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海外(カンボジア)ビジネスで大切な事は全てサーシャに教わった①プロローグ

僕は、カンボジアの首都プノンペンで小さな広告会社を経営している。最初はひとりだけのデザイン事務所であったが、いまはカンボジア人スタッフ数名と、東ヨーロッパの小さな国からきたアレクサンドラ、通称サーシャという女性が働いている。

不思議な縁で私のメンターとなったサーシャが教えてくれた、カンボジアビジネスにおいて、いや海外で生活、ビジネスをするにあたって大事なことを書きとめていきたい。

僕は、日本では中堅の広告代理店にデザイナーとして勤めていた。それなりに充実してはいたが、営業マンからの無理難題、迫り来る締切、急な変更、差し替えなどで常に気が休まることはなかった。

そして、いつからか心の片隅に、ここではないどこかでまったく違う人生を歩むという想いを秘めるようになり、次第にそれはどんどん膨らんでいった。

それがカンボジアという国で現実になるまで数年を要したのだが、それはこの物語の本筋ではないので別の機会に書きたいと思う。

そして、2013年4月、僕は成田空港で両替した3万ドルと詰め込めるだけ詰め込んだスーツケースを持って、薄暗いプノンペン国際空港に降り立った。

数日間は、暑苦しいリバーサイドのゲストハウスに泊まり、南の外れのゲストハウスに移り、ようやく150ドルのワンルームのアパートに落ち着き、個人事業でいろいろなデザインを請け負う仕事をはじめ、貧乏ながら夢のある生活がスタートした。夜になると不安になるが、朝から思いっきり活動しているからか、ぐっすり眠れるようになった。

そして、2014年2月に法人登記をし、社長になった。

それが苦しみと楽しさがジェットコースターのように突然切り替わる会社経営のスタートだった。 

サーシャと出会うまでは。いや、出会ってからのほうが、というべきか。

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