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「好き」の反対は必ず「嫌い」なのか

はじめに

おはようございます。
むぎです。

以前、「正義」とはなんぞや
という趣旨の記事を書きました。
ありがたいことにコメント欄でもたくさんのフィードバックをいただくことができ、
投稿した時よりさらに一歩進んで思考することができるようになったと感じています。

そんなきっかけもあり、この記事の中で述べている「好きか嫌いか」
という内容についてあれから少し引っ掛かる部分がありました。

今回は「好きか嫌いか」というこの二極化した考えについて
今考えていることを書いていきます。

「好き」か「嫌い」だけで切り分ける

今回ひっかかったこの「好き」と「嫌い」という言葉、
「好き嫌い」といったように、よく相反する二つのものとして捉えられます。

私もこれまで違和感なくこの表現を使ってきていたのですが、
最近ふとこの表現には違和感を覚えるようになってきました。

というのも、ここ最近、年末頃から学生以来英語の勉強を再開していたこともあり、
その中である気づきが生まれました。
むしろなぜ今まで気がつかなかったのだろうというくらい、
当たり前にやっていたことの中にヒントがありました。

英語で「私は彼が嫌いだ」という時には、
あなたはなんという表現が思いつきますか?

おそらく、英語がそれほど得意ではない人でも、
I don’t like him.
という表現が思いつくかと思います。

好き嫌いに限らず、
否定形にはdon’tとかnotをつけると
教わってきたのではないでしょうか。

実際これで言いたいことはわかるし
それでもいいかとも思いたいところなのですが、

これ、「like」を否定形にしたら
「嫌い」ではなく、
「好きではない」というのが
ニュアンス的に正しいのではないかと
感じたんですよね。

どうでしょうか?

この感覚を覚えた時に私の中で意識の変化が生まれました。

「好きか嫌いか」よりも、、

実際に英語には「嫌い」という表現には「dislike」という単語があります。
だから先ほどの「私は彼が嫌いだ」という日本語に対しては、
I dislike him.
という表現ができるんですよね。

もっというと、英語にはさらに忌み嫌う、心底無理!という際には
「hate」という表現もあります。

「嫌い」という表現一つとっても度合いによって
いろんな表現を使い分けていますよね。

にも関わらず、日本語では「嫌い」という一つの表現で
いろいろ片付けてしまいがちじゃないかなと感じたんですよね。

でも日本語でもできないことはないはず。

例えば、飲食店に行って、料理にあまり食べたくない食材が入っていたとしましょう。
あなたはそれが「嫌い」ですか?
実際には食べれないこともない、できれば食べたくないなど、
どちらかといえば、
「苦手」
くらいの感覚が近いのではないでしょうか。

もしかしたら
「得意ではない」「好ましくない」
というような表現もしっくりくるかもしれませんね。

実際、これらのどの表現を使っても
「好き」ではないことに変わりないので
どれでもいいじゃんと思うかもしれませんが、
本当にそれでいいのでしょうか。

こういった表現を意識すると、
「嫌い」
という表現ってすごく強いニュアンスを感じませんか?
冷たいというか、突き放すような、
存在を真っ向から否定するように私は感じました。

自分の世界とは相容れない、外に追いやるようなイメージ。

しかし、「好きではない」としてみると、
そこまで拒絶する感覚はなく、あくまでも
自分の世界の中の一部
として捉えることができそうではありませんか?
別にいていてくれてもいいんだけど、
ただ、私とはちょっと合わないな。
くらいの距離感。

あなたも無意識に何かを「嫌い」と言ってしまっていませんか?
それは本当に「嫌い」なのでしょうか?

もしかしたら別の表現に置き換えてあげると、
実際にはそこまで忌み嫌うほどのものでなかったりして、
少し心の器が広がった気がしませんか?

おわりに

こうやってみると言葉って本当に奥が深いですよね〜🧐
私自身、その道の専門家ではありませんので、
もしかしたら知見のある方からしたら今回の内容は少し的外れだったかもしれません。
あくまでも私の感覚での話なので、ご容赦いただければ幸いです。

特に日本語では今回の「嫌い」に限らず、
割と一つの言葉をいろんなニュアンスで使うことが多いですよね。
「すみません」なんかがまさに代表例ですが、
海外の方からするとこういうのは混乱の元だったりするみたいですよね。

それが日本らしさ、と簡単に片付けてしまうこともできるのかもしれませんが、
少なくとも私は今回のように、多くの表現を知っていることで、
的確に自分の感情表現をできるようになるだけでなく、
自分の中でのそのものに対しての向き合い方も大きく変化すると実感しました。
人間関係でも、「嫌い」という括りだったけど、実際にはそこまでではなくて、
ちょっと合わない部分がある。
程度だったりすることは大いにあるのではないでしょうか。

安易に汎用的な表現に頼るのではなく、
もっと語彙力を身につけて豊かな感性、表現力を養ってみてはいかがでしょうか。

今回も最後までご覧いただきありがとうございま。
また次回の記事でお会いしましょう。

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