noguchi tappei

🍍 藝術探検家 - 遭遇の方法をつくる 🍍

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野口竜平 |noguchi tappei 《自己紹介》

今日も当てもなく歩きつづけている。 所持金もとうに底をつき、ゆく先々で恵んでもらうことにも慣れ、漂泊の心得として培ってきた態度や技術は、いつの間にやら、上っ面の礼儀正しさと浅ましい処世術ばかりが悪目立ちするようになってしまった。 それでもなお、あの街の枠組みに戻る気にはなれなかった。ルールや秩序に対して、正しく収まろうとする自らの身体の情けなさ、それを思い出すだけで、私の生命を否定されているような、なにかに申し訳ないような、いたたまれない気持ちになるからだ。 暗い松林を抜け

    • 〈蛸みこし〉

      「8本の脚には、それぞれに独立した知性がある」 という蛸の心身にまつわる研究から着想された、8人で担ぐグニャグニャしたお神輿。これを担ぐ8人の個は、息を合わせる、バラバラでいる、など状況に応じて動く/動かされることになり、そこに生じるその時々の関係性の様相は蛸の踊りとして顕れる。蛸の心身をモチーフに、人間の集まりを再考するプロジェクト。 「蛸みこしの物語」 訪れる蛸みこしは、「蛸」「竹」「人の集まり」にまつわるその土地固有の文化を浮かびあげ、環境に合わせて生きる人間の知恵や

      • 【記録】奄美大島 タイヤひっぱり(2022)

        タイヤひっぱり探検旅行開始までの準備期間 奄美大島へ 久しぶりに投稿する用の日記を書くことにする。 おれはここ2年ほど、朝になると、紙の大学ノートを広げ、昨日の出来事や、考えたこと、なんとなくのモヤモヤ、部屋に虫がいること、今日こそは洗濯をやらなきゃならないこと、等の有象無象を思いつくままに、これに飽きて身体を動かしたくなるまで書き連ねる、ということを断続的にやっている。 それは日記というよりも一種の健康法みたいなもので、デトックスのように、気持ちや思考を吐き出しきっ

        • c.v

          2024 👾 |蛸みこしはタコー感を醸成するのか with ePi Art|渋谷QWS 🌱 |Shibuya Slow Stream vol.20 |渋谷ストリーム 🌱 |東京百鬼夜行|高円寺ルック商店街振興組合|東京・高円寺 🌱 |はやすいの潮流 蛸のあしあと|展示会|早吸連|大分・別府 🌱 |災害に向き合う|いのちの研究会|千手院|石川・穴水 👾 |なかまになる月曜日|新潟大学|東京藝術大学|新潟・十日町 🌱 | 蛸の巡礼2024|蛸の伝説の地めぐりツアー 🏊‍♂️ |地

        • 固定された記事

        野口竜平 |noguchi tappei 《自己紹介》

          ghosts in the octopus

          芸術探検─ghosts in the octopus─ 活動報告資 朱色の石を知る妖怪 辰砂・水銀・金メッキ 神武東征と中央構造線 早吸日女神社 早吸の大蛸 蛸みこし 朱色の蛸壷

          ghosts in the octopus

          芸術探検について

           私は「芸術探検家」という独自の肩書で活動しています。これは、武蔵野美術大学で学んだパフォーマンスアートやソーシャリーエンゲージドアートと、同時期に所属していた早稲田大学探検部で培った探検論をもとにつくったものです。  「エベレストの頂上までヘリコプターでいける時代の“探検”とはなにか?」当時の探検部では、こうした議論が日夜繰り広げられていました。その内容が、美大の人らと語っていた「コンテンポラリーアートとはなにか?」という問いとそっくりであることに気づいてから、両者を並列

          芸術探検について

          〈タイヤひっぱり〉

          台湾 〈タイヤひっぱり|台湾環島-拉輪胎〉2019 種子島 〈タイヤひっぱり|黒潮と月光〉2021 旧日本軍夜間戦闘機「月光」のタイヤをひっぱり、種子島を一周する。日常の意味がゆらぎ、無化されるようなあるきの日々にも、たしかに日は昇り沈むし、重力は下に向く。テントで目覚めると枕元にタイヤがある。漂泊の単位を考える、その際数字は使わない。 鉄砲、ロケット、芋、米、船。必然的に最初に「流れ着く/受容する」ことになる種子島。 屋久島 〈タイヤひっぱり|黒潮と月光〉2021

          〈タイヤひっぱり〉

          包まれた海の石をもらう

          近所のファミマにいくと、ちょうどバイトおわりの友人がでてきてお土産をくれた。 「馬島土産」と手書き文字と馬のイラストが描かれた茶無地の紙袋。ベロはファミマのレジテープで留められていて、中から観光土産風にしつらえられた透明opp袋のに入った、勾玉のような変な形の石ころが一つ。口は青い画用紙でホチキス留めされており、そこにも「うまじまの石」と手書き文字。 北九州の海岸での滞在制作中に拾った石を、お土産っぽくDIYしてくれたとのこと。 これは、昨日の18時くらいの出来事。 不

          包まれた海の石をもらう

          コロナの時代にできそうなこと

          先日のネクストコモンズラボのトークショーが楽しかった。 600人近くの方が観ていたらしく、コメント欄も大反響だったよう。おれの活動がこんなにも社会的に評価されたことは初めてのことで、純粋に嬉しかった。その夜は自己肯定感でニコニコしながら眠りにつく。 芸術探検家として一定のスタンスを心掛けつつ、考えていた反構造なよそもの性質を語る。タイヤひっぱりなどの活動が「移動の極地」として紹介されたが、なんだか適切な感じがした。 「探検家は極地を目指して過酷な移動をするが、芸術探検家は

          コロナの時代にできそうなこと

          C:。ミ

          ツイッターをやめた。 きのう死んだプロレスの女の子は、おれの妹と同い年。 「女子プロレスラーがコメディアンと喧嘩する」という友人の言葉に興味をそそられ、ちょうど1週間前にテラスハウスという番組を視聴したのをきっかけに知った。 多感な若者たちが理想と現実の境でジタバタするのをみる。どの人にも一定の感情移入なのか、共感性羞恥なのかが生じて、 覗き見というか、野次馬というか、とにかく眼が離せなくなってしまった。 前後のストーリーも3つずつくらいみて、最後にはうっとおしいと思っ

          ツイッターのプチ炎上

          3月11日 タイヤひっぱり24日目 東日本大震災から8年 昨日の夜(2019.3.10)は、幹線道路で話しかけてきたお姉さんの幼馴染が運営してるホテルに泊まった。セブンイレブンの2階にあったんだけど、すっごく広い。25畳くらいあった気がする… 夕飯はお姉さんのおばあちゃんの家にお呼ばれし、一族8名に混ざって円卓を囲む。 おばあちゃんはかなり流暢に日本語を話せて、きくと終戦時は14歳だったとのこと。ならば少なくとも小学校卒業までは日本語を教えられたことになる。終戦後は檳榔

          ツイッターのプチ炎上