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#note
ワールズエンドスーパーノヴァ
ずっと、波の音がしていた。ぼくと彼がそこにたどり着いたのは真夜中だったし、ぼくらの乗った車のヘッドライトいがいに明かりなんて無くて真っ暗闇だったから、海は見えなかったけど、ずっと波の音がしていた。海の果てから風が吹いて来ていた。
ぼくと彼は土を掘っていた。車のヘッドライトだけを頼りに。一心不乱にと言っていいだろう。シャベルの切っ先が土に突き刺さる。土の湿った重さを感じる。それを放り投げる。その
エイリアンズⅥ
連作「エイリアンズ」 兼藤伊太郎|オルカパブリッシング @mK4MShqVPI8NM4D #note https://note.com/muda/m/m56d95ddeb2a4
俺は警察署の部屋にいた。ずっと母ちゃんを待っていた。母ちゃんが来ないと帰れないからだ。別にひとりでも帰れると言おうかと思ったけどやめた。やめた、って言うか、できなかった。なんだかパワーが全部なくなっちゃったみたいだった