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どうやら、負けの女神になってしまっている

今年はすでに二度野球を見にきていて、ドームでの観戦はこれで四度目。もともと私は巨人のおじさんイメージを強く持っていて(父は巨人ファンだった)、アニメのメジャーは全部見たけれど、野球のファンではなかった。それが今の彼の影響で、まんまとユニフォームまで買ってしまった。最初の試合でホームランをみた長野選手の7番。かなりのベテラン選手である。昨日も九回に代打で出てきたと思ったら、颯爽とヒットを打って二点をもたらした。痺れる。

さて、前回はオリックス戦。一塁側で、偶然居合わせたななめ前の接待をしているおじさんを観察した。保冷バッグをもったおじさんが狭そうに席を取り、そこからパックの寿司が出てきた時は驚いてしまった。スーツのおじさんたち4人がぎゅうぎゅうに寿司を食べるのをハラハラしながら見ていたが、そのあとのハイボールの進み具合を見ると、そこそこ順調に進んだのではないかと思う。あまりに人間観察をしすぎて、野球を見ていないと批判されるかも知れない。でもゲームの動向は追いつつ、このくらいの気持ちで試合を見ていると疲れなくていい。

今回は、試合前からすでに盛り上がっている高校生たちに圧倒されそうだ。修学旅行か何かだろうか。同じ制服に身を包んだ学生たちの白いシャツが眩しい。なぜサラリーマンのそれとこんなにも違うのだろうと不思議に思う。最近の高校生は妙に大人びているな。彼らのために、心なしかコーラの売り子が張り切っているように見える。いつもソフトドリンクのお姉さんは肩身が狭そうだから、今回思う存分に売って欲しいと思う。ペプシの可愛いお姉さんにスマホを差し出す男の子が、妙に気取って見えて初々しかった。いい時間を過ごせよ、少年。

通路側の席でいつでも席を立てるのをいいことに、今日もお酒が進んでしまいそうだ。酒を飲める球場の雰囲気は大人になるほどに味わい深い気がする。応援するチームのユニフォームを着てタオルを片手に、まずはビールを頼む。実はここに来る前に、軽い夕飯のお供としてサイゼリアでビールをひっかけてきた。そこからまた三杯ほど飲むのがいつものルーティーン。球場のお酒は高いけれど、その分何だか楽しくなる魔法を持っている。言い訳をして、また売り子を呼び止める。

チャンスができても、なかなか得点に繋がらない日だった。二塁まで進んでも、そこから一本が出ないのだ。うーん、あーー!と何度行ったことだろう。そんなこんなで、私はスタジアムでのヒーローインタビューを見たことがない。次は見られるといいな。この感じだと、私に勝利見せてくれたヒーローの名前入りのタオルを買ってしまいそうだ。また行きたいといったので、彼は連れていってくれるはず。二十連敗までは一緒に行けると言うことなので、逆にどこまで行けるか試している。

おかしいな。小学校の六年間の運動会は負けなしで、中学高校も結構激しい行事文化だったんだけど。今は負けの女神だな。野球のセンスなど何もない私は、今日もまた自分にできる範囲で応援する。ルールも選手もだいぶ覚えたし、見たい選手もできたので、もうなんでも彼に聞かなくても大丈夫。次こそは勝つ姿を見たい!と息巻くのだった。


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