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家族イベント会議のプレゼンターをはじめました

iPadのチケットについて文章化してみて、多くの人に共感してもらえて嬉しく思っている者です。

こどもが3歳の頃に目が悪くなり、四苦八苦しながらたどり着いたのが「iPadチケット」という方法論でした。こんなことが人の共感を得ることもあるのかと感動しました。自分の中で「iPadチケット」は、仕事に捧げているクリエイティブさをちょっと家族にも向けられた感覚がありました。
今回の反応に背中を押され、頭の中にしまい込んでいた家族へ向けたかったクリエイティブを2、3つ実行にうつし始めました。

この記事では、その動き出したアイデアの中でも即効性のあった「家族イベント会議」を文章にまとめてみようと思います。


家族イベント会議のプレゼンター


「こどもには提案力を養ってもらいたい」という言葉をよく耳にします。人のことを慮り、積極的に意見を言えて、その意見の伝え方をデザインできる人がこれからは大事である。その気持ちにはとても共感します。

ただ正直に言えば、そんな人間は自然発生的には現れないと思っています。もし、そういう人に育ってほしいのであれば、ある程度親が導いてあげる必要があると考えています。

そこで実行したのが、近い休みの日に家族でしたいことを、妻とこどもに向かってプレゼンをする機会を設けることにしました。それが「家族イベント会議」です。

まずは親がやって、こどもにプレゼンというものがどういうものか見てもらう。「提案」というものが、こどもにとって身近でな存在になればいいという試みです。


やったこと


家族イベント会議でやるのは主に3つです。

1. 父がやりたいことを8つくらいプレゼンする
2. みんなでやることを決める
3. それをいつやるか決める

周期としては、第一・三土曜日の月2回。
1回の会議の時間は20分くらいです。


1.  父がやりたいことを8つくらいプレゼンする

プレゼンの内容は超ざっくりです。デザインツール(パワポでも問題なし)を使って、1タイトル + 1画像のスライドをつくる。画像もGoogle 画像検索で拾ってきます。

父がなんでそれをやりたいのか、PCをテレビに繋いで、妻とこどもに熱を入れて提案していきます。それを家族と質疑応答しながら話していきます。


2. みんなでやることを決める

今は、こども2人と妻が1つずつイベントを採択するルールにしています。プレゼン資料をつくった父(ぼく)は、イベント決定には参加しません。

ひとりひとつ、やりたいと思ったことものを選んでいきます。2つやりたいものがあったら、ひとつはは次回に持ち越しです。やりたいものが1つもなくても議論・改良し、ひとつ選びます。

2歳の娘も画像があれば、なんらかには食いつきます。企画決定者として、平等に2歳の娘も参加します。


3. それをいつやるか決める

カレンダーでそれをいつやるのか決めていきます。両親の都合や予定、用意にかかる時間を加味して、こどもが決定します。

妻が選択する予定は、こどもにとってはつまらないものもあります。それでも、家族みんなで直近のどの日にそれぞれのイベントを行うのがいいか決めていきます。

2月1回目の会議後のカレンダー


4. 次のプレゼンの話もする

そんな話をしていると、「これがやりたかった」「これしなきゃいけなかった」という話に自然となります。それを次のプレゼンのネタとしてメモしておいて、後でスライドにするのです。ネタ出しの苦労もあまりありません

ちなみに、ここで役立つのが、むぴーさん著の「いつか家族でやりたい99の楽しいことリスト」です。たりなければ、ここからネタをもらいます。


1回目の会議の結果

1月最終週ののプレゼンでは、「家でひみつきちごっこ(娘)」と「たこあげ(息子)」と「マイナンバーカードを申請しにいく(妻)」が採択されました。

そして、こないだ「家でひみつきちごっこ」「マイナンバーカードを申請しにいく」は予定通り実施されました。「たこあげ」は、同日の予定されていた「ひみつきちごっこ」が楽しすぎてあいにくリスケとなりました。次回プレゼンにて検討され、再度採択されればイベント化する予定です。

部屋全体でひみつきちを作ったうちの一角


やってみてよかったこと


1. 問題の提案力は

さすがに「提案力が身につくのか」その効果はまだわかりません。しかし、その兆しめいたものはありました。

ひとつは、ぼくのプレゼン後、息子が「PCでデザインツールを使ってみたい」と言い出してくれたこと。狙いとは違いますが、その催しが新鮮だったのか、プレゼンに興味を持ってくれました。

もうひとつが、お絵描き用の白紙にぼくの作ったレイアウトと同じように、手書きで息子の案を描いてくれたこと。案の内容は、「iPadを一日中する日」というもので、採択されるつもりもないギャグとして描いたようでしたが、資料をつくろうとしたマインドは親としては嬉しいです。

(実物の写真を載せたかったが、見つからない。。。)


2. 予定を立てるの練習

効果を感じたのは、こちらの能力でした。

こどもにとっては、翌週、翌々週の予定など、気が遠くなる存在です。自分の昔を思い出しても、来週の予定など立ててなかったし、親が計画していた予定に急遽巻き込まれるような感覚ってあったなと思い返されます。

しかし、「今週は、マイナンバーの日だよね」「来週はきちごっこだよね」「ダンボールはつかうから取っておいてね」と予定を認識し、息子なりに計画を立て始めました。予定として覚悟できると、マイナンバー申請などのだるい予定も、ぐずらずついてきてくれました。

我が家は「パパママの予定に付き合ってくれたら」iPadチケット1枚もらえるので、急に予定が変わった感がなければ、受け入れやすかったようです。今までは急遽立てた予定に巻き込んでいたんだと、両親が反省しました。


3. 家族イベントを、仕事の予定と同格に扱う

これはぼく(父)に対しての効果です。ぼくは仕事が好きなので、予定がなければ仕事を休日に持ち込んでしまうタイプです。でも、自分でプレゼンを持ち出して、家族全員でやることを決めると、これを無責任に回避することはできません

恥じるべきことですが、やっと家族イベントと仕事が同格になりました

今までの「家で秘密基地ごっこ」の印象は、「やることがなければやる。やることがない日なんてないので、結局やらない。どうせなら外に連れ出したいし、用意もだるい」イベントの代表格でした。それが、「家でひみつきちごっこ」「たこあげ」がGoogleカレンダーに加わり、日が近づくと工作アイテムも欲しくなってきます。

本気になってやる秘密基地ごっこの楽しいこと、大人でも関係なく楽しめてしまいます。大人こそ、これを「予定」ととらえてないことがわかりました。この点は、妻もかなりプラスに思ってくれました。


さいごに


個人的に推しているスライドがあります。それは「夜空がきれいな冬のうちに、星を見にいく」なんですが、これが一向に採択されません。

「家族イベント会議」がなければ、ぼくが急遽こどもたちを連れ車で出発して、星を見に行っていたでしょう。そして、そこそこ家族を喜ばせることもできたと思います。

しかし、父側にも新たな醍醐味が加わりました。ぼくの提案力が低ければ、現時点で興味がないことがスタートできないのです。この月2のプレゼン、引き続きもがいていきたいと思っています。


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