見出し画像

すべての人が創造性を持っている

こんばんは マルベリーです!
今日は、#読書の秋2022 ということで、本の紹介と感想に挑戦します!!

こころの処方箋(河合隼雄著)


 とても有名な本なので、読まれた方もいらっしゃると思います。私が最初にこの本を読んだのは10年ほど前でしょうか。(平成25年6月5日 41刷ですから、おそらくそうでしょう。)10年ほど前といえば、私もまだ、子どもと一緒に書店に時々行っていました。当時は、本をネットで買うなんてしてなかったですし、書店に行って、何気なく手に取って、帯に惹かれたのでしょうか、それで購入したかもしれませんが、正直憶えていません。

2022.11.7マルベリー撮影 オビに注目!

 この本も、先日記事にした「西の魔女が死んだ」に次いで、よく読んだ本だと思います。

 最初に、著者の河合隼雄先生を正確に紹介したいので、引用してみます。

河合隼雄 kawai Hayao (1928-2007)
兵庫県生まれ。京大理学部卒。京大教授。日本におけるユング派心理学の第一人者であり、臨床心理学者。文化功労者。文化庁長官を務める。
(以下省略)

こころの処方箋(新潮文庫)表紙裏書より

 この本の構成は、全部で55章です。先ほど写真で見ていただいた佐渡裕さんの「ワタシの一行」として紹介されている「ふたつよいことさてないものよ」のような一行が55個あって、各章になっています。それぞれの章を別々に読めますし、おそらく佐渡さんのように、読者の方はそれぞれ、気になる章、お好きな章を「ワタシの一行」にされているのではないかなと思います。ちなみに、今回改めて読書する前の、10年位若かった私にとっての一行は、この2つになるのかなと思います。(番号は、章の番号です。)

  • 14 やりたいことは、まずやってみる

  • 48 羨ましかったら何かやってみる

 私も、ずっとこの2つということではなくて、自分が悩んでいることや、興味や関心を持っていることは、日々変わりますから、読む時どきによって、「ワタシの一行」は変わります。
 今回の投稿に向けて改めて読み直すと、これまであまり気にならなかった「すべての人が創造性を持っている」 という最後の章(55章)が気になりました。(今回の記事名は、これにしています)

すべての人が創造性を持っている

 河合先生のご経験から言えることのひとつが「すべての人が創造性を持っている」ということなんだそうです。先生は、この創造性について
「当人が創り出した」という実感を持てるようなことが生まれてくる、という点で創造性と言っている と述べられています。引用してみます。

 人間が生まれてくるということは、そのなかに「創造の種子」をもっている、ということであろう。その種子から芽がのびてゆくときに、その人の属する集団のもつ価値観と一致する部分の多い人は、それを伸ばしてゆくのが容易であろう。しかし、その場合のその人の創造性は他には見えにくいし、つい安易になって、全体の傾向に合わせてしまって、そのなかにある自分の創造性を見出すことを怠るかも知れない。
 これに反して、自分の「創造の種子」が、その人の属する集団、つまり、家庭、地域、社会、国家などの傾向と異なる場合は、なかなか困難が大きい。・・・(略)

こころの処方箋(新潮文庫)P227~P228

人は、創造の種子を持っている。「なるほど、そうだなぁ」と頷いて読み進めました。

・・・実際に行なうには、戦ったり妥協したり、方向転換をしてみたり、といろいろなことが生じ、その人なりの「創造の作品」ができあがってくる。ここで言う「作品」とは、その人の人生そのものなのである。・・・
・・・芸術作品を生み出してゆき、それが一般的にも評価されるようなものになるときもある。しかし、私が大切にしているのは、そのようなことも含めて、その人の生き方全体の創造であり、「私が生きた」と言えるような人生をつくり出すことなのである。・・・
私が生きた」という実感を持ったとき、それはいつ誰によっても奪われることのないものであることが明らかで、「創造」の実感も伴うはずである。

こころの処方箋(新潮文庫)P228~P229

 これを読んでの感想を自分の言葉で、簡潔にまとめてみます。

  • 人は、誰でも創造の種を持ち、それぞれが創造の種を育て、固有の人生を創造していく(人は固有な存在であり、固有の人生を創造する)。

  • 人生の創造(=生き方)においては、私が生きたという実感を持つことで、それぞれが主体的な人として、生きる意味を実感する。

 とても深くて、いいなぁと思って読みました。最近noteでいろいろな方の「創造」に感銘を受けているから、「創造」が気になったのでしょうか…。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
また読書してみたくなりました。

それではまた。

#読書の秋2022

この記事が参加している募集

#今日やったこと

30,498件

よろしければサポートお願いします!新しい香りの学びに使わせていただきます(^^)