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占い師LUAの心霊事件簿 六本木のバーを訪れた異世界のお客様たち/LUA

タロット占いの名手であり、著書『78枚のカードで占う、いちばんていねいなタロット』が6万部を超すベストセラーとなっているLUA氏。じつは幼少期から、数々の不思議体験をしているという。
とくに占いバーを経営していた2年間は、そうした出来事が頻発したそうだ。今回は、その思い出をひもといていただく。

文=LUA

「霊の通り道」になった占いバー

 私が六本木の雑居ビルに「LUA’s BAR(ルアズバー)」という占いバーをオープンしたのは、2006年のことだ。
 もともと店を開くつもりはなかったが、月に1度、占い鑑定に通っていたバーのオーナーから、系列店を経営してみないかといわれたのがきっかけだ。つまり、雇われオーナーである。

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LUA’s BARの入り口。金色の龍と蜘蛛の装飾が施されていた。

 開店に当たり、インテリアは、ゴシックとアンティークを好むオーナーと私の趣味を前面に押しだすことにした。
 店のドアには龍と蜘蛛のエンブレム。夜のように暗い店内には、ゴールドの壁と赤い照明。装飾品は、SMプレイにでも使えそうなアンティークのチェーンと、ヤギをはじめとする動物の頭蓋骨が3つ。カウンターの中にあるボトル棚は一面が鏡張りで、途中から折れ曲がっていたため、見る角度によっては合わせ鏡のようだった。営業時間中は、その棚の前でロウソクを点ともしつづけたのである。

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