見出し画像

誰でもわかる起業して生き残る方法 ユアユニで生涯、学びの道を!WEEK8

皆さん、こんにちは「師子吼する」です。ユアユニのWEEK8の講座は起業して生き残るための竹花氏の独自の考え方「クロス・シンキング」についてです。

■クロス・シンキングの「3つのC」

様々な業界で多くの事業や店が立ち上がって、かたやその多くが潰れている。ただ、ただ事業や店の立ち上げの分析はよくなされるが、潰れた分析はあまりされない。起業をすることは簡単だが、生き残り続けることは難しい。潰れずに生き残り続けるにはどうすればよいか。

画像1

今日では既に様々な店があり飽和状態で、さらにまだまだ競合が出てくる。厚生労働省の調査によると、2021年度の日本全国の飲食店の数は144万6479件もあるが2015年度152万6198件から7万9719件減っている。飲食店ひとつにしてもこんなに潰れている店がたくさんあるのは、店が潰れる分析をせず、生き残る策を考えていないからである。竹花氏はコンピューターのシステム開発会社を起業しそれをメインに、他に飲食店やエステ、美容室などいろいろな事業を行い、たった数年で全体で5、60億もの年商をあげた。これを可能にしたのが竹花氏独自のクロス・シンキング。例えば、自分が飲食店を立ち上げたとして、すぐに資本力のある大手飲食チェーン店ができたとする。大手は資本力にものを言わせて、ホットペッパーに上位で表示させるなどして客をとってしまう。こちらも対抗するためにコストを下げて安くしたいが、かつかつでとてもできない。しかも大手には優秀なプロのコンサルタントが数多くいる、マーケティングやブラウディングの部署がある。もちろんこちらにはそんなマーケティングの知識などない。これでは負けてしまう。しかし、この状況でも負けない方法がある。これがクロスシンキングだ。
クロスシンキングには以下「3C」というものが重要になる。

Cross Cost (クロス・コスト)
Cross Community (クロス・コミュニティー)
Cross Creativity (クロス・クリエイティビティ)

クロス・コスト

画像2

ドミナント戦略

まず1つ目ののクロス・コスト。飲食店でも何でもよいので、自分が八王子で店を出して経営していて、たまたまうまくいっていたとする。そこで2店舗目を出したくなったが、同じ八王子か吉祥寺か川崎の3つが候補になっているとすれば、どれを選ぶべきかこれは答えは同じ八王子である。八王子に同じような店が残ってうまくいったからと言って、吉祥寺や川崎に進出してしまうと八王子でも店の広告費がかかっているのに、さらに他の地域でも新たに広告費をかけないといけなくなる。それに遠い地域に店があると店への指導・採用・仕入れ・物品の配送の手間や費用がそれだけ多くかかってしまう。こうならないために同じ八王子に2店舗目をつくるのだ。そうすれば、広告費、店への指導・採用・仕入れ・物品の配送などの手間や費用が1店舗しかないときとあまり変わらずに済むし、近い店どうしで物品の融通もできる。同じ地域に店がいくつかあれば、その地域の住民に自分の店の印象を強く印象づけられる。そうすれば広告費も抑えられる。同じ店が地域にいくつもあれば、競合もその地域に参入しにくくなる。同じ地域に同じ店をいくつも出すという戦略は「ドミナント戦略」といわれ、セブンイレブンが実践していること有名である。ちなみにドミナント戦略はミクロ経済学の「密度の経済」と同じようにいわれるが、「密度の経済」は人がたくさんいるところで商売をすれば、効率もよいし費用もかからないという考え方で、まったく違うものであり、誤解である。
あと同じ地域で競合が数多くいるが、競合はそれぞれ違う店で同じ店がなく、ホットペッパーで1位の店が90万円払っていたとする。この場合、自分の店が同じ地域に4店舗あるとして、それぞれでホットペッパーに25万払って下位に表示されていれば、3店舗の広告費はなしで、4店舗分の25万を合算、100万円で1店舗だけホットペッパーで宣伝するようにする。そうすれば1位の店になるし、その1位の店に客が集中するので、あとの近隣の4つの店に客を均等に割り振れば集客力が強くなる。だがドミナント戦略も同じ地域への出店の限界を見極めないと、「カニバリゼーション(共食い)」という同じ会社同士での競合が起こってしまう。大量出店しすぎて失敗した「いきなりステーキ」が有名である。限界が来たと考えられれば、他の地域への進出となるのだ。また店のチラシを出して配るとして、チラシ両面にの情報を載せる必要はない。一面だけで十分である。そしてもう一面は他の店に一チラシの費用を折半して一緒にやろうと呼びかけて、他の店の情報を載せる。こうすれば、チラシにの費用は半分で済む。さらに4つ集まって4つの店の合同チラシをつくれば、費用は4分の1で済む。そうすれば、両面のチラシを出している店に対して、コスト面で有利になる。

メイン事業とサブ事業

最近ではノートPCもデスクトップ並みに高性能になり、ノートPC一つでどこでも仕事ができる時代である。なので「カフィス」という形態の店が流行っている。カフェで席が長い時間空いているのはもったいないので、Wi-Fiや電源を整備して、フリーランスの仕事の人などにカフェの空席の使ってもらおうというものだ。コロナ禍で在宅ワークが多くなり、家でばかり仕事をするのではなく気分転換でカフェで仕事をしたいという人々にニーズも掴んでいる。
オフィスビルが、空室を住居にすることも多くなっている。オフィスビルで空室がたくさんあり、それが長期間続くことは大変なリスクになるので、空室を住居にして長期間で安定的に賃料を得られれば、オフィスが空室になっても、リスクが減らせるというメリットがある。他にもマンションが居住者がいなくなった空き室をオフィスやホテルにしたり、ホテルが空室をオフィスにしたりということも行われている。

画像3

美容室も長時間空いている椅子があるのは、これは赤字が出てコストがかかっていると考えなければならない。美容室の経営では、空いている椅子をどう埋めるかが重要なのだ。これはエステでも同じである。美容室で空いている椅子を埋めるのであれば「面貸し」を行えばよい。「面貸し」とは空いている椅子をフリーランスの美容師に貸して、フリーランスの美容師は客から得た施術料から美容室のオーナーに賃料をわたすというものである。面貸しとなると、美容室の常連の客が予約を取りずらくなり離れていくのではないかと心配になるオーナーもいるかもしれないが、常連客から予約が入り、指定された時間が面貸しで空いていなくても、「水曜日の14時は空いてませんが、15時からは空いてます。」と提案すればよい。人間はそこまで忙しくはないのでそんな心配は不要。面貸しは美容室のオーナーにはフリーランスの美容師と客とのトラブルやクレームで店がとばっちりを食らったり、店の一体感がなくなる、契約書を用意するのが面倒などというデメリットもあるが、それよりも長い時間、椅子が空いている方がずっと大きな問題。空いている椅子を放っておくのではなく、1円でも利益を生めるようにするのが重要ある。店の椅子の半分は面貸しにするなどでもよい。
竹花氏が経営している美容室はキャバクラと提携しており、キャバ嬢に専属で対応するため24時間営業にしている。昼15時から翌朝10時までは契約しているキャバクラのキャバ嬢しか美容室を利用できないが、朝10時から昼15時まではキャバ嬢は来ないので、この時間だけ美容室のすべての席を面貸しにしている。これは飲食店も同じで、竹花氏はかつて東京の浜松町のオフィス街で居酒屋を経営していたが、オフィス街なのでサラリーマンが休んでいる土日は客が来ない。店が空いていることは赤字でコストがかかっていることになり、もったいないので、自分の店を出したいという人や起業したい人をフェイスブックなどで探して、土日だけ居酒屋の店舗を3万円でレンタルスペースとして貸していた。東京の浜松町に店を出すとなれば、莫大な費用がかる。土日だけだとしても3万円で借りられるというのは借りる方にも大きなメリットである。居酒屋の方も、何もしないで3万円の利益となるなら、人件費や材料費などを加味しても10万円ぐらい売上げたのと同じぐらいであり、大きなメリットになる。このようにメインの事業にサブの事業を取り入れて協業をすべきである。
クロス・コストはこうした工夫でコストを下げて赤字をなくし、経営が行き詰まるリスクを少しでも減らすことなのである。

■クロス・コミュニティー

「売れば売るほど売れない」

2つ目のクロス・コミュニティーだが、これは「売れば売るほど売れない。」ということを考える。どういうことかというと、もし自分がパソコンを売ろうと思えばどうするか、セールスマンや代理店を雇って売るのか、広告をうってネットで売るのかなどと考えるだろうが、今までは、このような商品を直接売るという考えが多かった。けれども、今の世の中は直接売るという考えはよくない。これは前にも言ったがまず商品を直接売るのではなく、その商品がどうすれば売れるのかを考え、売る手前でその商品が体験できるコミュニティーつくる。

画像4

パソコンであればパソコン教室をつくる。何もないのにいきなり数万円もするパソコンを買う人は少ない。なのでパソコン教室のようなパソコンが体験できるコミュニティーをつくり、そこからパソコンを売るのである。現にヤマダ電機やエディオンはパソコン教室を運営している。ヤマハのピアノ教室、ABCクッキングスタジオ、ミズノのスポーツ教室も自分たちの商品を売るためコミュニティーでもある。
これも前に言ったが竹花氏は渋谷の神山町に「Roof Top Terrace Cafe」(コロナ禍での緊急事態制限に伴う酒類提供制限の影響で現在は渋谷の神南に移転)というバーべキューなどができるラウンジつくった。このラウンジはちょっとしたオーナー制で、まず1人1万円でオーナーを募集、現在は約2800人ほどいるが、オーナーにはラウンジの料理などの割引があり、自分がラウンジのオーナーであることをSNSやブログに書いてもよいことになっている。そうすると「ここは僕がオーナーをしている店だ」という自慢ができて、たくさんのオーナーが店に友達を連れてきてくれる。ラウンジで直接集客をしてもうまくいかない。このようにオーナー制というコミュニティーをつくり、ちょっとしたオーナー体験をさせることが集客につながる。まず売るのではなく、その手前でコミュニティーと体験を活用するのである。

既存コミュニティーの活用

コミュニティーは新たにつくらなくても、既存のものを活用してもよい。テロワール・アンド・トラディション・ジャパンという日本の地域特産品や伝統食品の販路を国内外で開拓する会社がある。この会社が台湾で日本の醤油やうどんを売ろうとしていたが、台湾で直接店など売ろうとはしなかった。そんなことをしても売れないので、まず台湾の富裕層がたくさん加入する既存の会員制コミュニティーの運営会社と連携することから始めた。台湾の富裕層は質の良い日本食への関心が高かったからだ。そしてその会員に対して醤油を使った料理やうどんの試食体験や、商品が気に入ればその場で購入できたり、後でECサイトで購入できるイベントをひらき成果を上げることができた。

画像5

もし自分が整体院を経営していたとして、お金をなるべく使わないで集客するとすればどうするか、これは既存の地域の人が集まるコミュニティーとコラボレーションをすればよい。UR-Uの会員が実際に行っている携帯電話ショップでの例だが、携帯ショップは集客のためにバルーンアートや曲芸、キッチンカーでの食事などのイベントをよく企画するが、これにはそれなりの費用がかかる。そこで携帯ショップに整体のイベントをただでよいのでやらせてくれと持ちかける。ただであれば、携帯ショップもには悪い話ではないし、整体院はただであっても後の集客につながるなら、惜しむ話ではない。そうしてイベントを開いて長い待ち時間の間にちょっとした施術を行う。これで多くの人が携帯ショップに訪れた。それに携帯ショップは地域のコミュニティーでもあるので、施術後に地域の人に名刺を渡して仲良くすることができ、整体院自体の集客につながる成果を上げることができたのだ。
クロス・コミュニティーはこのように自分でコミュニティーをつくる、あるいはその地域に根ざしている既存のコミュニティー、携帯ショップ、公民館、ガソリンスタンド、美容室、喫茶店など何でもよいのでコラボして、そこで直接ものを売らずにまず体験させ、集客や売上につなげていくものである。

クロス・クリエイティビテ

画像6

アインシュタインは出てこない

3つ目のクロス・クリエイティビティ。現代はアインシュタインは出てこない時代だ。どういうことかというとアインシュタインは相対性理論という今までに世の中にないようなものを発見をしたが、現代はものが溢れており、ゼロから何か発見されたり、ゼロからなにか発明されたりするこがほとんどない時代である、そんな時にビジネスをどうつくるか、パソコンでさまざまな情報を受信する技術がある。かたや動画のような大きなサイズのデータを小さく圧縮するという技術がある。この二つが掛け合わされたのが、動画のストリーミングや動画のダウロードである。このように現代はアインシュタインは出てこないが、既存にあるさまざまなものを掛け合わせて、新しいものを作り出せるイノベーションを起こす時代なのだ。これは前の講座でも述べた。ただイノベーションはいろいろなことを知っていないと起こせない。現代は数多くの情報や知識を持っている人が強い時代でもある、有名な堀江貴文氏も物知りで幅広い知識や情報を持っているからコメンテーターとしてコメントできるし、多くの起業アイデアを思いついて実行できる。新しいものを見つけるのではなく、幅広い知識や情報から、今あるもの同士をパズルのように組み合わせるクロス・クリエイティビティがビジネスでイノベーションを起こすには必要なのだ。

クロス・クリエイティビティの事例

ここで既存のものを組み合わせる、クロス・クリエイティビティでイノベーションを起こしているビジネスの例をいくつか紹介する。

画像7

▪ショッピングモール×温泉・アスレチック

滋賀県守山市の琵琶湖の畔に「ピエリ守山」という巨大なショッピングモールが2008年にオープンした。しかしその頃、リーマン・ショックによる不況となり、さらに近辺にイオンモールや三井アウトレットパークがつくられ業績が悪化。約200店舗あったテナントがたった3店舗まで激減。それでも営業は続けられ、誰もいないのにエスカレーターは動き、モール内の照明もついていた様子から「明るい廃墟」とよばれ、話題になった。しかし2014年にリニューアルオープンを果たした。「H&M」「ZARA」「GU」などの有名アパレル店などが入ったが、それだけでははくモールの敷地内には23種類もの遊具があるアスレチック施設がつくられ、2019年には温泉もできた。こうしたショッピングとアスレチック・温泉の体験施設の組み合わせは集客に大いに貢献し、コロナ禍でも健闘している。

▪ガソリンスタンド×コンビニ

従来からコンビニが併設されたガソリンスタンドはあったが、大きな土地が必要で店舗の建設費用や人件費などが大きく、大都市や幹線道路沿いでないと経営がなりたたない。あと大型トラックの運転手がコンビニに寄ろうとしても、駐車場が狭くて止まれないという「不」があった。2021年10月、JR東日本のグループ会社であるTOUCH TO GOはこのような「不」の解決のため自社で手がけていた無人コンビニのノウハウを活かし、石油製品の商社である三菱商事エネルギーと協力して、セルフのガソリンスタンドに狭い場所にできるだけ多くの商品がおいた無人コンビニをつくった。こうすれば多額の費用を掛けずに、多くのセルフのガソリンスタンドでコンビニが併設できるし、セルフになれた人なら無人のコンビニも馴染め、コロナ対策にもなると考えられ、「不」の解決につなげることが期待されている。

▪電気店×便利屋

東京の町田にパナソニック系列の電化製品を売る「でんかのヤマグチ」という電気店がある。1995年頃には年商10億にもなっていたが、その頃に大手の家電量販店が町田に次々と進出。ピーク時には6店舗もの大型店が近隣にひしめき、安売り合戦を展開。窮地に追い込まれると、家電を高く売り活路を開こうと考えた。もちろん、そのままでは高く売れないので、顧客リストから5年以内に購買した約1万人の客だけにターゲティングを絞り、その1万人に月3回の訪問営業をはじめた。訪問回数が増えると、客は営業マンに家電以外の雑談をするようになり、その中に生活の困りごともあった。それを聞いた営業マンには、サービス料なしで材料がいるものは材料費だけで困りごとに対応させた。客の困りごとは様々で買物代行、家具の移動・取付、電球の取り換え、ビデオの録画予約、植木の水やり・手入れ、蜂の巣の駆除まであり、営業マンをまさに便利屋にしたのである。だが客にただ媚びるのではなく、過剰な値引きを要求したり、トラブルを起こす客は切り捨て、営業マンに過度にいやな思いをさせず、気持ちよく客に商品を売れるよう徹底した。また土日には店舗で野菜などを売ったり、健康測定をなどを行う家電と関係のないイベントを行ない地域の人たちを集めた。店舗数の拡大も行わず、地域密着と便利屋の経営で客の信頼を掴んだでんかのヤマグチは、とくに高齢者を中心に客が高くても家電を買ってくれるようになり、安売りをせずに家電が売れるようになった。2020年には年商9億円まで回復、それだけではなく一般的な家電業界の粗利率は約25%であるのに、でんかのヤマグチの粗利率は客が高く家電を買うため、約40%にもなり、大きな成功となった。

(粗利=売上高-売上原価で単純に商品の仕入れ代や製造費である売上原価だけを売上差し引いて残った利益。人件費、店舗の賃料、宣伝費、税金などの経費は差し引かない。
粗利率=粗利÷⦅売上高×100⦆)

画像8

▪書店×カフェ

出版科学研究所の調査では日本の出版物の売上は1996年の2兆6564億円をピークに下降し続け、2020年には電子書籍を除くと半分以下の1兆2237億円にまで下がっている。それに書店調査会社のアルメディアによれば、全国の書店の数も2000年は2万1654件だったが2020年には11024件に減少している。まさに本が売れない時代なのだが、書店とレンタルビデオ店であるツタヤを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブは「『書店』と名乗りながらも、本を売るためだけの施設ではなく、本や音楽、映画が揃ってるが、そこで過ごす『時間』を楽しんめるような空間を目指す。」として2015年にスターバックスを併設した書店つくった。以前からカフェを併設した書店はあったが、購入後の本を読むためのものだった。しかしツタヤのカフェはルールを守れば、購入前の本を試し読みしながらカフェで飲食できる。購入前の本をカフェに持ち込めるとなると、本が売れないのではないかと思われるが、実は本が売れなくても実はツタヤはあまり困らない。普通の商品は仕入れると不良品でない限り、仕入れ先に返品はできないが、書店は売れない本を取次会社を通して出版社に返品することができる。もし返品できないとなると、書店は売れる本しか仕入れなくなり、有名な人が書いた本や有名な雑誌しか売れなくなる。こうなると新しい作家や執筆者が出てこなくなり、出版業界が衰退してしまう。それに本は書店において見ないと売れるかどうかわからないものが多く、売れない本は返品をできるようにして、できるだけ多くの本を書店においてもらう必要があるのだ。これは書店特有の制度で「委託販売制」という。本が売れると書店は22%の取り分になるのが一般的であとの70%は出版社、8%は取次会社の取り分となる。(取次会社があるのは、出版社と全国の書店が取次会社なしで直接本のやり取りをすると、お互いに膨大な手間と費用がかかるため。)これは書店が出版社に本棚を貸しているようなもの。なのでツタヤは本が売れなくても大量の在庫を抱えることがない。返品できるのだから、仕入れ費用は売れた本だけの分しかかからない。もちろん店の維持費はかかるが、これはツタヤにとって大きなメリットである。これは書店が出版社に本棚を貸しているようなもので、書店は不動産業であるとも言える。このツタヤの試みは「書店×カフェ」よりも「不動産業×カフェ」といった方がよいかもしれない。
あとツタヤの中のカフェを運営しているのは、スタバではなく、カルチュア・コンビニエンス・クラブである。カフェの売上もそこに入るようになっていて、スタバはカルチュア・コンビニエンス・クラブにライセンスを与えているので、その売上からライセンス料をとっているだけである。なので現在のツタヤの経営は書店やレンタルビデオよりもカフェの比重が高まっている。この試みはうまく行き、ツタヤはスタバ以外にもタリーズなどのカフェを併設した書店を拡大し続けている。

クロス・シンキングのまとめ

上記のYouTubeは竹花氏と共にハワイで学んだ親交のある女性が開いているチャンネルである。この女性はイタリアに留学し、タイでレストランを経営するようになるが、自分のレストランにもっと集客したいと思い、食の知識をつけるために世界各地に旅行して、そこで出てくる料理をSNSで発信した。それを見たタイ人から多くの反響があった。

①そこで女性は、どうせ旅行に行くのなら、SNSで共感がしてくれた人を集めて一緒に行くツアーを組んで、その売上で自分の旅費はただにできるではないかと考え、「Fove food tour」という小さな旅行会社をつくってツアーを実行した。(クロス・コスト)

②ツアーの参加者がレストランに来て集客できるようになり、レストランがツアーに参加者のコミュニティーとなった。(クロス・コミュニティー)

③こうして、旅行ツアーを企画するレストランという新しいビジネスができた。(クロス・クリエイティビティ)

この女性はクロス・シンキングを実践し、今では自分にしかない食の知識を活かして今では大手食品メーカーのフードコンサルタントとなっていとるいう。

以上で上げた事例は大きなことばかりだが、クロス・クリエイティビティは小さなものでもかまわない。自分が美容室のオーナーだとして、クロス・クリエイティビティを考えるなら、まず美容室の優位性というものを分析する。

◆接客時間が長い
◆大抵の美容室は施術に関するカウンセリングや顧客管理ため新規顧客に住所・名前・連絡先・職業・年齢などのカルテを書かせるため、客の情報をたくさん持つことができる。
◆「美容師」というだけで権威性が感じられる。
◆最近人気のある髪型など、ファッショントレンドの情報も数多く持っている。

ここから既存のビジネスとどう組み合わせるかを考える。あくまで例だが洋服店と組んで客に洋服を売ったり、マッサージ店と組んで美容院でもマッサージできるようにしたり、高級美容室ならファイナンシャル・プランナーと組んで客の資産管理のアドバイスができるようにしたり、小さな旅行ツアーを企画して客と旅行に行くなどでもよい。

この講座のまとめだが

①クロス・コストはドミナント戦略を行ったり、他社と協力したり、メインとサブの事業をクロスさせたりして、コストを下げて、経営のリスクを少しでも減らすこと。

②クロス・コミュニティーはコミュニティーを作り、体験を埋め込むことを軸にした集客をする事業視野を持つこと。

③クロス・クリエイティビティは既存事業と既存事業の掛け算で新しい事業を生み出すこと。

これらクロス・シンキングの3つのCがあれば厳しい戦い中でも生き残り続けることができるのである。

かつてのMUPは今「UR-U(ユアユニ)」というオンラインビジネススクールの一つの学部になっています。大炎上した竹花貴騎氏が主宰していますが、ビジネスに役立つ様々な学部があり、炎上を物ともせず発展を続けています。無料体験もありますので、ご興味があればのぞいて見てください。

公式HP:https://www.ur-uni.com/
公式IG:https://www.instagram.com/mup_college/
公式YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCrjIm2uu9IrR5gyst0tH6Ww

それではおまけです。

画像9

41歳のおっさんの部屋なのに、この前おかんがこともあろうにキティちゃんの芳香剤を買ってきて私の部屋に置けという ( ̄▽ ̄;) 
なにもキティちゃんにしなくてよいではないかと思ったが、いい香りでよかった (^-^;)
考えなしの母ちゃん、いつまでも元気でいてください(´▽`)/

では、子ども部屋おじさんの「師子吼する」でした。
ありがとうございました。

2021年 10月6日

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?