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ホーム開幕と3月の雪

ホーム開幕戦でした。
朝からちらつく雪に、旦那も私も思いました。

「名古屋の人…大丈夫かな…」

そう、いくらサッカーが好きでも、愛するチームのためでも、正直な話5月の頭くらいまでビッグスワンは隣の鳥屋野潟から吹く風のせいなのかめちゃくちゃ寒い。
他サポのお友達に「そっちどんくらい寒い?」と言われ、真顔で持てるだけの寒さ対策をしてきてくれと言ってマジかよ、みたいな顔をされるのにも慣れました。いや、ほんとに寒いものは寒い。子どもが生まれる前はモコモコになりながらスタジアムに行っていましたが、アップの段階から最後まで見るとなると寒さとの戦いにもなります。
ピッチにチャントを送りながら、自分たちも寒さに負けないように鼓舞する、それもまた新潟スタイル。得点が入るのが何よりもあたたまります。そんなわけでこの時期にデートで観戦に連れて来られたカップルの女子が、スタジアムが寒すぎて自チームが劣勢の時の監督みたいな顔してるのを見たことが少なくありません。
ここは新潟、3月4月なんて、春なんて名ばかり。跳びはねて応援すればなんてこと無いのだけど、座って観戦するときにはひざ掛けとか冬装備(大げさかもだけどこれくらいでいいと思う)をおすすめしてしまいます。旦那は着ぶくれて毎回ミシュランマンみたいになります。
そんなわけで、我が家はお家観戦となりました。この軟弱者!開幕戦ぞ!と柿の種とポッポ焼きを投げられても文句は言えないけど、正直寒い時期はこんなふうにテレビ観戦する層も多いんじゃないかな…そのためにテレビも…アッ!!!!ポッポ焼きを投げないで!!!!

話は逸れましたが、楽しいお家観戦のために午前中に色々用意します。
おやつ、お昼、飲み物。地元スーパーが気合の入ったチラシにはコラボのお弁当の美味しそうな写真が並びます。我が家もおやつにお昼にバッチリ用意して、さあ、開幕の笛を待つばかり。
でも、でも…
それでもやっぱり、生の雰囲気を感じたくなってしまうのですよね…。

「ごめん、ちょっと出てくるわ」


というわけで、一人車に乗り込んで、目指すはビッグスワン近辺。スタジアムからあふれるチャントが聴きたくて、車を走らせました。
近場を素通りするだけ、本当に熱狂のおこぼれを戴くだけなのですが、やっぱり数ヶ月ぶりにサッカーが、また新しい季節が始まったことを告げるような、そんな気持ちを再確認したかったのです。試合はお互いに無得点。勝ってほしい、そんな思いになりながらなんとか終了間際にスタジアムからあふれる歌声をほんの少し聞いて、家に帰りました。
こんなに寒いのに、雪混じりの中を走りながら、それでも新しい季節が来たことを感じながら、どうか選手たちが怪我なく、歓喜の笑顔で輝く素晴らしいシーズンになりますようにと願わずにいられませんでした。
寒い中の勝ち試合、現地観戦の方たちは本当に最高のホーム開幕だったろうな、それなら行きたかったな…なんて調子の良いことを考えながら。





白鳥たちは北国へ帰ってゆき、スタジアムにはまた、サッカーが帰ってきました。


新しい季節のはじまり。

寒い寒い、新潟の春です。

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