終わりの雨【140字小説】

もう口も聞いてくれないんだね。終わりにしよう、が最後の言葉。あなたはもう愛しても怒ってすらいないんでしょう。こんな風になるならいっそ、私たちは始まらなければ良かったね。ドアの手前、あなたはなにか言いかけて、でも振り返らずに行ってしまう。外は雨だよ。行かないで。

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