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亀井卓也 「5Gビジネス」

「キャッシュレス決済」「自動運転」「IoT」「ソサエティ5.0」[インダストリー4.0」すべてのカギを握る5G、その全貌がこの1冊に!

日本でも本格的に5G(第5世代移動通信システム)の商用化が始まる。
これまでより「高速大容量」となるだけではなく、「多数同時接続」「超信頼・低遅延」という新たな特徴が備わることになる。

4Gと比較すると、通信速度は100倍、通信容量は1000倍、同時接続端末数は100倍、遅延は10分の1と、大きな通信機能・性能の向上が見込まれている。

3Gから4Gに変わったときにスマートフォンが一気に普及して人々の消費行動を変えたように、5Gへの進化に伴い、ビジネスチャンスが大きく広がることが期待されている。

本書は、5Gの特徴と、どのような変化が起こるのかを、野村総研のコンサルタントがわかりやすく解説する。

※2019年6月14日 日本経済新聞出版社より出版

5Gが来る!韓国やアメリカではもう来てる!
 映画のデータ容量とかも、数秒でダウンロードできるらしい!
 とにかく回線速度が上がってすごいらしい!
くらいの知恵しかなかったので、学んでみました。

プロローグ 202X年、ある日の風景

 この10年以内に、僕らの生活はこう変わる。という事例を分かりやすく書いてくれています。

 「Aさん」
 とある休日の日に、ふとお出かけしようと、目的地を設定。近隣のカーシェアリング情報がすぐ分かり、スマホから予約。家を出て、車に乗りこむ頃には、自動運転としてのルート案内もすでに設定されています。
 街のショッピングモールに立ち寄る。そこではディスプレイ広告が顔認知をすることによって、必要情報を教えてくれます。毎月購読している雑誌や、ファッションアイテムの買い逃し。家に足りていないものを、周りが教えてくれます。

 「Bさん」
 家族とコンサートに行きます。会場に到着し、自分の席番号はどこかと迷っていると、その動きに気づいた会場管理サービスが道案内をしてくれました。
 着席後、遠方にいる家族と一緒に楽しむために連絡を取り合います。遠方にいる親族や知人はVRで参加します。自分達の声も聞こえる環境下で、まるで一緒にいるような感覚でコンサートを楽しむことができました。

読んでいて、ワクワクします。非常に明るい未来を提示してくれています💫

第1章 5Gが話題になる理由

まずは歴史からです。
1G 1980年代 音声通話、携帯電話の普及 この頃は電波がアナログ方式
2G 1990年代 メールやWEBの誕生 デジタル方式により可能となる
3G 2000年代 iモード / EZweb プラットフォームやサービスの誕生 
4G 2010年代 動画配信、モバイルソフト 大容量コンテンツの誕生
という40年の流れを経て5G 2020年代に突入です。

5G時代は簡潔に言うと
・「高速大容量通信」 通信速度が今の10倍以上
・「超信頼・低遅延通信」通信経路の短縮により、10分の1の遅延速度 
・「多数同時接続」今までの100倍の同時アクセスが可能になる。
との事です。
I o Tの時代「Internet of Things」
あらゆるものが、インターネットにつながる時代が到来するということになります。

 また、5Gの商用化による国際競争(最前線は韓国とアメリカ)も激化していきます。5G元年の各国のビジネス戦略に注目です。

 ただ、その上で過去の歴史から見ると、4Gから5Gへの進化は、今までの新サービスの開発と別の話なので、すぐに消費者が困ること、時代に置いていかれることは以外となさそうです。
 その理由として商用サービス開始の2020年に、国土全てに、電波混線を統一する基地局を配置完了することは難しい。すぐには徹底されない。などの背景もあるそうです。

どうやら、浸透まで時間がかかりそうな事が分かってきました。

第2章 5Gが変える生活

 自分を取り巻く、生活水準が大きく変わります。
 ど本命はやはり、コネクテッドカー(自動運転)です。
 完全自動運転は2030年代に達成されるそうです。思ったより近い未来ですね。
 TOYOTAの掲げていた、「車を売る」から「移動サービスを売る」という言葉がわかりやすいです。

 医療の発達は、沢山の命を救います。今まで不可能とされていた、遠隔診察や手術が可能になります。海外の名医の手術も、国内で受けることができるようになります。
 介護業界では、遠隔操作型の人型ロボットの開発が。移動経費や時間の短縮、即時性のある対応ができることにより、遠方の患者を守る事ができるようになります。

 そして、まだまだ動画コンテンツが伸びます!ここは読んでてすごく楽しかった。
 まずは、1か所の視点でなく、マルチアングル(遠距離から至近距離)でのエンタメを楽しめるようになります。スポーツ中継や音楽LIVEのような映像コンテンツが大きく伸びると言われています。

最近、よく耳にするXRもようやく理解できました。
XR VRやARなどを含めたクロスリアリティ(仮想空間技術)の総称
VR 仮想現実 徐々に認知の上がっているバーチャル空間の事です。ヘッドギアコストが下がれば需要は爆発する。今はまだ費用対効果が追いついていないそう。
AR 拡張現実 ポケモンGoのような現実との融合の技術の事を指します。

このように5Gが始まる事により、360度VR/ARなどのコンテンツ配信がスムーズになれば、様々な分野の進歩に期待ができます。

スマートシティからソサエティ5.0に
 スマートシティとは、太陽光発電や電気自動車などに代表される生活の質の向上。でしたが、主に都会に見られがち、推奨されている傾向にあったそうです。
 5G時代が来る事によりソサエティ5.0という考えが普及します。今までより幅広い社会課題、都市課題に取り組んでいます。
 特に社会問題では、地方の課題にも向き合える環境が生まれます。オンラインで繋がる時代が当然となれば、今まで抱えてた過疎化などのローカル問題にも救いの手を差し伸べる事ができるのです。

第3章 ビジネスをどう変えるのか

 期待されている自動運転に関しては、今までにあった「車で移動する、電車やバスに乗り継ぐ」などの移動に関する考えが変わります。
 これからは、全て含めた「現在地から目的地まで移動する」を補うサービスが当然となります。
 また、車自体も進歩します。
 車内の全てがインターネットに繋がる事により、あらゆるサービスを車内で体感できるようになります。車は動く部屋・空間になる。と言われています。

 生産・製造業は、AI管理による効率化が加速し、大きく進歩します。
 まず、従来の機械の故障なども、予測や検知が早くできるようになります。最終的には全ての生産ラインを自動化。遠隔操作と管理ができるようになります。
 作業による事故のリスクも減少します。ロボットの導入により、危険な現場の回避と、遠隔操作になることによって、移動にかかる時間や交通経費も削減できます。

 配送業に至っては、ドローンなどを用いた配送の自動化移動サービスが始まれば、24時間体制での配達が可能になります。
 やはり、ウーバーイーツなども無くなっちゃうのでしょうか。

第4章 5Gがもたらすリスク

 ここまで書き綴っていて、なんですが、第4章をまとめると「期待しすぎないこと。」そう書いていました。
 全てが始まるには時間がかかるようです。期待しすぎてがっかりすることがリスクである。そういう言葉から始まります。

 その上でも、プライバシー問題はさらに深刻になります。
 個人情報保護法改正が行われ、プライバシーが確保される時代へ向かいます。日本人は特にその辺細かいですからね。
 さらに、情報銀行なる自分のプライバシーが侵される事を守ってくれる第三者が現れます。音楽でいうところのJASRACみたいな存在です。

 その他のリスクは少ないです。デジタルによる地域間格差が広がる可能性などが挙げられていますが、それは4Gどころ、かいつの時代もそうだと僕は感じました。

まとめると5Gに過度な期待を寄せない。ゆっくり進んでいこう。ということです。

第5章 5G時代にわれわれは何をすべきか

 最終的に、僕が感じた事を書きます。
 やはり、いつの時代も新しい環境や体制を、疑って受け入れる事ではないでしょうか?
 まずは取り入れてみる。やってみる。の速さはかなり重要視されるように感じました。理由は、昔のような分かりやすい進歩(以前のものより早くなった、大きくなったetc)と違って、デジタルの多様化がさらに加速する5G時代では、目に見えないサービスが普及します。最初は何もさを感じていなくても、ある日、いつの間にか置いてけぼりになる可能性をすごく感じました。

新しい環境や進歩を、否定せず受け入れる事が大事だと本書から学びました。以上です。

https://nikkeibook.nikkeibp.co.jp/item-detail/11407




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