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【読書メモ】スマホ時代の哲学 失われた孤独をめぐる冒険

お疲れ様!
ちょっと体調回復しました。今日は「スマホ時代の哲学失われた孤独をめぐる冒険」(谷川嘉浩さん)の本について紹介します。

谷川さんは、なんと私たちより年下!の哲学者。大学の先生もしているみたいです。
いろいろな哲学者の考えを借りながら、このスマホ時代において私たちに生きるヒントを与えてくれているよ。

1孤独になっているか

突然ですが、孤独な時間てあるかな?
1人で過ごしている時間はあるよーと思うかもしれないけど、本当の「孤独」を感じているだろうか。
気づくと、YouTubeを見ていたり、スマホやSNSを見ていたりしないかな。本を読んでいるのも、著者とつながっているわけで、孤独な時間とも言いがたい。
私たちは、本当の孤独と言うものを感じずに、いろいろな刺激を受けながら日々生きている。
そんな現代人に警鐘を鳴らしているよ。

2自己啓発の罠


1の話と矛盾するように感じるかもしれないんだけど、私たちは自己啓発のためにすごく時間を使っている。それって、悪いことだって認識はなかったし、むしろいいことじゃない?くらいに思ってた。
だから、私たちはひとりでいる時間や余った時間を、どんどん自分を強くする、みたいなスキルアップするみたいな時間に使いがち。
この新自由主義の時代は、何でも自己責任、自分のスキルをつけて乗り越えていかなければいけない時代。だからこそ、私たちは自己啓発のための時間にすごく時間を捧げている。
ある意味、自分への執着がすごいとも言える。これは結構耳が痛い…

3モヤモヤする力を持とう


こういうスキルをつけるべき!こうあるべき!みたいな目標に向かって、突っ走りがち。
そして、すっきりした状態が好きな傾向がある。嫌なこと、すっきりしないこと、モヤモヤしていると、なんだか気持ちが悪くて、その状況を打開しようとして、自己啓発に走る…みたいなことがあるあるだと思う。
でも、そのこの著者の谷川さんは、このモヤモヤをもやもやとして抱える力(本書では「ネガティブケイパビリティ」とよぶ)が大事だと言う。私たちは、自己啓発に奔走するのではなくて、そのもやもやを感じるというか味わう孤独な時間を持ったほうがいいのかもしれない。

4趣味を持とう


私たちは、24時間365日、何か時間を有効活用しなければいけない、みたいな強迫観念がないだろうか。
この谷川さん、大学でデザイン学科?みたいなところが講師をしているのもあって、何かを「自分で作る」ことに対してすごく大事にしてらっしゃる印象。
誰かに見せようとか誰かに売ろうとかではなくて、自分でただ孤独に何かを考える、何かを作るみたいな時間をもっと大切にしようと言っているよ。森博嗣さんの生き方にもすごいリンクした〜

確かに、「作る時間が大事」と言うのは最近実感している。
料理も裁縫も、今の時代買えば何でも手に入るんだけど、材料や生地から自分で何かを作り上げる時間、何を作ろうかなぁって考えているときの、孤独さっていいものだなって思う。楽しさというか豊かというか…そういうものの大切さになんとなく気づいているところだよ。

この本を読んで、なんとなく暇だから、本を読もうとかYouTubeを聞こうとか、そういうのちょっと立ち止まるようになった。子育てとか、仕事でイライラしてる時モヤモヤしてる時ほど、そうやってすきま時間を自己啓発的なことで埋めたくなってしまう。
でも、そのモヤモヤしていることを味わってみたり、何かを作ってみたり、そういう時間をもっともっと大切にしていこうって思いました。
だいぶ長くなってしまった!ではではこの辺で☺

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