見出し画像

短歌)いつも初めて見る景色

君といるこの日を歌に詠んでみる
写真代わりのアルバムになる
新幹線乗ってる間に追い越した
天気は君と繋がっている
真っ直ぐに愛する覚悟もないひとを
紙ヒコーキに書いて飛ばした
見つめても好きといえない恋ばかり
積もってわたし女になった
奇跡とか愛してるとかすぐに言う
人の特別分からなくなり
はにかんだ目尻のしわもそのまんま
フェイスブックが忘れてくれぬ
いい子などやめると決めたあの恋の
後からどこか擦り切れたまま
マッチングアプリのデート幾度目か
今日のコーデは初日専用
君ばかり考える夜に「希う」
字を知ったから使いたくなる
息を吐くように恋して歌を詠む
女の春のにがさを愛す
「わがままなほうがおんなは可愛い」と
言う甘やかし下手なひとたち
二十五の友を遠くへ連れていく
知らぬ男の飲んでるコーヒー

***


はじめては僕がいいけどだんだんと
俺に変わってゆく面映さ
二十四で君と出会って知ったこと
渇望だけが恋じゃないこと
終電の我を案じる振動に
君を感じる左ポケット
もう着くとラインを送り改札の
前で隠れて直す口紅
恋人を彼氏と呼べる軽やかさ
昼間つないだ手のあたたかさ
日曜日子連れの母を見るたびに
幼い君を想像したり
君ならば褒めてくれると春色の
ブラウス揺らす待ち合わせまで
私より白い肌見て拗ねながら
君の生まれた雪国想う
「君の里旅してみたい」と言うけれど
東京捨てて嫁げはしない
「好きだよ」を聞きたいだけの質問の
面倒さごと愛してほしい
欲しいのと言っていつまで待ちぼうけ
昨日自分で花を買ったよ
君が言う「声が聞きたくなっちゃって」
それを聞きたい水曜の夜
恋をして文を綴るの女だけ
じゃないと君で初めて知った




***


短歌が楽しくて、気づいたら何首もポケットのメモの中に残っていました。週末にはTOEICがあるんだけれど、大丈夫かな、ともうひとりの私が焦っています。

さて今回は、「いつも初めて見る景色」というタイトルで恋の歌を25首。

短歌を残すかたちとして、写真と組み合わせてみることにしました。今持っているスマホだけで3万5千枚の写真を保有する私、いままで消してこなかったいろんな写真が役に立ってくれそうです。

Twitterでも数日前から少しずつアップしているのですが、たまにnoteでもまとめてこんなふうに歌をあげていこうと思います。

短歌用のマガジン「エッセイとうた」も作ります。短歌だけじゃないのは、私の詠んだ短歌は、きっとどこかでエッセイにもしている切り離せないものだからです。

エッセイを題材に歌を詠むこともあれば、詠んだ歌について描くこともあるかもしれません。マガジンの中には短歌だけをいれていくつもりですが、時折エッセイとの接点を持てる地図にもしていくつもりです。

ぜひみなさんがどの歌が好きか、教えていただけたら嬉しいです:)今まで私が描いたエッセイの中で、歌にしてほしい情景があったらそれもぜひ教えてください。詠んでみるかもしれません。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

この記事が参加している募集

忘れられない恋物語

休日フォトアルバム

ここまで読んでいただいた方、ありがとうございます。 スキやシェアやサポートが続ける励みになっています。もしサポートいただけたら、自分へのご褒美で甘いものか本を買います。