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muiボードと我が家の物語 | 3歳の娘と生後3日目のエピソード

先日のポストでは、デジタルインターフェイスが美しい日用品となりうること、そのための原型(=アーキタイプ)の一つとしてmuiボードを作っていることをご紹介しました。アーキタイプとして成立するためには、その新しい技術が、人々の身体や、暮らしの場面や瞬間とちょうどよく馴染むかたちを見つけた時だと考えています。その時に、新しい技術のアーキタイプが生まれ、「美しい日用品」となるのだと思います。

今回、muiボード第1世代を使ういちユーザーとして、我が家でのエピソードをご紹介します。


2020年、我が家に第一子が産まれました。
コロナ禍の当時、私は病院で付き添うことができず、不安と心配が重なる中、妻と私はmuiボードを通じてコミュニケーションをとるようになりました。

これは、妻の出産後、生後3日の娘からもらった落書きです。

生後3日目の娘がmuiボードに描いた、実際のメッセージ

これは文章としては「意味」がなく、一般的な「価値」や「情報」に乏しい、ただの「ノイズ」かもしれません。
しかし、親にとっては深い意味を持ちます。このような一見取るに足らないものこそ、人生や家族にとってかけがえのない価値を持つものだと思います。

いまでは娘は3歳になり、自分で照明をつけられるようになりました。
機能と、空間での位置が紐づいているので、子供にも分かりやすく、UIもシンプルですので、すぐに操作を覚えました。
自分で木の表面を触ったことで部屋の中の明るさが変化することが面白いようです。
また、スマートフォンやタブレットを子供が操作したり画面に齧り付いたりするときは、親として少し嫌な気持ちや罪悪感を感じるのですが、muiボードに向かう様子はそのような嫌な気持ちが起きません。

muiボードから照明をつける3歳の娘

人が暮らしの中で使う道具として、どのような姿や手触りをしていて、どのような触れ方を誘うかは、それが「美しい日用品」となるかの重要な要素なのではないか、と考えています。

muiボード第2世代は、2024年の2月18日までKickstarterのクラウドファンディングで予約購入を受け付けていますので、ご興味がありましたらこちらのページもご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/muim2/mui-board-gen-2

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