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子供達に紡ぎたい言葉たち

「ママ、もし地震が来て、ミーとたいちゃんだけの時はどうしたらいいかな?」
娘が不意に尋ねてきた。

「とにかくすぐに逃げる。
ミーの小学校の一番上の階に逃げる、やな。」
我が家は、目と鼻の先に漁港がある。
地震が来たら、何の躊躇もなく逃げなければ津波が来る。

「でも、たいちゃん階段登るのも、走るのも遅いからどうしよう。
津波が来てまうで。」
娘が、不安そうに私を見た。
なぜ、私が居ない設定なのかはわからないがその設定で、話が進んでいる。

「そんときは、自転車とストライダーでよーいドン!って言ったら、たいちゃん早いで。
それに階段も遅いけど、ただ前だけ見てとにかく登るんやで。
あとは、絶対、諦めたらあかん。
絶対生きる。そう思い続けて逃げるんやで。
もし、家族ばらばらで何かが起こっても、絶対生きること。
生きて会うって、諦めへんこと。
生きようとどんな時も思い続けて、自分のした選択を絶対信じ続けること。」
そう伝えた。

こんな話になったのは娘が、小学校の道徳の授業で、地震について学んできたからだった。
これから、いつ災害が起きるかは誰にも予想ができない。
そして、家族が一緒の時とも限らない。
そんなふうな状況下で何かが起きた時、私が伝えておけることって何だろう?と思ったら、上記の言葉が出てきた。

そしてこんなことも思った。
もし、このnoteが残るとして、未来を生きる子供達に私の言葉を残せるとしたらと。
ここからは、その言葉たちをつづっておきたい。

とにかく生きてほしい。
そのための選択を、自分を信じてし続けてほしい。
生きてたら、絶望するような現実が待ってることがあるかもしれない。
そして、みにくく汚い人間のダークな部分にさらされて、傷ついてしまうことがあるかもしれない。
でも、絶対に生きること。
人間らしく生きることを、絶対に諦めないでほしい。
人間の汚さばかりに目を向けず、人間は愛する生き物だということ。
愛を持ってる生き物だと、絶対に忘れないでほしい。
そして、もし過酷な状況下にいたら、どんな状況下であっても、頭の中で考えたことだけは、絶対に誰にも奪われない。
自分だけのもの。
想いと考える力は、必ずあなたたちを助けてくれる。
そのことを絶対、忘れないで。
そして、家族みんなで食べた晩ごはんのことをよーく覚えていてほしい。
よく笑ったこと。
鍋をした日のこととか。口に入れた食べ物が熱すぎて、吐き出して怒られた日常の風景。
美味しいねって顔を見合って伝え合った、当たり前の日常のこと。
この当たり前が、愛おしかったこと。
何か辛いことがあって、諦めそうになった時、絶対思い出してほしい。
そして、空を見上げてみてほしい。
あぁ、いつもと変わらないなぁって。
風を感じたり、日の光を浴びたり、雨に濡れてみたり。
風、気持ちいいな。
太陽はあったかいな。
雨の音って落ち着くかも。
もし、何か大切なもの、大切な誰かを失ってしまったら、泣いていい。
たくさん泣いて悲しんでいい。
そして悲しみがあるように、必ず喜びや楽しさも同じだけ自分の中にあるといつか気づいてほしい。
ママからは、これらの言葉を未来のあなたたちにプレゼントしたいです。

なんか、当たり前の日常が、どれほど愛おしいものなのかと思わせられる出来事が最近あったので残しておくことにした。



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