるふりが通用しなくなる。

昨日の大隈塾は、HASUNAの白木夏子さんがゲスト講師だった。
エシカル、サスティナブルを改めて考えた講義だった。