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読み継ぐ本


先日、ふらっと天狼院書店に立ち寄った時に"読継本"という企画と出会った。


その名の通り、本を読み継ぐことで繋がることもできるよ!という感じのこの企画。
どこかの誰かの感想も味わえる読書体験っていいなぁと思ったのと、ワンコインで買える手軽さが気に入ってまずは一冊購入することにした。

購入する本のタイトルはわからない仕様になっているので、前の読み人が書いたメッセージからインスピレーションで選ぶ。
そういえば昔、別の書店でタイトルを隠した本を買った時は自分の好みに合わず、最後まで読みきれなかったな。なんてことも思い出したので、10分ほど吟味して、一冊の文庫を選んだ。


私も誰かに読み継ぎたいと思っているので、どんなメッセージだったのかは秘密にしておくけれど、その意味は読んでみてすぐにわかった。
本来の小説のよさと前の読み人とリンクする興奮が同時に味わえて、ドキドキする。

そして、なるほどねぇ、なんて読み進めた時に現れた前の読み人のメモをみて、なんだかときめいてしまった。
私も、おんなじことを思ったよ。

年間に何冊も読みます!なんてとても言えないエセ読書好きな私だけど、日々襲いくる辛い現実から逃げるために本にのめり込んでいた時期がある。逃げたくてたまらなかった時、孤独にならずにすんだのは本があったから。

この"読継本"という取り組みは、読書経験を誰かと共有することでさらに孤独から離れた場所に行けるのかもしれないな、と思った。


もう何回か読んでから、私も前の読人デビューをしたい。



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