ダンスの動きと柔軟性
基礎がどうとかいう文章を書いていて思ったのにもう一つダンス的な項目を思いついたので書いて行こうと思います。
それは、柔軟性についてです。
自分を卑下して、かまって欲しいという気は全くありませんが、自分はダンサーには不向きな硬さでした。うちの学校に、今では海外の大きな劇場でソリストをやっているバレエダンサーで、スラっとした脚と爪先、柔らかく、顔も小さい。最強の身体を持った子もいたものです。
まあ、自分は開脚は勿論の愚問なほどの狭さ、爪先は伸びない。スラっとした長い脚ではなく、もろなO脚。上半身もダンサーにとっては幅でか、ごつい、頭もでかい。
つまり、みなさんが想像するダンサーの体型ってあるじゃないですか?それではないですね。でも、そのおかげかはわかりませんが、海外のダンサーにもあまりパワーで負けているとは感じないと言うところだけがいいんでしょうか。
さて、柔軟性について話を戻しておきましょう。
人それぞれ、性別もそれぞれなので、どうこう言える立場ではないとは思いますが、自分が感じるに良い柔軟性は強化の仕方によると解釈しています。
まず、元々「体が柔らかい」人は、脚が楽に上がったり伸びたような動きは長所として比較的に楽に体得できると思います。ただ、柔らかいがゆえに筋肉は弱目ではっきりとした動きが苦手。低い位置で保つというのは意外と難しく、そこが挑戦となったりします。
次に身体が固めで筋肉が付きやすい人は、動きにキレが生まれ力強い、パートナリングでも安心して身を任せられるという感覚には捉えてもらえるなどの長所はありますが、動きは固くなりがちで、滑らかな感覚で動く事が出来にくく、そこが挑戦となってきます。
つまり、両方悪いわけもなく、いいところばかりでもない。やはり自分の特徴をよく知って、長所をのばし、短所を工夫して自分に取り込むことが重要。
自分を客観的な例と捉えるとこうだと思います。骨太で重たい、筋肉が付きやすい、体は硬いほう。但しなぜか、股関節は柔らかい。
そこで自分がまず始めたのが、筋肉強化。これは自転車やジョギング、あまりダンサーにはおすすめしませんが、昔はバーベルなどのジムも行ってました。軽めの重さで早くやるとまだマシかもしれませんね。機動性が重要ですし。
そして、ストレッチ。これは開脚だけではなく、「身体全体のストレッチをリラックスして行う」といいと思います。無理やりギュッと力を込めてストレッチをすると、逆に体を痛めてしまうので、方法を間違わないようにお勧めします。
とくに相撲取りがやるようにブチッといってしまうという荒技がありますが、あれはお勧めしません。自分は右の股関節をそれでバレエの為にゴキっとやりましたが、歳と共に違和感が強くなり、この強化に苦労してます。
そして最後は、自分の弱い部分をできるだけオブラートにしたいという意味合いでやっている太極拳。太極拳は自分には合っている修行なのですが、ゆっくりとスムーズに動く為に、固まっている部分を自分の体の中身からリサーチすることができ、その都度凝りをほぐすシグナルを送るのです。
特にドイツで行っていた太極拳の学校では、前運動が長く、ストレッチも様々な方法で行い、内側だけストレッチする感覚(開脚やバレエの動き)だけでなく、外側もストレッチ(内股や鎌足)する事もダンサーには重要だと気づかせてくれました。
柔軟性にも、色々と種類があります。柔らかいと怪我をしにくいというのも本当です。赤ちゃんがそのいい例だと思います。結果、どう筋力をつけ、どう「柔軟性を強化」するかで、ダンスのクオリティがあがるのです。だから、硬いからダメという事は絶対ありません。
自分は一番近い実験台。研究を重ね、自分にとっていい柔軟性を見つけてください。
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